Facebook 広告をすでに配信したことがあるなら、画像を使用した広告を配信しているかと思います。
しかし画像ではなく、動画を使った Facebook 広告となると一気にハードルが上がり、まだ配信したことがないという方も多いのではないでしょうか。
動画広告は画像に比べ、伝えられる情報量が多く、商品・サービスの魅力をより一層届けられる利点があります。
ですが動画広告に興味があっても、「動画を作るのが難しそう」や「動画を作成するのに工数がかかりそう」といった理由で動画広告の配信をしていないなんて声も聞こえてきそうです。
難しいように感じる動画広告ですが、実は Facebook 広告の管理画面(広告マネージャ)で、画像だけを使って作ることができるのです。
画像さえあれば、用意されているテンプレートを使用するだけでテキストやロゴなどを追加したスライドショー形式の動画を作ることができます。
今回は Facebook の動画広告の配信面や入稿規定、初心者の方でもわかるように管理画面で動画を作る方法、作成時の注意点を紹介します。
動画の作成方法を紹介する前に、Facebook 広告で配信できる動画広告とはどういったものかを説明します。
Facebook 広告の掲載先は下記の4つのプラットホームで、動画広告もこのすべてで配信できます。
プラットフォーム内で広告が掲載される場所を「配置」呼びます。配置には下記の種類があります。
プラットホーム | 配置 | 詳細 |
---|---|---|
フィード | Facebook のタイムライン上、フォロワーやおすすめの投稿の間に表示 | |
右側広告枠 | Facebook の右側の広告枠に表示パソコンでFacebook を閲覧中の利用者にのみ表示 | |
インスタント記事 | Facebook モバイルアプリに配信されるインスタント記事に表示 | |
検索結果 | Facebook のサイト内の検索結果で表示 | |
インストリーム動画 | Facebook で公開されている動画の途中、または前後に配信 | |
ストーリーズ | フォローしているユーザーが投稿した、「ストーリーズ」の間に表示 | |
フィード | Instagram のタイムライン上、フォロワーやおすすめの投稿の間に表示 | |
ストーリーズ | フォローしているユーザーが投稿した、「ストーリーズ」の間に表示 | |
発見タブ | ユーザーの興味・関心に基づいて表示される発見タブに表示 | |
リール | モバイルのみに表示されるフルスクリーンで、縦型のリールの中に表示 ストーリーズは画像の投稿もでき、1件につき15秒の表示、一方でリールは最大30秒の動画のみを投稿できる |
|
Audience Network | ネイティブ | 提携モバイルアプリ内の、記事やコンテンツの間に表示 |
バナー | 提携モバイルアプリ内の、ページ上部・横に表示 記事やコンテンツからは独立 |
|
インタースティシャル | 提携モバイルアプリ内でのページ移動時に独立のページとして表示 | |
動画リワード | Audience Network のアプリ・サイト内で、ユーザーが視聴するとアイテムや仮想通貨と引き換えできる動画広告示 | |
Messenger | ストーリーズ | Messenger ストーリーズに表示されるフルスクリーンの縦型広告 |
配信できる動画広告のサイズや再生時間などの規定は、配置ごとに決められています。
規定を満たしていない動画広告を入稿してしまうと、一部の配信面にしか広告が配信できないなんてことも起こりうるので注意しましょう。
各配置で配信できる画像と動画のアスペクト比は、公式ヘルプページでまとまっている以下の表を参考にすると良いでしょう。
画像素材さえあれば簡単に動画広告が作れるので、少ない工数で作成できるというのが、Facebook 広告の動画作成機能の大きなメリットです。
初めから複数のテンプレートが用意されているので、動画作成が初めてでもある程度のクオリティの動画が作成できます。
細部までこだわった高いクオリティの動画を作成するのは、この Facebook 管理画面上の動画作成機能では難しいですが、動画広告のはじめの一歩としてまずは作成して広告配信をしてみるのにピッタリの機能です。
ここからは実際の管理画面のキャプチャを用いて、画像を使用して動画広告を作成する方法を説明します。
まず動画広告に使用する画像を用意します。画像枚数は1枚から最大15枚まで使用できます。
必要な画像枚数は、使用するテンプレートによって異なるので、使用したいテンプレートの規定にあった枚数の画像を用意しましょう。テンプレートと使用できる枚数は下記のとおりです。
テンプレート名 | 画像枚数 |
---|---|
・非接触デリバリーとお持ち帰り ・画像にフレームを使用 ・画像をハイライト ・New Open Hours ・正方形の画像をアピール ・画像をアピール | 1枚 |
・スワイプ ・シェード ・ズーム | 2枚から6枚 |
・スライドショー | 2枚から15枚 |
上記に加えて他に縦型のテンプレートも用意されています。
テンプレート名(縦型) | 画像枚数 |
---|---|
・Connect ・Drop ・Peek ・スライド ・Tear ・Pan | 1枚 |
また、用意する画像のサイズも、作成する動画のサイズに合っていないと全体が表示されなかったり、想定していない表示のされ方をしてしまう恐れがあります。
画像サイズは、この後の工程でトリミングして変更することもできますが、初めから動画フォーマットにあったサイズの画像を用意しておく方が、想定通りの動画広告が作成できるかと思います。
まずは新規広告作成の手順で、広告設定画面を開きます。広告タブの左上にある緑の「+作成」から、新規広告作成画面が開きます。
その後「クリエイティブ」の項目で「動画を作成」をクリックします。
テンプレートの設定画面が開くので、ここで使用する画像のアップロード、画像の選択、テンプレートの選択をおこないます。
テンプレートは、下記の3つのタイプがあり、動画のアスペクト比と配置によって使い分けることができます。
タイプ | 内容 |
---|---|
フレキシブルテンプレート | ・アスペクト比が1:1と9:16の動画広告を作成するテンプレート ・多くの配置に対応したい場合におすすめ |
四角形テンプレート | ・アスペクト比が1:1の動画広告を作成するテンプレート ・フィードやインストリーム動画のような正方形の配置におすすめ |
縦型テンプレート | ・アスペクト比が9:16の動画広告を作成するテンプレート ・ストーリーズのような縦型の配置におすすめ |
使用する画像とテンプレートを選択したら、詳細を設定する画面に移ります。
まずは下記の画面で「変更する」からテンプレートの選択をします。次にシートのトランジションで、画像の切り替え方法を選択します。
シートのトランジションでは、「なし」のもしくは「フェード」の2つから切り替え方法を選択できます。フェードを選択すると、画像の切り替割りが自然な雰囲気となります。その後、「シーンあたりの秒数」から各画像が表示される時間を1秒から5秒の間で選択します。
クリエイティブツールの下にある「スタンプ」では、割引のスタンプや「NEW」などの文字のスタンプを画像に追加することができます。
最後に画像の追加や削除、個々の画像自体の編集をおこないます。「切り取る」では選択した画像のトリミングを、「変更」では選択した画像の変更をおこなえます。
その下にあるクリエイティブツールの「テキストオーバーレイ」では、画像への文字入れができます。また、「ロゴ」から、ロゴ画像の設定ができます。
画面左にある6つの丸を上下に動かすことで画像の順番をいれかえ、「+」マークで画像の追加、「シーンの削除」から画像の削除ができます。
管理画面上で作成できる動画の形式にも制限があるため、なかにはできないこともあります。動画作成をする際に気をつけるべきポイントを紹介します。
広告管理画面上で作成できる動画の長さは最大15秒です。使用する画像の枚数×1枚当たり表示時間で、動画の長さが決まります。
選択した画像が7枚以下の場合は、合計の時間が15秒以内になるため、使用する画像1枚当たり1秒から5秒の長さを選択して設定することができます。
一方で、8枚以上の画像を選択した場合は画像1枚あたりの時間設定は1秒しか選択できません。
そして必然的に動画の時間は、画像の枚数×1秒の長さになります。8枚の画像を選択した場合、動画の長さは8秒になり、それ以上長くしたり短くしたりできないということです。
同じ動画広告を使用しても、配置によってサイズの規定が異なる場合があり、一部の配置にしか配信できないことがあります。
たとえば、画像2枚を使用し、1枚当たりの画像表示時間を2秒に設定して、4秒の長さの動画広告を作成したとします。
この場合、Facebook インストリームの配置では動画の最小時間が5秒なので、Facebook インストリームでは配信ができない状態になってしまいます。
要件を満たしていない配置があると、下記の画像のように警告がでます。エラーではなく警告なので、修正せずとも公開(設定完了)ボタンが押せてしまうので見逃さないようにしましょう。
Facebook 広告管理画面上では、動画に音声や BGM を挿入する機能はありません。そのため、画像素材の中に、伝えたい内容をテキストで表示したり字幕をつけるたりと、音なしでもしっかり伝わる広告を作成することが重要だといえます。
作成した動画をダウンロードして、他のツールを使用することで音を入れることもできるかと思いますが、その際はピクセルサイズや比率が変わってしまっていないか確認することをおすすめします。
動画作成は工数がかかるので、なかなか広告で使用できていなかった方も多いかと思います。
今回紹介した Facebook 広告管理画面から動画広告を作成する方法であれば、画像さえあれば簡単に作成できますので、気軽に動画広告を始めることができます。
実際に私も、動画広告を配信してみたいけど広告に使用する動画がないので配信できない、ということがありました。そのとき、Facebook 広告管理画面から画像素材のみで簡単に動画が作成できることを知って、すぐに動画広告の配信を始めることができました。
簡単に作成できるので、違うパターンの動画を試してみたり、内容の修正や調整をしたりすることも簡単にできました。
これまで動画広告を配信したことがない方は、動画広告を配信するきっかけづくりとして、試してみるのも良いかと思います。
編集部
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