株式会社フジエクスプレスについて
1997年設立。富士急グループに属し、地域の乗合バスや高速バス、貸切バスなど幅広く事業を展開。2017年11月から水陸両用バス「TOKYO NO KABA」の運航がスタートし、お台場周辺の観光地を周遊するツアーとして人気となっている。
フジエクスプレス様の事業内容について
- 瀧沢
- まずは御社の事業内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
- 藤森さん
- はい。メインとなるのはバス事業で、貸切バス、高速バス、乗合バスなどを運行しています。一昨年からは水陸両用バスを導入し、お客様からも評判も上々です。
- 瀧沢
- それは観光向けのアトラクションとして、御社初の事業だったんですか。
- 藤森さん
- いえ、富士急行を含む、富士急グループとしては山中湖で既におこなっていました。
- 瀧沢
- なるほど、それをもとに、御社が都内などでも展開していくんですか。
- 藤森さん
- そういうことですね。
観光地を巡る水陸両用バス「TOKYO NO KABA」とは
瀧沢- TOKYO NO KABA はどういったサービスなんですか?
- 藤森さん
- バスに乗って、アクアシティお台場を出発し、周辺の観光名所を周遊した後に、スロープから海へスプラッシュ!そこからレインボーブリッジに向けてクルージングを楽しむプランになっています。
- 瀧沢
- 陸も海も楽しめるんですね!すごいワクワクしますね。
コース以外にも楽しめる工夫も多いとお聞きしましたが。
- 藤森さん
- 運転士と船長を兼ねたキャプテンの操縦のもと、ガイドが車窓案内をします。外国人の方も楽しめるように英語、中国語、韓国語、タイ語、インドネシア語の5ヶ国語の音声ガイダンスも無料で用意しています。
- 重原さん
- 美術館のイヤホンガイドみたいなものですね。
- 藤森さん
- 他にも、乗車しているバスの位置情報から各スポットと連動して、3D サウンドが流れる仕組みになっています。
たとえば、お台場シティの近くを通るとボーリング場の音や大砲台のある第六台場付近を通るときには、ボンッという大砲が発射される音が流れます。ここがアトラクションの魅力でもあります。
- 瀧沢
- へー、なるほど!音だと日本語が分からない外国の方でも当然わかりますもんね。
ONE TEAMで創りあげた「TOKYO NO KABA」企画
- 瀧沢
- TOKYO NO KABA の企画は藤森さんや重原さんを含めた社員のみなさんが担当されていたとか。
- 藤森さん
- はい、プロジェクト内で各々担当がいて、私は申請関連を主にやっていましたが、当時は重原も一緒に立ち上げメンバーとして企画を担当していました。
- 瀧沢
- もともとアイデアを出される方がいらっしゃったんですか。
- 藤森さん
- 担当は居なく、みんなでアイデアを出し合ったんですよ。採用されなかったものもたくさんありましたね。
最終的に五感に訴える3D サウンドで競合との差別化をはかろうとなりました。
- 瀧沢
- へー!素晴らしいというかすごいですね。
「TOKYO NO KABA」の広告運用を振り返る
- 中島
- 主に、Google と Yahoo! の検索広告を運用させていただいております。お台場観光でアクティビティを探している人に対しては広告配信をしたり、一度サイトに来たことのある人に対して、リターゲティング広告を配信しています。
最近では、旅行やおでかけに関連するようなサイトに広告を配信するプレースメント広告にも力をいれ、コンバージョンを獲得していますね。
- 瀧沢
- 弊社にご依頼いただいてからもう2年経ちましたが、専門用語のご認識ってどのぐらいお持ちいただいていますか?
- 藤森さん
- 専門用語は基本的には理解しています。
- 瀧沢
- そうなんですね。もともとそういう Web 関係のお仕事を担当されていたんですか。
- 重原さん
- いえ、もともとではなかったですね。広告運用を開始した時は本当に知識はなく、右も左もわからずで、でも何か告知しなければいけない状況でした。
まだ着手していないSNS広告は来年度以降で検討中
- 瀧沢
- 現在はGoogle、Yahoo!をメインに配信していますよね。商材的に相性の良いInstagramやLINEなど、SNS広告へのご興味はお持ちですか。
- 藤森さん
- そうですね。興味自体はあるんですけど、費用対効果がどうかというところですね。
- 瀧沢
- 中島くんからSNS広告のご提案をしたことはある?
- 中島
- そうですね。一度シミュレーションで数値を出させていただきました。
ですが、年間の予算組みとかもありますので、来期の予算でご検討いただくことになっています。
繁忙期は順調なんですが、TOKYO NO KABAメインのお客様を呼び込むのが課題となっています
- 瀧沢
- シーズン全体で乗せられる総客数に対して想定のどのあたりまで獲得できていますか。
- 藤森さん
- まあ、繁忙期についてはかなりいい数字を出しているんですけど、それ以外のところがやっぱりきついので年間を通すとまだまだですね。
- 瀧沢
- なるほど。年間でどれくらい運行されているんですか。
- 藤森さん
- 基本的に4月から9月までが1日8便で、10月から3月までが7便出しているんですけど、1便38を満席にすることはなかなか難しいことなんですよね。
ただ徐々に日本や台湾のテレビ、記事などでも取り上げていただいて告知することができました。
今年度の4月から9月までの上半期でいうと、1日あたりの目標がちょうどクリアできるラインまで到達しました。もちろん広告のおかげもありますね。
- 瀧沢
- 今後は、繁忙期以外の集客が課題になっていくんですかね。
- 藤森さん
- 繁忙期はもちろんですが、朝の9時20分からの便だとアクアシティお台場や周辺のお店がやってないので、TOKYO NO KABA をメインに来てもらう必要があります。
他の施設がオープンしていない時間帯にどれだけ上手くお客様を集客できるかが課題になっています。
- 瀧沢
- なるほど。たとえば、「冬=寒い」というイメージから、冬場はお客様が減ったりもするんですか。
- 藤森さん
- やはり減りますね。
- 瀧沢
- 冬はやっぱり CPA 少し上がりがちなのかな?
- 中島
- そうですね。 今月(11月)はやっぱりちょっと高くなっています。ただ、来月の12月はナイトクルーズが始まるので、広告文で訴求を変えることでCPAを押さえていきたいと考えています。
やるしかない!で始めたネット広告だったが当初は不安しかなかった
- 瀧沢
- 弊社に依頼される前は、ネット広告も始めてなければ、サービスも立ち上がったばかりで不安や課題もあったかと思います。当時の様子をお聞きしてもよろしいですか。
- 重原さん
- 右も左もわからず、イメージすら湧きませんでした。不安もありましたが、やるしかないみたいな状況でしたね。
- 瀧沢
- 集客経路はどんなものを想定していたのでしょうか。
- 重原さん
- Web 予約を目的にネット広告を行なったり、パンフレットを観光案内所やアクアシティお台場においてもらったり、電話での予約を受け付けていたりしました。
- 瀧沢
- その中でもネット広告が重要になるだろうと考えていたと。
- 重原さん
- やっぱり、予算的にテレビ CM を打つとかはどうしてもできなかったので、費用対効果が大きそうなネット広告で、なるべく多くの人に認知してもらおうと思っていました。
- 瀧沢
- 重原さんご自身はもともと Web 関係に携わっていたのでしょうか。
- 重原さん
- いや、そういうわけではないですね。
Web サイトの管理などはおこなっていましたが、ネット広告自体は本当にこの件が初めてでした。
「良くも悪くも基準がわからず、難しかった」
- 瀧沢
- なぜ弊社を選んでいただいたかお教えてください。
- 重原さん
- 当時いたネット広告のコンサルの方が、キーワードマーケティングさんを紹介してくれたと聞いています。
- 瀧沢
- 広告運用を開始した当時はどうでしたか。
- 重原さん
- なんか難しいなというか、やっぱり言葉がどうしてもわからず、毎回毎回調べながら確認していました。
- 瀧沢
- それはこちらが勝手に専門用語を使っているのが悪いので、大変失礼しました。
- 重原さん
- 全然(笑)。広告運用を始めた時期もちょうど寒い時期で、なかなか成果が出づらかったという印象があります。
- 瀧沢
- そうですよね、広告費を先にボンと出してから、実際にお客様が来てくれるまでタイムラグがあると思いますが、最初の頃は思っていたよりも来てないなという感覚ってございましたか。
- 重原さん
- 正直、良くも悪くも基準がわからなかったという感じでした。
でも、結構毎月熱心にいろいろと話をしていただいていたかなと思ってます。
- 瀧沢
- ありがとうございます。
今年度の広告運用の成果は順調で過去一番の売上を記録
- 瀧沢
- ここからは今年度の月ごとの成果表をもとに話を進めさせていただければと思います。
- 中島
- 現状の CPA は4,000円で、順調に目標を達成している状況です。
- 藤森さん
- この目標って次年度からまた変更するのは可能なのでしょうか?
- 中島
- はい、全然変えることも可能です。
これまで目標達成が継続してできているので、私の中では目標 CPA は2,000円として、運用していきたいと思っています。
- 重原さん
- なるほど、ありがとうございます!
- 瀧沢
- 競合が少ない中で、最初の段階からネット広告って決めていただいたのは、すごくご判断として正しかったのではないかなと思いますね。
- 藤森さん
- そうですね、そう言ってもらえるような結果になって良かったです。
オープン時はプレスリリースやセレモニー開催による取材などがいっぱいくるので、一気に情報が発信されますが、そこからどうするかというところなんですよね。
- 瀧沢
- たしかに、一時的にさせないために、そこからどうするかが課題になってきますよね。
- 重原さん
- 富士急行の営業部隊で営業してもらったり、地道にパンフレットを設置するのももちろんなんですが、やっぱりネット広告が適切なのかなと思っていましたね。
- 瀧沢
- そう思って弊社にご依頼いただけて光栄です。
中島さんのおかげでコミュニケーションが活発に!
- 瀧沢
- 担当が中島に変わりましたが、当時の印象はどういったものでしたか。
- 中島
- (どきどき…)
- 藤森さん
- 中島さんになってからは一層コミュニケーションを取るようになったので、しっかりと意思疎通ができているなと感じますね。
- 中島
- ありがとうございます。 それは大変ありがたいですね。
提案が幅広く大変満足しています!
- 瀧沢
- これまでの2年間を振り返って、率直な感想を教えていただけますか。
- 藤森さん
- 今年度の目標も4月からずっと達成しているので、本当に的確な運用をしているなと思っています。
- 重原さん
- 結構いろいろな手法を使ってやっていただいていますし、提案の幅も広くてすごく勉強になります。
しっかりと成果も出していただけているので、本当にありがたいなという気持ちです。
- 瀧沢
- そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。
- 藤森さん
- ベタ褒めです!(笑)
- 中島
- 嬉しいです。
今年の8月に過去最高の売上を記録した要因は…
- 瀧沢
- 過去最高の売上を達成した、今年の8月は何か意識していたことあったのかな。
- 中島
- 土日など絶対にお客様が取れるだろうという日に予算を集中して振り分けました。
- 藤森さん
- 中島さんはそこが上手いんだと思いますね。 というのも、僕は前職でネット広告をやったんですけど、なかなか上手くいかず、当時の上司からたった半年で広告の出稿を打ち切られてしまったんですよね。
だから、結果が芳しくなく、もし打ち切られちゃったら継続的な集客の術がなくなるなという不安があったんですけど、そんな不安はすぐに、数字で示してもらって解消されましたね。
- 瀧沢
- ありがとうございます。 たしか8月のご予算をちょっと上乗せいただいたんですよね。
- 中島
- そうですね。 時期によって傾斜をかけていただいてますね。
前年の実績から信用の証として増額へ
- 瀧沢
- 中島からご提案させていただいたものもあったと思いますが、増額のご決断で何か難しいものはありましたか。
- 藤森さん
- 特にその割り振り自体は難しくはなかったですね。年間でかけられる予算は限られているので、本当に取れそうな時は上積みしてという感じで、前年の実績を見ながら割り振っていきました。
- 中島
- 振り返ってみると、もう少し使ってもよかったと思います。 しかし、乗客数にも限りがあるので、その辺りの兼ね合いは慎重に調整していきたいです。
- 瀧沢
- これが来年に生きていくということですよね。
- 中島
- そうですね、はい(笑)。
来年も期待してます!
- 瀧沢
- 現状、不満点や何か要望などはございますか。
- 重原さん
- ございますか? (藤森さんをみつめる。)
- 藤森さん
- んー…。次年度は、ちょっと予算を若干上積みしようと思うので、その上積み分を上手く運用してもらって効果を出していただければ嬉しいですね。
- 瀧沢
- 引き続きご利用いただけるということですよね(笑)。
- 藤森さん
- そうですね。
- 瀧沢
- よかったです。ありがとうございます。
上積みして代理店を変更しようと思っていると言われないかドキドキでした。 ありがとうございます。
東京以外にも TOKYO NO KABA の運営を!
- 瀧沢
- 御社の今後の展望をお伺いしてもいいでしょうか。
- 藤森さん
- 今後は東京以外にも観光地の範囲を広げて運航できればと考えています。出張 KABA ですね!
- 瀧沢
- なるほど。ますます魅力的なツアーができそうですね。
本日はお時間いただき誠にありがとうございました。引き続き何卒宜しくお願いいたします。
水陸両用バス「TOKYO NO KABA」のご紹介
TOKYO NO KABAは、アクアシティお台場を出発し、お台場の観光地を一気に見て回れる30分のバスツアーです。フジテレビや自由の女神像は陸から、レインボーブリッジは海のコースで回る大満足の内容となっています。バスガイドさんの解説や各スポットにあった3D サウンドが話題となっています。