Web マーケティングの業務は幅広く、内容も専門的で難しいものが多いです。初めて Web マーケティングの業務に携わる際には、まずは業務の全体感をざっくり把握することができ、体系的に情報がまとまっている本を読むことをおすすめします。
また、一見 Web マーケティングと関連性が低そうな書籍でも、実は Web マーケティング以外の業務にも活かせるものもあります。今回紹介する本でも広告運用やデザイン、マネジメントに役立つ本があります。
今回は、私とキーマケメンバー5名(川手、千葉、大内、Yossy、岡野)が選んだ Web マーケティングを勉強するのにおすすめな本を紹介します。この記事を読んで、ぜひ自分に合う本を見つけてみてください。
まずは私がおすすめする Web マーケティングの本を3冊紹介します。
「Web 担当者 Forum」の人気連載コンテンツ「Web マーケッター瞳」を書籍化したものです。
駆け出しの Web マーケティングコンサルタントである主人公・三立(みた)瞳の奮闘を描いたマンガをもとに、物語に登場する Web マーケティングの専門用語や考え方についても丁寧に説明します。
著者の実体験やインタビュー取材に基づいた実践的なノウハウについても紹介されているので、企業のマーケティング担当者だけでなく、Web に関わる全ての人におすすめです。
マンガでわかるWebマーケティング ―Webマーケッター瞳の挑戦!
著者名:村上 佳代、イラスト:ソラ、シナリオ:星井博文 価格 ¥1,080 税込 販売日:2011/4/22 ページ数:272ページ |Amazon.co.jp
Web マーケティングの知識をマンガで分かりやすく知ることができ、初心者に非常におすすめの本です。特に、マーケティングの専門用語の記載も少なく、難しい専門用語にはきちんと説明もついています。
マンガではあるもののマーケティングの本質にも触れており、実践的なノウハウも記載されています。初めて Web マーケティングに携わる方にぜひおすすめしたい1冊です。
(広告事業部 広告運用歴:3年半/20代後半)
東証プライム上場社長で現役マーケッターである著者の木下勝寿氏が、Web マーケティングの成果を最大化する手法を公開している本です。
「この本を読み終わったあと、あなたはファンダメンタルズ、テクニカルの両マーケティングをマスターし、一流の Web マーケッターに生まれ変わっているだろう」
序文にあるこの言葉の通り、人間の感情をベースにしたコミュニケーションの設計方法「ファンダメンタルズマーケティング」と、デジタルデータを駆使した「テクニカルマーケティング」の手法について、計83項目に分けて解説しています。
「手の内をこんなに明かして大丈夫・・・?」という声も挙がるほど、事細かにマーケティングの秘訣を紹介した1冊。これを読めば、マーケターとして成果を上げられること間違いなしです。
ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法
著者名:木下 勝寿
価格 ¥1,980 税込 販売日:2022/4/28 ページ数:320ページ| Amazon.co.jp
Web マーケティングにおけるテクニカルな施策が基礎から応用まで網羅的に記載されている本です。
また、マーケティングの施策だけでなく、本書の後半では Web マーケターの目指すべき姿も述べられており、自身のキャリアについてもヒントを与えてくれる一冊となっています。
(広告事業部 広告運用歴:3年半/20代後半)
謎多き Web マーケッター「ボーン・片桐」を主人公に、Web マーケティングで成果を出すための考え方やノウハウをストーリー仕立てで紹介した1冊です。
ストーリーは、経営危機に瀕したオーダー家具販売会社を、「ボーン・片桐」が Web マーケティングの力で再興させるというもの。彼の活躍を通じて Web サイトの作り方やデザインのポイント、セールスレターの作り方など、Web サイトを通じて成果を出すポイントを紹介します。
作中に登場する Web マーケティングの専門用語には解説もついているので、初心者にも分かりやすい点が魅力。Web マーケティングを初歩から学びたい方や、Web サービスや EC サイトの成果が上がらず悩んでいる方など、幅広い方におすすめの本となっています。
沈黙のWebマーケティング —Webマーケッター ボーンの逆襲—アップデート・エディション
著者名:木下 勝寿
価格 ¥2,200 販売日:2020/9/24 ページ数:496ページ| Amazon.co.jp
「マンガでわかる Web マーケティング」と同じく、マンガで Web マーケティングの知識を深めることができます。
分厚さはありますが、独特なキャラクターが出でてきたり、物語形式でイラストも多かったりするのでスラスラ読み進められます。
この記事を執筆するにあたり、キーワードマーケティングのメンバーにもおすすめの本をヒアリングしてみました。
一般的によく知られている本からニッチな本まで選定したので、ぜひ参考にしてください。
株式会社カタログハウスが1982年に創刊し、現在も刊行されているカタログ誌「通販生活」。その歴史と通販社会そのものの歴史も辿りつつ、日本の「通販の内側」を紹介したのがこの本です。
株式会社カタログハウスの創業者である斎藤駿氏が「通販生活」成功の秘訣や失敗の歴史、「誠実に消費者と向き合う」とはどういうことかについて解説しています。
通販社会についてだけでなく、消費者の心理の読み方や向き合い方、そして通販の歴史や時代的背景についても詳しく解説した、EC に携わる人にも参考になる1冊となっています。
なぜ通販で買うのですか|斎藤 駿 (著)| Amazon.co.jp
著者名:斎藤 駿
価格:¥72(税込) 販売日:2004/4/16 ページ数:256ページ|Amazon.co.jp
通販会社を運営している、株式会社クラシコム様のスタッフインタビューでこの本を紹介しており、興味を持ったので読んでみました。通販業界に精通している著者が、通販業界における成功事例を余すことなく記載している本です。
2004年に出版された本ですが、マーケティングの本質が語られている良書で、記載されている事例自体は古いものの、著者が述べている考え方は今でも非常に参考になります。
実際に私もターゲティングやセグメンテーションをする際に役立ちました。EC に関わる人だけでなく、広告を作っている人やネット上で何かを売ることに携わっている人にもおすすめなので、ぜひ読んでみてほしいです。
先ほど紹介した「沈黙の Web ライティング」と同じく、謎多き Web マーケッター「ボーン・片桐」が活躍する、ストーリー仕立ての Web ライティング入門書です。
温泉旅館の Web 集客増加を目指し、旅館の若女将と「ボーン・片桐」が奮闘するストーリーを通じて、Web ライティングで成果を出す極意を紹介します。SEO ライティングの基礎や分かりやすい文章を書くコツなどはもちろん、専門用語の解説もついているので、初心者にも分かりやすい1冊です。
読者からの評判も良く「漫画風でわかりやすい」や「分かりやすくて読むことが苦にならず、でも SEO の知識は詰まっている良書」などのコメントが寄せられています。
沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘— アップデート・エディション
著者名:松尾 茂起、イラスト: 上野 高史
価格:¥2,310(税込) 販売日:2022/4/22 ページ数:640ページ
|Amazon.co.jp
Web コンテンツの作り方、SEO を意識したライティングを学びたいと思い、購入しました。
SEO ライティングの基本をストーリー仕立てで楽しみながら学ぶことができ、実際に記事を編集するときに、読者は何を求めているのか、どんな情報があると読者は嬉しいのかを意識するようになりました。初めて SEO(特にライティング)を学ぶ人にはおすすめです。
(マーケティング部 セールス2年、オウンドメディア編集半年/20代後半)
3万人を指導したマーケティングのプロ・池田紀行氏が、売上に影響を与える20個の要素を構造化し「売上の地図」として解説した本です。
企業規模が大きくなるほど、展開する商品やサービスには数多くの部署が関わるため、売上にも数多くの要因が絡んできます。そうなると成果を分析する際に、売上に何が効いて何が効いていないのかが見えづらくなります。
そこで、この本では売上に関わる20個の要因を「売上の地図」として提示。それぞれの要因がどのように連鎖しているのかを可視化しました。
ユーザーの口コミや流行、インフルエンサーの存在、広告、PR・・・と、さまざまな要素が絡み合う「売上」。この本を手に、売り上げの仕組みを客観的に観察することで、自社商品やサービスの売上の仕組みや課題が浮かび上がるはずです。
売上の地図 3万人を指導したマーケティングの人気講師が教える「売上」を左右する20のヒント
著者名:池田 紀行
価格:¥2,200(税込) 販売日:2022/6/17 ページ数:312ページ|Amazon.co.jp
筆者の YouTube を見て、書籍にも興味を持ち購入しました!
広告運用で得意なことや苦手なことを改めて整理することができ、自信をもって業務に取り組むことができるようになりました。
Web マーケティングに特化した本ではありませんが、Web マーケティングと広告の立ち位置を把握することができたり、売上を上げるための広告の立ち位置を学べたりと、実務と学問のかけ橋になる本です。
(広告事業部 広告運用歴:3年半/20代後半)
BtoB マーケティングや法人営業の支援を手がける、株式会社才流(さいる)。その代表である栗原康太氏が、BtoB マーケティングの専門知識について初めて語った1冊です。
テレアポや展示会への出店などを主要な顧客獲得手法としてきた BtoB の業界では、Web を利用したインバウンドマーケティングへの大転換が起きています。しかし、これまでインバウンドマーケティングをやったことのない BtoB 企業にとっては、ハードルが高いのも事実。
そこで、この本では実例を参考にしたケーススタディを通して、BtoB 企業がマーケティングで成果を出すための戦略と実践方法を解説しています。 BtoB 企業のマーケティングに関わる人は、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
著者名:栗原 康太
価格:¥1,980(税込) 販売日:2020/11/19 ページ数:208ページ|Amazon.co.jp
BtoB マーケティングのコンサルティング会社「才流」の代表、栗原康太氏によって執筆された本です。
BtoB マーケティングにおける Web マーケティングの重要性や戦略の立て方が書かれています。また、知識だけでなく実際に Web マーケティングを活用したケーススタディも豊富に記載されており、どのようにして実際の業務に落とし込んでいくのかまで分かる1冊です。
(広告事業部 広告運用歴:3年半/20代後半)
「仮説から始めれば作業量は激減する」というテーマのもと、著者の内田和成氏が、20年間のコンサルティング経験の中で培ってきた「仮説思考」について解説した本です。
ビジネスにおいて、よりよい選択をしようと情報収集をしているうちに、データの取捨選択ができなかったり、時間が迫ってきたり・・・ということはよくある話。しまいには「とりあえず仕事を進めよう」と、いい加減になってしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし著者の言葉の通り、仮の答えを持ちながら全体像を見据える「仮説思考」の力があれば、仕事がスムーズに進むこと間違いなしです。
著者名:内田 和成
価格:¥1,760(税込) 販売日:2006/3/31 ページ数:240ページ|Amazon.co.jp
分析のスピードや質を上げたかったため、購入しました。
Web マーケティングは明確に成果が数字として表れます。そしてその数字から情報を分析し、改善や良化するような施策を検討していく必要があります。
こちらの本は Web マーケティング専門の本ではないものの、数値を分析するスピードを高めてくれる「仮説思考」について詳細に述べられています。実際に「仮説思考」を実践したところ、分析のスピードや精度も高まったため、Web マーケティングにも生かせる1冊だと思います。
(広告事業部 広告運用歴:3年半/20代後半)
アメリカで、その年最も優れた広告人やマーケターに贈られる「マックスウェル・サックハイム賞」を受賞したマーケターのジョセフ・シュガーマン氏。「伝説のマーケター」と呼ばれる彼が、マーケティングにおける購買行動のきっかけ(トリガー)を30個に厳選して紹介するのがこの本です。
マーケティングやセールスを成功させるのに欠かせない「顧客心理」について詳細に紹介した1冊となっており、読者からも「いろいろ事例を添えているので読みやすい」や「具体性と実用性が高くて良かった」と声が上がっています。
シュガーマンのマーケティング30の法則 お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは
著者名:ジョセフ・シュガーマン、監訳: 佐藤 昌弘、翻訳:石原 薫
価格:¥1,760(税込) 販売日:2006/3/31 ページ数:288ページ|Amazon.co.jp
ユーザーの購買意欲に関する心理を理解したく、購入しました。
マーケティング全般の本になりますが、人がものを買う心理トリガーが書かれており、Web マーケティングで施策を実施するうえでも非常に参考になる本です。
実際に「買いたくなる」クリエイティブ作りに生かせているため、購買意欲を理解したい人だけでなく、クリエイティブを向上させたい人にもおすすめです!
(広告事業部 広告運用歴:3年半/20代後半)
広告やチラシ、パンフレットなどフォーマットに応じたデザインのテクニックを、「4つの基本原則」を使って紹介した1冊。1998年に第1版が発売されて以降、今まで売れ続けているベストセラーです。
デザインの「4つの基本原則」を知るだけで、あなたのデザインはずっとぐっと、良くなります。
この言葉の通り、この本を読めば独学でもデザインの質を上げることができます。
タイトルにもある「ノンデザイナーズ」という言葉のように、デザインの学習に割ける時間があまりないものの、自分の作るページや制作物の見栄えを良くしたいと考えている人におすすめです。
著者名:Robin Williams、翻訳:吉川 典秀、日本語版解説:米谷 テツヤ,小原 司
価格:¥2,398(税込) 販売日:2016/6/30 ページ数:260ページ|Amazon.co.jp
業務でバナーの作成が必要になり、デザインの知識を一から学びたいと思い購入しました。
この本では、サイト制作やバナー、SNS などに欠かせないデザインについて学べます。デザインで重要な「4つの基本原則」や色の組み合わせなど、デザインに関して体系的に学べるため、初心者の方にとっては非常に参考になる本です。
実際に私も提案資料や広告のバナーに生かすことができたり、部下へデザインに関して細かくフィードバックもできているため重宝しています。
(広告事業部 広告運用歴:3年半/20代後半)
Web マーケティングの本は多く出版されており、その中で自分に合う本を見つけることは難しいです。
そこで、貴重な時間を無駄にしないためにも、自分の役に立つ本を選ぶコツを3つ紹介します。
本だけでなく、通販で家電や衣服を買う際には、ユーザーの口コミを見ることが多いと思います。本も同じで、選ぶ際には、自分が求めている情報かどうかを判断するためにも、口コミを見ることは重要です。
Amazon などの通販サイトでは多くのレビューが投稿されているため、それを参考にしてどの本を買うか検討するとよいでしょう。
また、レビューが見つからなくても、SNS で本のタイトルを検索すれば、読者の感想などが見つかることもあります。場合によっては通販サイトや SNS での口コミも参照にしましょう。
「口コミだけでは役に立つ本かどうかや、新しい情報が載っているかが分からない・・・」
こうした不安があるときは、周りで自分が学びたい分野に精通している人におすすめの本を聞いてみましょう。
特に、本の知名度が低くても、会社の先輩や上司がよく読んで参考にしている本には価値があります。
ただし、会社の先輩や上司はすでに知識があるため、初心者向けではない可能性も高いです。自分が求めている情報が載っているか、レベル感が自分と合っているかはきちんと確認しましょう。
私が本を選ぶ際、特にビジネス書に関しては、電子書籍よりも紙の本を選ぶことが多いです。
ビジネス本は何度も読み返す中でだんだんと知識が身についてくるものです。そのため、もし「あの本のあのページに書いてあったことを読み返したい」となったときに、電子書籍だとすぐに該当のページを開くことが難しいです。
紙の本だと「大体あのあたりに記載があったな」とあたりをつけやすいので、目的の情報に早くたどり着けるのです。
また、電子書籍をスマートフォンやタブレットで読んでいると、他のアプリの通知があったりと、本に集中することも難しくなります。
Web マーケティング業界はトレンドの移り変わりが早い業界です。そのため、本に書かれていることがその当時は正解であったとしても、現在は異なる可能性が十分にあります。本に書かれている情報を過度に信頼しすぎないようにしましょう。
一方で、10年以上昔に書かれた本でも良書と呼ばれるものはあります。そういった本は知識の面ではなく、Web マーケティングに対する考え方が非常に参考になる場合が多いです。古い本でも評価が高いものはぜひ読んでみることをおすすめします。
最後に今回の記事でご紹介した本をまとめています。本選びの際に迷ったら参考にしてください。
もし、今回紹介した本の感想や他におすすめの本があれば、SNS シェアなどでぜひ教えてください。
広告運用 コンサルタント
2021 年入社。大学では理工学部に所属し、制御工学を専攻。また、陸上競技部(短距離走)で活動。キーワードマーケティング入社後、広告事業部に配属される。趣味は海外ドラマ鑑賞と小説を読むこと。おしゃれなカフェや居酒屋に行くことが好き。
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