長い手足にどこか気の抜けたような表情がとってもかわいい「クラフトホリック」の抱きまくら。
みなさんもインテリアショップなどで一度は目にされたことがあるのではないでしょうか。
ブランドとしては様々なビッグコラボを大成功させていたのですが、実はオンラインショップだけは「勝手に売れていく」という理由であまり力をいれてなかったそうです。
そんな、オンラインショップの売上げ大幅アップという難しいミッションを命じられたのが伊藤さんと間仁田さん。
WEBマーケティングに関する知識がまったくなかったというお二人に弊社を見つけていただき、その高い目標を達成すべく並走してまいりました。
そして、約1年運用させていただいた結果としては、無事前年度の売上を大きく上回る成果を出すことができました。
そんなお二人に、クラフトホリックが大人気ブランドになる前日譚やキーワードマーケティングについてインタビューをさせていただきました。
有限会社ACCENT について
オリジナルのインテリア雑貨やファッション雑貨を企画・生産・販売しています。商品企画からデザイン、海外子会社による生産管理から輸出入、市場への卸売や直営ショップでの販売まで一貫して行っています。「クラフトホリック」などのブランドも展開しています。
- 瀧沢
- たくさんの方に愛されるクラフトホリックですけど、もともとはどのようなきっかけで多くの方に知られるようになったんですか
- 間仁田さん
- もともとはブランケットやクッション、インド綿のラグとかを中心に販売していて、デザインのみこちらで行ったものを中国で生産し輸入していました。クラフトホリックというブランドの始まり自体はあるブランケットの柄でした。
顔も形もまだ安定していなくて、現在のものと比べるとちょっと印象が違うんですけど(笑)クラフトたちが手をつないでいる柄で、それが2008年に爆発的に売れました。
そこから、この柄をつかって抱き枕を作ろうとなったんですけど、当時の営業さんからは「キャラクターの抱き枕なんて売れるはずがない!」と反対受けてしまって。
「えっ・・・。」
- 瀧沢
- それまでの方向性とは全然違いますし、キャラクタービジネス始めるの?ってびっくりしますよね。
- 伊藤さん
- かなりの挑戦だったみたいですね。そのときはまだ、それぞれはキャラクターとして確立してなくて。本当に動物のクッションのひとつみたいな扱いでした。
ただ、ある展示会でデザイナーのikuがこっそりとその抱きまくらを出しちゃったんです。
- 瀧沢
- えーっ!?
- 間仁田さん
- 幸い、そこで商品を見てくれたいくつかの会社の方が「これいいじゃん!」「買いたい!」って言ってくれて。
「ドヤァ」
- 瀧沢
- ikuさんすごい・・・。そこからは一気にブランド展開していったんですか
- 間仁田さん
- いや、徐々にですね。ある日、代官山のお店に梨花さんのマネージャーから電話がかかってきて。
- 瀧沢
- タレントの梨花さんですか!
- 間仁田さん
- 梨花さんが抱き枕をもった写真をブログにのせていいかっていう確認でした。「もちろんいいですよ!ありがとうございます。」と軽い気持ちでOKしたんですがそのブログの影響ってすごくて。
お店にかなりのお客さんが来ていただいて、1週間で在庫がすべてなくなってしまいました。
- 瀧沢
- オンラインストアの在庫がなくなることって今では珍しくないですけど、実店舗の在庫がなくなるってすごいですね。
- 間仁田さん
- 「梨花さんが持っているクマ」ってことでキャラクターとしても知名度がすっごい上がって、その後梨花さんとのコラボさせていただいたりしながらキャラクターブランドとして多くの方に知っていただけるようになりました。
- 瀧沢
- 2019年の展開はどのように考えていますか
- 伊藤さん
- あくまでキャラクター商品ではあるけれど、大人が持てるキャラクターを目指していて。30代や20代の女性がさりげなくクラフトホリックのポーチを持っているとか、さりげなく家に置いてあるっていうラインを目指しています。
- 瀧沢
- それは路線転換になるんですか?そっちを目指すとすると。
- 伊藤さん
- 実はもともとそっちの方向性だったんですけれども、ライセンスビジネスとしてはどうしても相手の母体の大きさとかで「これやったほうがいいのかな?」とかコンセプト自体がぶれてきてしまうんですよ。
- 瀧沢
- ではそこを経験して、またちょっと方向性が見えてきたという感じですかね。
- 伊藤さん
- そうですね。元々の大人が持てるキャラクターブランドということを大切にしていこうとなり、10周年のタイミングで改めてブランディングをしようと決まり、2018年の秋冬のコレクションでは「シンプルで大人が持てる」を打ち出すことにしました。
- 瀧沢
- もともと広告運用をされていない状況で、まずはオンラインショップのコンサルティングをしてくれる会社を探していたと伺いました。
- 伊藤さん
- 「WEBマーケティング」とか「WEB 運用」とかで検索をして探していました。ただ弊社としては丸投げはせず、まずは勉強しておいでと言うスタンスだったので、ある企業さん主催のセミナーに参加しました。そこでネット広告に関する話も聞いて。
ただ、そのセミナーでは自社のサイトに広告が必要かどうかはわからなくて、後日来ていただいた営業の方に「まずは広告代理店を探すところからだと思います。」と言われました。
そこから、Yahoo!認定パートナーリストの中で「ここいいんじゃない」と勘で何社か選んだ中にキーワードマーケティングさんもいて。
あと、その代理店を探すようにアドバイスをしてくれた方が「キーワードマーケティングさんはすごくいい会社ですよ」と言ってたんですよね。
- 瀧沢
- なんともありがたい話・・・。
- 伊藤さん
- 実際、キーワードマーケティングの営業の方の印象がよくって、「この人は悪いところも正直に言ってくれるんだろうな」「この人は多分私たちをだまさない」と思って。(笑)
- 瀧沢
- たしかに、彼はそうですよね。人柄だけで受注してくるのでその後が大変だったりするんですけど。(笑)そもそもオンラインショップの売上をもっと伸ばさないととなったのは、伊藤さんが新たに担当者になったタイミングだったんですか?
- 伊藤さん
- そうです。リニューアルが終わったばかりのオンラインショップを渡されて売上を上げなさいみたいな感じですね。その時は広告やりなさいとは言われてなくて、色々とセミナーを受けるなかで、広告はマストだよねって間仁田と意見が一致したので代理店を探すことにしました。
- 瀧沢
- リニューアル前のオンラインショップの立ち位置はどういう感じだったんですか?
- 伊藤さん
- 勝手に売れているサイトみたいな扱いでした。オンラインショップはASPを使っていたので基本料金は1,000円とかだし、受注担当の子が1~2人とオペレーターが発注までやるので実店舗ほどコストもかからなくて。毎月売り上げが数万円は上がってくるって感じでした。
ただ、勝手に売れているからこそ、手を加えればもっと売れるんじゃないかということでリニューアルを決めたのが2017年夏ごろですね。
- 瀧沢
- その後、ECサイトのコンサルタントの方も入り弊社での広告運用が始まりました。コンサルタントの方も一緒にジョインしてもらった理由としてはどんなものがあったんですか
- 伊藤さん
- 結局広告の人だけだと、何をしてるのかがわからないとこがあって。かつ広告でいくらよくなっても、サイト自体が良くならない限り人が来ても売れる仕組みが出来上がらないってなって。あとは、言い方は悪いかもしないですけど、ちゃんと広告やっているのかなというのをジャッジしてくれる人が欲しかったのもあります。
成果を数字でジャッジできる人がほしいという気持ちがあって。
- 瀧沢
- 広告運用をする身としてはプレッシャーがすごかったですけどね。(笑)実際にその体制になって直後の印象、一か月後の印象はいかがでしたか。
- 伊藤さん
- 最初は初期投資という感覚でした。3か月くらいはしょうがないよねっていう気持ちでしたね。
- 瀧沢
- 実は、運用開始前のヒアリングで、営業時にご提案していた目標よりもさらに高い目標CPAを再設定することになりましたよね。その目標に関してはなんとか初月からクリアできたのですが、そのときの印象はいかがでしたか。
- 伊藤さん
- 実はそのCPAでも代理店手数料をいれると赤字でした。でも広告ってすぐに成果があがるわけじゃないからとも思っていて、半年たってもあがらなければ切ろうと思ってました。(笑)
- 瀧沢
- マジか・・・。でも、1年経った現在も無事、運用させていただいております。
- 伊藤さん
- 広告を始めて3か月たった時、ちょうど福袋のシーズンに入ったんですよ。福袋自体は毎年売れてはいたんですけど、オフィシャルショップ以外でも買えたので分散してたんですよね。それが広告によってオフィシャルショップに集約されて一気に売り上げが上がった。
やってよかったっていうのをそこで初めて感じましたね。
- 瀧沢
- ほっとしました。
- 瀧沢
- 広告運用を開始して約1年たちましたけど現状の感想もお伺いできますか。
- 伊藤さん
- やってよかったな、というのがあります。というのと、ちゃんと調整してくださってるのがなんとなくわかったので。
- 瀧沢
- それはどういうところで感じますか
- 伊藤さん
- 毎日運用データを共有してくれるじゃないですか。細かいのやってるのって、にじみ出てくるというか。そういう部分もそうですけど、自分自身のスマホに広告が出てくる頻度やバリエーションでも感じますね。
- 瀧沢
- 特に御社の場合は期間限定セールも多いので、セール日程を載せたクリエイティブを出してますもんね
- 伊藤さん
- セールが始まるとちゃんとでてきますね。あとは、毎回出るわけでもないからちゃんと何回に1回の表示なんだなって。
- 瀧沢
- 広告が出過ぎない(編集注釈:フリークエンシーキャップが設定されている)っていうのもいいんじゃないかと。
- 伊藤さん
- そうですね。
- 瀧沢
- 数字に直結するだけじゃなく、広告に関していつでも相談できる窓口ができたってことも大きいとお伺いしました。
- 伊藤さん
- これまでは社内で相談できる人がいなくて2人でどうしようどうしよう、と手探りの状態でやっていたので、そういうときに社外の人から正しい冷静な判断がくるとよかったというのがあります。
- 瀧沢
- 最近はFacebook/Instagram広告の配信も始まりました。印象ってどうでしょうか
- 伊藤さん
- だいぶ変わりました、正直なところ、これまでも公式で運営しているSNSで「いいね!」がついてもそこから売れるっていう流れがなかったので、広告出しても意味あるの?ていうところがあって。
でも広告を配信してすぐに手ごたえを感じました。1日の平均注文数が増えたって感じでしたね。売上高がどんどん増えたから「おぉーっ」て感じでした。
- 瀧沢
- 1人あたりの購入金額には変化はありましたか
- 伊藤さん
- 増えました。抱き枕も大きいサイズのものが出るようになって。Facebook/Instagram広告を始めてすぐ、いきなりXLサイズが5体くらいポンポンポンと売れたんです。
多分、広告を見て思い出したみたいな人が多かったのかな。
クラフトホリックのことは知らないけど「あぁ見たなこいつ」みたいな。「久々にみたなこの大きい人」みたいな。(笑)
- 瀧沢
- それこそまさにSNS広告の売れ方なのかなって感じなので、本当にやって良かったです!最後にご要望などはございますか
- 伊藤さん
- 本当に本当に強いて言うなら、今年度は多分このままいけば昨対クリアもするだろうし広告やってよかったねとなると思うんですけど、やっぱり怖いのが2019年10月に消費税が上がるタイミングですね。その時に広告として何ができるのかを一緒に考えていきたいですね。
- 瀧沢
- そうですね!広告として準備できることはたくさんありますので、引き続きよろしくお願いします!
「クラフトホリック オフィシャルショップ」のご紹介
CRAFTHOLICの公式オンラインショップになります。人気のRAB(ラブ)の抱き枕など各種人気商品を幅広くお取扱いしております。
インタビューを終えて
クラフトホリックの雰囲気そのままのお二人につられていつも打ち合わせ時間が伸びてしまうのですが(笑)、お二人とも1年前に比べてネット広告に関する質問もだんだん深くなってきていて、私たちが少しでもそのお力になれたと思うととてもうれしく感じています。
弊社では「WEBマーケティングって何?」というお客様にも「わかりにくいことをわかりやすく」お伝えすることをいつも忘れないようにしております。
自社の広告に関して何かお悩みなどございましたら、お気軽にお問い合わせください!
文・写真:瀧沢 貴浩