10年以上、養成講座の講師を務めていると、ランディングページに掲載している「お客様の声」や「導入事例」、「メディア掲載履歴」などの企業の信用と信頼を表すコンテンツについて、お客様から以下のような相談を受けることがあります。
ランディングページは、パーツごとに考えると1つずつの内容が深みのあるものになります。これまでの記事ではパーツごとのポイントをまとめてきました。
今回は、お客様から信用・信頼を得ることを目的とした、「お客様の声」や「導入事例」、「メディア掲載履歴」などを「信用・信頼コンテンツ」として、必要性や掲載時のポイントを紹介します。意外と見落としてしまうコンテンツなので、この機会にぜひ見直してみてくださいね。
ヘッダーやメインビジュアル、メインメッセージの下に続く「コンテンツ」として、以下のようなものが考えられます。しかし、全てを掲載すればいいというわけではありません。
どんなコンテンツも掲載する意味や目的を理解して、配置することが重要です。ただ、「信用・信頼コンテンツ」をそもそも掲載していないランディングページや掲載していても情報が少なかったり、薄かったりする企業も多いです。
「信用・信頼コンテンツ」は、ランディングページで商品購入やサービス導入を迷っているお客様の背中をそっと押す役割を担っているので、できる限り掲載したほうがいいでしょう。
「信用」は、過去の実績や成果物に対して評価し、信じて任せること。一方で「信頼」は、過去の実績や成果物を含め、未来の行動などに期待して依頼することです。
意味を整理するとわかる通り、お客様の声や導入事例は、サービスを提供する会社に対する信用の表れです。将来のお客様にとっては、「信頼に足るか」の判断材料になります。企業視点で独りよがりのものを作らないように注意しましょう。
実際に、自分と似た立場の人の購入事例が過去にあったり、同じ課題で悩む企業がサービスを導入し解決したという情報は、不安や不満の解消に繋がります。
「信用・信頼コンテンツ」の見せ方として大きく分けると3つあります。
「お客様の声や口コミ」は、実際に商品やサービスを利用した人の感想やアンケート結果をまとめたものです。
皆さんも Amazon や楽天市場で商品のレビューを見たり、食べログやぐるなび、Google Maps などで飲食店の口コミをチェックすると思います。ランディングページを訪れているお客様も同じように、購入や導入しようとしている商材の評価が気になっているはずです。
自社の商品を使った方やサービスを導入した方の声をランディングページでまとめると、わざわざ他のサイトやページを見なくても、新規のお客様も信頼してくれるようになります。
以下は、弊社のリスティング広告養成講座に掲載している「お客様(受講者)の声」です。養成講座を受講した方にアンケートをお願いし感想を書いてもらいました。受講者の業種も合わせて記載し、講座の申込みを検討しているお客様の参考になるよう工夫しています。
既に商品購入やサービス導入した人々のリアルな声は、検討中の人が知りたい情報を含んでいる可能性が高いです。売り手(企業)が「この商品/サービスは良い!」とアピールしても、お客様は疑ってしまうものです。
しかし、今迷っているお客様と近い立場にいた人(=既存のお客様)の「この商品/サービスは良い!」という声は、本当に満足したことの表れです。検討中のお客様に安心感を与えます。買い手の「この商品/サービスは良い!」という主張をお客様の声を通して伝えることがポイントです。
しかし、「お客様の声・口コミ」は1件や2件だと少ないです。少数の人が「良い」と言っても信頼には繋がりません。数が全てではないものの、安心感や信頼を与えるために、まずは5人以上の声を集めることを目標にしましょう。
「導入事例」は、商品やサービスを、購入または導入した個人や企業を紹介するコンテンツです。
導入事例は、個人(または企業)が、どんな目的や課題を持って商品(またはサービス)を購入し、課題解決にまで至ったか、過程や効果を示す内容です。導入事例があると、商品やサービスを検討をしている人が、実際に使った結果をイメージしやすくなります。
導入事例の見せ方は、大きく分けると2通りあります。1つ目は「要約型」、もう1つが「顧客インタビュー型」です。それぞれ例をもとに詳しく説明します。
要約型は、「お客様の課題や導入の背景」や「導入した商品/サービス」、「導入理由」、「導入前後の数値変化(結果)」を端的に記載します。
導入した結果とはすなわち、その商品やサービスを使った効果です。見出しで大きく見せ、課題や背景は、企業独自の課題を説明するといいでしょう。
顧客インタビュー型は、「導入した背景や課題」と「導入の経緯や決め手」、「導入後の効果や感想」を商品やサービスを導入した顧客にインタビューして掲載します。
要約型と掲載する内容に差はありませんが、よりリアルな現場の雰囲気を伝えることができるコンテンツがインタビューです。多少話し言葉が入っても問題ありません。ポイントは、現場の声をなるべくそのまま、わかりやすく伝えることです。
「メディア掲載履歴」は、テレビや新聞、雑誌、Web メディアから取材をされた内容を掲載するコンテンツです。既存顧客以外の第三者機関であるテレビや新聞社、メディアなどで紹介されるとより一層信頼感が増します。
取材は、新しい商品やサービスが流行っていると自然発生的に先方から声がかかります。もしくは、プレスリリースで、テレビやラジオ局、出版社、ニュースサイト、フリーペーパーなどの運営会社に、商品やサービス、イベント開催などの自社から情報を提供することで、取材を受ける可能性が高くなります。
興味のある方は、大手プレスリリース配信サービス「PR TIMES」 を参考にしてみるといいでしょう。
「お客様の声や口コミ」や「導入事例」、「メディア掲載履歴」などの「信用・信頼コンテンツ」を作成するときに押さえることは3つです。
「信用・信頼コンテンツ」は、自然に集まるものではありません。お客様の声や口コミ、導入事例がないのであれば、既存顧客に依頼しましょう。
どの既存顧客の方に依頼するか迷うときは、以下の方に依頼しましょう。
お客様の声は、メールや電話、来店時にアンケートの依頼などはもちろん、Twitter や Instagram などの SNS の投稿でも収集できます。SNS の投稿を「お客様の声・口コミ」として掲載するページを見かけることも増えました。
新規に集めなくても、過去にとったアンケートやメールの感想も「お客様の声や口コミ」として使用できます。
まだビジネスを始めたばかりで、顧客が少ない場合は、自社を推薦してくれる人の声を集めることを考えてみましょう。新刊の本の帯のようなものです。推薦者の声も、「信用・信頼コンテンツ」になります。
お客様の声や口コミ、導入事例などをランディングページへ掲載する際は、必ず許可を取りましょう。許可を取るときは、以下の点を確認しましょう。
最近は、個人情報に不安のある方もいます。個人情報は厳密に管理する旨も伝え、適切に管理しましょう。
掲載情報は詳細なほどリアリティが増し、より信用してもらえます。掲載情報は、購入者本人の写真、本名、性別、年齢、居住地、職業、購入した日などさまざまあります。
全ての情報を羅列しても、肝心な情報が抜け落ちてしまうこともあります。ランディングページで検討中のお客様が購入後の姿をイメージするために必要な情報は何かを考えましょう。
個人が商品の購入を考えている場合、同じ年齢や性別、抱えている問題を提示することで、商品を使ったイメージが湧きやすくなります。また、類似サービスがさまざまある中で導入を検討しているお客様がいる場合は、「初めての購入」か「他社から乗り換え」かを記載してあげるのも1つの方法です。
法人の場合は、業種や従業員数などの情報を掲載すると、自社と比較して導入するかを検討しやすくなります。
既にお客様がいるのにも関わらず、お客様の声を集めていないことはもったいないです。まずは、声を集めるための依頼から始めましょう。
掲載許可を確認したら、迷っているお客様の不安を取り除き、背中をそっと押す「信用・信頼コンテンツ」としての掲載を考えます。
お客様の声や口コミ、導入事例は、ランディングページに掲載している他のコンテンツの改善や、商品/サービスを改良の参考にもなる情報です。「信用・信頼コンテンツ」のためだけの収集ではなく、集めた情報を多方面に活かす方法も考えてみてください。まずはお客様のリアルな声を集めることからスタートしましょう。
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全国400社以上の研究会員の運用型広告・マーケティングコンサルティングを担当。養成講座では500人以上を教育。コンサル・講師・執筆業から、広告運用代行、ホームページ制作、システム開発まで担当。自社ビジネス成長のための製品開発、販売をする実践家でもある。自他ともに認める変わり者。徳島県出身。
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