2023年8月22日(米国時間)に、TikTok 広告から検索広告を配信できる設定「Search Ads Toggle」がリリースされ、2023年10月から日本でも利用できるようになりました。このアップデートにより、これからは TikTok 広告を検索結果ページにも配信できるようになります。
Google のカンファレンスで「40%の若者がランチの場所を探すときに TikTok や Instagram を使っている」と発表されたことからも、Google などの検索エンジンではなく SNS の検索機能を使ってランチを探す人が多くいることが分かります。このような動きがこれから全世代で増えれば、今回リリースされた TikTok 検索広告の需要も大きくなるでしょう。
この記事では TikTok 検索広告の概要や掲載面、仕組みを紹介します。
2023年8月22日(米国時間)、TikTok は「Search Ads Toggle」のリリースを発表しました。
TikTok Search Ads Toggle をオンにすると、TikTok の検索結果画面に自然投稿と並んで広告が表示されるようになります。リスティング広告とは違い、キーワードの登録はできません。広告内容や検索クエリなどの要素を考慮したうえで、広告が配信されるかが決まります。
検索広告を配信するために、新たに広告を作成する必要はありません。既に作成された広告のうち、検索広告として配信したい広告を含む広告グループの設定を変更することで、検索広告を配信できます。
まず、TikTok の広告管理画面で広告グループ一覧画面を開きます。任意の広告グループにカーソルを合わせるとメニューが表示されるので「編集」を選択しましょう。
「広告セットを編集」タブが開くので、スクロールして「プレースメント」の箇所を表示します。以下のようにプレースメントの一覧が表示されるので、「TikTok」下の「検索結果を含める」をオフからオンに切り替えましょう。
画面下部の「保存」ボタンを押すことで設定が完了し、検索結果ページにも広告配信がされるようになります。
検索広告を配信する際は、1点だけ注意点があります。
検索広告の配信設定は、新規作成したキャンペーンを除き、オンからオフに設定を変更することはできません。一度設定をオンに切り替えると元に戻せないので、検索広告を配信する必要性をよく考えたうえでオンにしましょう。
TikTok では投稿を検索する際に、画面右上の検索アイコンをタップし、表示される検索バーに検索語句を入力します。TikTok の検索広告はユーザーが入力した検索語句にもとづいて、検索結果画面に自然投稿と並んで表示されます。また広告の表示位置は固定されておらず、検索結果画面の最上部をはじめ投稿と投稿の間にも表示されます。
以下の画像は、検索広告を含んだ TikTok の検索結果画面です。赤枠で囲んだ投稿が検索広告ですが、現状「広告」の表記が目立ちにくく、広告が自然投稿の中に馴染んでいます。このような特徴から、これまで広告を避けていたユーザーにも自然に受け入れられやすい形の広告になっていることが分かります。
TikTok 検索広告は、ユーザーが任意のキーワードで検索したときに配信されます。そのためキーワードの設定はできず、検索クエリと広告のマッチ具合で広告が表示されるかが決まります。
マッチ具合は、自動システムによって読み取られた動画タイトルや URL、テキストおよびテキスト以外の要素を含む動画コンテンツなどをもとに判断されます。
キーワードが設定できないことによる懸念点は2つあります。1つ目は、広告を配信したい検索クエリに対して広告を配信できないこと、2つ目は配信したくない無関係の検索クエリで広告が表示され、無駄な広告費用が発生することです。
しかし、検索広告を含むキャンペーンにネガティブキーワードとして任意の語句を設定することで、登録した語句を含む検索ワードに対して広告を表示されないように設定することもできます。
ネガティブキーワードを設定するには、まずキャンペーン一覧から任意のキャンペーンにカーソルを合わせて「データを見る」を選択します。タブが表示されるので、その中から「検索」を選び、その下に表示される「ネガティブキーワード」を選択しましょう。画面下部に表示される「追加」を押すと、以下のようなポップアップが表示されます。
マッチタイプには完全一致、フレーズ一致、部分一致の3つが用意されています。3つのマッチタイプを駆使して、商材やサービスと無関係の検索クエリを上手に除外しましょう。設定した内容に不備がないことを確認して、ポップアップ下部の「追加」をクリックすれば、ネガティブキーワードの追加は完了です。
なお、TikTok 公式ヘルプでは、今後キーワードを細かくコントロールできる機能を実装する予定だと記載されています。そのため、仮にキーワードの登録などができるようになれば、TikTok 検索広告の需要はさらに上がるでしょう。
TikTok は流れてくる動画を閲覧する受動的なメディアという印象が強いですが、検索行動のようなユーザーによる能動的な行動も多く見られます。今後は、こうしたユーザーの能動的な行動に対して広告配信ができる検索広告への期待も高まりそうです。
広告運用 コンサルタント
2021 年に新卒入社。中学生の時から理系科目が得意で、そのまま理系大学に入学。今までは「できること」を優先してきたが、仕事は「やりたいこと」を優先したいと思い、Web 広告業界を目指すことに。そろばんを習っていたことから計算が得意。趣味はゲームで、誘われたら必ずやる。
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