運用型広告

ベテランが教える、仕事でミスが続くときにやるべき「時間」と「心」の余裕を作る方法

2008年からキーワードマーケティングに在籍し、以降10年以上広告運用に携わっている小島です。

振り返ると、広告運用の仕事に長く関わるなかで、当然仕事のミスもありました。どんなに経験を積んだベテランにもミスはつきものです。

特に、細かい作業が連続する広告運用の仕事は、1つのミスをきっかけに幾重にも連鎖してしまうことも珍しくありません。完全にゼロにすることは不可能ですが、ミスが続かない仕組みを考えたり、同じミスを繰り返さないことはできます。

今回は長年運用型広告の仕事をしている私が、ミスが起きてしまう3つの原因やそれを防ぐ対策を紹介します。

仕事で起こるミスの原因は主に3つ

仕事のミスは、自分の不注意から発生してしまうものはもちろん、仕組み上起こってしまうものや、自分が置かれた状況が原因で起こってしまうものも多くあります。まずはミスが起こる原因を分類して、それぞれに合った対策を立てる必要があります。以下の3つがミスの原因として分けられます。

  1. 何をいつすべきかが把握できていない
  2. 作業のやり方が分かっていない
  3. 余裕がない

3つのうち、「何をいつすべきかが把握できていない」と「そもそも作業のやり方が分かっていない」は、マニュアル化、もしくは経験を積むことである程度は解決できます。

しかし、3つ目の「余裕がない」は、私のように長年同じ業界で働いている身であっても十分起こりえます。1つひとつの作業の難易度は高くなくても、時間や心に余裕がないと、作業にかける時間が減り、細部まで注意が行き届かずミスが起きやすくなってしまうのです。

「余裕がない」状況にも2種類あり、「時間」と「心」の余裕のなさに分けられます。

「時間の余裕」も「心の余裕」も、相互に関係していて、時間の余裕がないときは、意識しなくても心の余裕もなくなり、その逆もいえます。しかし、それぞれの対策は分けて考えなければ解決できません。

同じミスはマニュアルで、違うミスを防ぐには余裕を作って解決

ミスを防ぐには「時間」と「心」の余裕を作ることが大切ですが、「同じミス」が続く場合は余裕だけでは解決できません。同じミスが発生する場合は、対策が間違っている可能性や対策に関わるメンバーの解釈が統一されていないことなどが考えられます。

同じミスの場合は、やり方や仕組みで再発を防止できるようマニュアルや作業方法のルールを設けることで、時間や気持ち的な余裕がなくても同じミスを繰り返さないよう対策できます。

一度対策を立てたら、同じミスが続く可能性は減ると考えられます。それでも同じミスが続くのであれば、立てた対策が間違っている可能性があります。

チームで作業をしている場合は、対策の周知が徹底されていなかったり、思い違いがあるかもしれません。対策を立ててもミスが起こる場合は、今一度対策が間違っていないか、チーム全体の解釈が統一されているか確認が必要です。

一方、違う種類のミスが続く場合は、作業が異なり同時多発的にミスが起こっていると考えられるので、マニュアルやルールで対応するのが難しくなります。内容が異なる複数のミスが続くと、対応の時間に追われ焦り、気持ちに余裕がなくなるため、ミスが続きます。

さらに、目の前の作業に追われると作業全体を俯瞰できなくなり、ミスが続くリスクが高まります。作業を俯瞰することは非常に重要で、全体を俯瞰できるとミスに繋がりやすいポイントが見えてきます。

だからこそ、「時間」と「心」の両面で余裕がもてるような工夫が必要なのです。

「時間の余裕」を作る方法

まずは私も長い間実践している「時間の余裕」を作る方法を紹介します。新入社員の方でもできることなので、明日からでも試してもらえると嬉しいです。

  • 意識的に時間の余裕を作る
  • 作業全体を把握してから1つずつ着実にタスクを進める

意識的に時間の余裕を作る

まずは意識的に時間の余裕を作ることから始めましょう。少しでも構いません。毎日の仕事の中に1時間でも予定を空けておきましょう。意識的に時間の余裕を作ると、急な仕事や突発的な依頼にも対応できます。

作業時間を決めて業務に取り組むことで時間内に終えようという意識が働き、スピード感をもって取り組めます。その結果、時間の余裕生まれることも多くあります。

24時間365日動いている広告を運用する仕事は、突発的な作業が多いです。刻々と状況が変わる環境で、急ぎの作業が入ってくることは珍しくありません。

さらに広告運用の仕事は、新しい情報にアンテナを張ることも重要です。新たに仕入れた情報をもとに、次々と仮説を考えていきます。

時間の余裕を作ることは、ミス予防だけでなく、未来の自分への投資の時間にもあてられます。余った時間は、急ぎの作業や情報収集、仮説の立案などに使うこともできます。

作業全体で掛かる工数をイメージしてから、1つずつ着実にタスクを進める

意識して時間に余裕を持つことができたら、毎日・毎週・毎月の作業全体の工数の把握を心がけましょう。その後に1つずつ作業を進めていきます。

なぜなら、作業に取り掛かる前に作業全体で掛かる工数を頭で想定することで、作業のイメージやポイント、実際にかかる時間を把握でき、慌てずに作業が進められます。

また複数の作業に対して同時に手を動かすと、結果的に余計な時間がかかってしまいミスも増えます。作業をするときは、1つずつ着実におこなうことをおすすめします。1つずつ作業を完了させることで早く作業ができ、結果的に時間の余裕が生まれます。

「心の余裕」を作る方法

次に「心の余裕」を作る方法です。人によってさまざまなので、自分にあった方法を見つけてください。私が試して良かったと思うものを2つ紹介します。

  • タスクの全容を早めに把握
  • タスク管理ツールを使って管理

タスクの全容を早めに把握

作業が溜まっている状態だと気分が晴れずに憂鬱な気分になってしまいます。特に必要な時間が見えない作業が多いほど心が折れやすいです。経験のある作業だと、大体の時間がわかるため目処がたち、心持ち気が楽になります。

タスクはできるだけ早く全容を把握しましょう。ざっと全体を見てみるだけで良いのです。かなり気持ちが楽になります。

タスク管理ツールを使って管理

やるべきことやスケジュールを把握できていないと、肝心な作業を見落としていないか不安になります。作業をするときは、できるだけ頭の中から余計なことを排除し、クリアな気持ちで挑みたいところです。

世の中には PC やスマートフォン、手帳などの便利なタスク管理ツールがあります。積極的に活用して ToDo やスケジュールなどは頭の中から追い出しましょう。

ただ、むやみに管理ツールを増やしても効率はあがりません。ツールが増えると確認すべきものが増えてしまい、チェック漏れが発生しやすくなります。使用するツールは最小限に、自分にあった管理の方法を見つけましょう。

とにかく悩み過ぎないのが吉

最後に1つ重要なことをお伝えします。

ミスと捉えるのは「正解のあるコントロール可能な作業」に関わるものに限定したほうが良いでしょう。世の中にはコントロールできないことがたくさんあります。他責はいけませんが、自分でできることも限られているのが現実です。そのため、正解が明確で自分でコントロールできる作業の中で起こってしまう失敗をミスと捉え反省し、次回以降起こらない工夫をしていくことが重要です。

ぜひ時間と心に余裕をもって仕事を楽しめるように、今回の記事を参考にしてくれたら幸いです。

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日々広告を運用している広告運用者がシミュレーションを作成し、商材に合った媒体や配信メニューをご提案します。運用開始後は、東京本社と九州佐賀支社の分業体制により、ミスのない安定した運用とすばやい施策立案・実行を可能としています。

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記事を書いた人

小島 元
小島 元

広告運用 コンサルタント

慶應義塾大学経済学部卒業。2008年からキーワードマーケティングに在籍、 以降10年以上、広告運用に携わる。離脱率の低さに定評があり2008年から 運用を続けているクライアントも多い。趣味は音楽、楽器演奏。依頼を受けて プロのバックを務めることもある。愛知県犬山市出身。

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