広告運用を始めて1、2年も経てば、HTML や JavaScript(計測タグ)といったテクノロジーに関する知識をつけることの必要性に嫌でも気づくことでしょう。
ただ、なんとなく気づかないフリをしてみたり、気づきながらも毎日の忙しさにかまけ、行動に移せないままといった人は多いのではないでしょうか。
しかし、テクノロジーの知識の重要性は日に日に増すばかりですし、機械学習が加速度的に普及していることを考えれば、そのままではマズイことにもまた気づいているのではないのでしょうか。広告運用のプロフェッショナルであれば、テクノロジーの知識を持たないことによる無駄や機会損失は避けたいところです。
この記事では、そんな悩めるWebマーケターの救世主とも言える一冊、「Webマーケターのためのテクノロジー入門」を紹介します。
Webマーケターのためのテクノロジー入門: Webマーケターにとって必要十分なプログラミング・テクノロジーの基礎を解説。 | 山田良太 | Amazon.co.jp
アマゾンならポイント還元本が多数。一度購入いただいた電子書籍は、KindleおよびFire端末、スマートフォンやタブレットなど、様々な端末でもお楽しみいただけます。
私がこの本をオススメするポイントは以下の3点です。
「計測したいデータがあってもどう設定していいかわからず、Google先生に聞いてみても、超基本的な内容かむしろ専門的すぎてわからない記事しか出てこない!ちょうどいい記事はないの!?」という経験はありませんか。
この本は両者の溝を埋めてくれ、読んだあとには、ヘルプや事例紹介の記事を読むだけでどんどん応用が進むことでしょう。
ここからは、この本で扱われているテーマのうち、広告運用者にとって重要となる部分をピックアップしてご紹介します。誰もが一度は頭を悩まされたことのあるような話がきっとあるはずです。
HTML の基本構造に加え、広告運用者が知っておくべきタグの属性や重要度の高いタグの持つ意味について学ぶことができます。この知識をベースに、後述のCSS、JavaScript の知識を積み上げることで、思い通りの計測が可能となります。
また、Google Chrome(Google のWeb ブラウザ)の「開発者ツール」を利用してHTMLを編集し、その改修内容をシミュレートする方法も紹介されています。
制作を自社外で行っていて、広告ランディングページの改修を行いたい場合、この機能を用いて事前に確認しておくことでより具体的な依頼が可能になります。
コミュニケーションコストを削減でき、実際に動いてもらえる確率やスピードも飛躍的に向上するでしょう。
CSS に関する基礎知識の章です。「スタイルシートってページをデザインするためのものでしょ?」と思ったあなたのための章です。
特に「CSS セレクタ」の理解は重要で、コンバージョン計測や動的リマーケティングの設定の幅が一気に広がります。運用者として一皮むけるためには必須の知識です。
巷に溢れる CSS セレクタに関する解説の多くは、HTML を直接変更できる立場にあるWeb 制作者に向けられたものとなっています。
ここでは、容易に HTML を変更できない立場にあることが多い Webマーケターの視点から、できる限り HTML に手を加えずに、CSS セレクタを用いた要素の抽出を思い通りに行うために必要なことを学ぶことができます。
「CSSセレクタを試してみる」という項もあり、要素の抽出を行う際に便利なGoogle Chromeの拡張機能が紹介されています。
さらに、実践的な練習問題で実際に手を動かすことで、今後 CSS セレクタを用いた基本的な要素抽出で困ることはなくなるでしょう。
JavaScript に関する基礎知識の章です。
いよいよプログラミング感が強くなってきますが、これまたマーケターにとって必要十分な内容となっているため、迷いなく突き進むべきです。
そもそも計測タグには JavaScript が使われていることがほとんどです。ここを押さえれば計測やデータ取得の自由度がさらに広がります。
具体的なワードとして、変数や配列、繰り返しと条件分岐、関数といった節が用意されています。
こういった知識が直結してくることといえば、動的広告を設定する際に、サイト上の情報を動的に取得するための設定が代表的でしょう。
動的広告の重要性が高まる昨今、もはや Webマーケターにとっては持っていて当たり前の知識といっても過言ではないでしょう。
冒頭でも述べたとおり、テクノロジーの知識の重要性は高まる一方です。
実際に手を動かす立場にない人であっても、テクノロジーの知識を持っておくことで「できることとできないこと」がわかり、提案の幅が広がるとともに、周りに動いてもらいやすい提案の仕方が可能になります。
本書のマーケターにとっての ”ちょうどよさ” はとても貴重なものだと思います。この一冊だけでテクノロジーの基礎知識を総なめできてしまうのですから、読まない手はありませんよ。
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