2024年4月に、Yahoo! 検索広告から画像アセット機能がリリースされました。Google 検索広告の画像アセットと同じく、検索広告に画像を表示できる機能です。画像アセットを設定することで、クリック率が良化した事例が多数のアカウントで確認できます。
この記事では実際にクリック率が良化した事例や、画像の入稿規定、画像アセットの設定方法などを解説しているので、まだ設定していない方はぜひこの記事を読んで設定してみてください。
Yahoo! 広告の画像アセット(画像表示オプション)とは、Yahoo! 検索広告の広告表示アセットの一つで、検索広告に画像を追加で表示できる機能です。タイトルや説明文といったテキスト情報に加えて画像を表示することで、視覚的に訴求できるため、クリック率向上などの効果が期待できます。
画像アセットはスマートフォンや PC 、タブレットで掲載され、1枚だけ表示される場合と、複数枚並んで表示される場合があります。画像アセットをクリックすると、広告に設定された最終リンク先 URL に遷移します。
キーワードマーケティングでは、住宅関連商材のアカウント(A)と建築関連商材のアカウント(B)で画像アセットを導入しました。
A の事例では、導入前と比べてクリック率が4.64%から7.23%と、1.5倍以上も良化しました。また B の事例でも、導入後のクリック率は3.40%から4.24%と、約1.25倍良化しています。
導入前 | 導入後 | |
---|---|---|
A(住宅関連商材) | 4.64% | 7.23% |
B(建築関連商材) | 3.40% | 4.24% |
さらにどちらのアカウントでも、クリック単価が10%から15%ほど良化するという変化も見られました。おそらく、クリック率が上がったことで広告の品質によい影響があったためと考えられます。
このように、画像アセットを設定することでクリック率が大きく良化するアカウントも複数あります。クリック率が上がれば、クリック数やコンバージョン数の増加が期待できるうえに、上記の事例のようにクリック単価が良化することもあります。デメリットのない改善施策なので、ぜひ導入を検討してみてください。
ここからは、画像アセットの詳細な仕様を紹介します。設定項目は少ないものの、使用できる画像の規定があるので確認しておきましょう。
画像アセットの設定に必要なものは画像のみです。テキストや URL、スケジュールなどは設定できません。画像名は、ファイルの名前がそのまま反映されます。
サイズや容量に関する入稿規定は以下の表のとおりです。画像を高解像度で表示できるように、なるべく推奨サイズ以上の画像を用意しましょう。
項目 | 内容 | 備考(サイズの記載については横×縦) |
---|---|---|
アスペクト比 | 1:1 |
最低サイズ:300 pixel x 300 pixel 以上 最大サイズ:1辺 10,240 pixel 推奨サイズ:1,200 pixel x 1,200 pixel |
1.91:1 |
最低サイズ:600 pixel x 314 pixel 以上 最大サイズ:1辺 10,240 pixel 推奨サイズ:1,200 pixel x 628 pixel |
|
ファイルサイズ | 推奨:200 KB 以内 最大:2 MB |
|
ファイル形式 | JPEG(.jpg、.jpeg)、PNG | – |
メディア名 | 128文字以内 (半角1文字、全角1文字) |
– |
登録枚数上限 | アカウントごとに1,000件 |
|
使用できない画像は2パターンあり、文字情報(ロゴなどのテキスト)がある画像と、枠線がついている画像は使用できません。どのような点を注意したほうがよいか画像をつけて紹介しているので、詳しく見ていきましょう。
以下の下側の画像のように、画像内に文字情報(ロゴなどのテキストを含む)が記載された画像は、画像アセットに使用できません。ただし、商品や人物の衣服などに印刷された文字や、著作権表示などの文字は掲載できます。
下の画像の(2)のように、画像の外側に枠線がある画像は画像アセットには使用できません。また(3)のように、画像の一部のみに枠線がある場合も掲載不可です。
画像アセットを利用する際に気を付けたいポイントは以下の2つです。
一度作成した画像アセットは、オン・オフの編集はできるものの、削除や編集ができません。
また、登録上限数(アカウントごとに1,000件)に達した場合、新しい画像を登録できなくなってしまう点にも注意しましょう。
広告が最適なレイアウトで掲載されるように、設定した画像が加工(リサイズや角を丸くする、枠線の付与など)されて表示される場合があります。
対策として、画像が小さく表示されても何の画像か分かるよう、視認性が高い画像を選びましょう。また、重要なコンテンツを画像の中央から80%の範囲に配置するのもおすすめです。
Yahoo! 広告と Google 広告の画像アセットの要件はほぼ同じです。
異なるのは登録数の上限と、検索されたときに同時に表示される枚数のみです。Yahoo! 広告の画像アセットで同時に表示されるのは最大3枚までですが、Google 広告は最大5枚まで表示されます。
項目 | Yahoo! 広告 | Google 広告 |
---|---|---|
設定項目 | 画像のみ | 画像のみ |
画像のアスペクト比 | 1:1、1.91:1 | 1:1、1.91:1 |
画像の最小サイズ (横×縦) |
300 pixel x 300 pixel (1:1) 600 pixel x 314 pixel (1.91:1) |
300 pixel x 300 pixel (1:1) 600 pixel x 314 pixel (1.91:1) |
画像の推奨サイズ (横×縦) |
1,200 pixel x 1,200 pixel(1:1) 1,200 pixel x 628 pixel(1.91:1) |
1,200 pixel x 1,200 pixel(1:1) 1,200 pixel x 628 pixel(1.91:1) |
ファイル形式 | PNG、JPEG | PNG、JPEG |
一度に表示される枚数 | 1枚から3枚 | 1枚から5枚 |
登録数の上限 | アカウントごとに1,000件 | キャンペーン単位の上限アセット数 (アカウントごとに最大50,000個) ※テキストアセットや動画アセット、画像アセットなどすべてのアセット合算 |
Yahoo! 広告と Google 広告の画像アセットでは、登録できるアスペクト比や画像の最小サイズ、推奨サイズが共通しています。
そのため、Google 広告で既に画像アセットを設定している場合、Yahoo! 広告でもそのまま同じ画像を使用できます。ただし、前の章で説明した「使用できない画像」の条件をクリアできているかは確認しましょう。
最後に、画像アセットの設定方法を紹介します。
大きな流れは、画像アセットを登録し、それをキャンペーンや広告グループに紐づけるという2つの手順です。また、画像アセットの推奨設定も解説していますので、設定時の参考にしてみてください。
まずは画像アセットを登録します。登録したい画像を用意したら、管理画面で左側のメニューから「広告表示アセット」をクリックし、青いボタンの「+広告表示アセット作成」から「画像アセット」を選択します。
画像アセット作成画面に遷移するので、「+ファイルを選択」から登録したい画像を選択して「作成」をクリックしましょう。
これで画像アセットの作成が完了し、登録した画像アセットの一覧が表示されます。
次にキャンペーンや広告グループへの紐づけをおこないます。
左側のメニューから広告表示アセットを紐づけたいキャンペーンを選択し、「広告表示アセット」配下の「関連付け一覧」をクリックします。
表示された画面の上部のタブから紐づけ先(キャンペーンか広告グループ)を選択し、青いボタンの「関連付けを編集」から「画像アセット」を選択します。
画像アセットの関連付け編集画面に遷移するので、「画像アセットを指定して配信」を選択し、配信したい画像にチェックを入れていきます。
チェックを入れ終わったら「設定」をクリックすると、設定が完了します。
これで画像アセットの紐づけ設定が完了し、該当のキャンペーンや広告グループに紐づけられた画像アセットの一覧が表示されます。審査状況が「承認済み」になると、画像アセットの配信が開始されます。
登録できるアスペクト比は1:1(正方形)と1.91:1(横長)の2種類で、どちらか片方だけでも登録は可能です。
しかし1:1の画像アセットが関連付けられていないと配信されにくくなるので、できる限り1:1の画像は登録しましょう。
また、1:1の画像アセットが3本以上登録されていると、検索結果で複数枚掲載される可能性が高くなるため、1:1の画像は3枚以上登録することをおすすめします。
画像アセットは、登録に必要なのは画像のみとシンプルなものながら、クリック率の良化に大きな影響を与える広告表示アセットです。
すでに Google 広告で画像アセットを設定している場合は、同じ画像で簡単に設定を完了できます。まだ設定していない方は、ぜひ導入を検討してみてください。
広告事業部 マネージャー
2015年4月に新卒として入社。2019年にマネージャーに昇格。広告運用の仕事をメインに、現在はサイト改善提案やブログ執筆にも力を入れている。数値をもとにしたサイト改善提案が得意。趣味は動画を見ること、ゲームをすること。
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