ランディングページ

【LP改善シリーズ】広告LPで料金プランを載せるときに意識する3つのこと

10年以上、養成講座の講師を務めていると、ランディングページに掲載する「料金案内」ついて、お客様から以下のような相談を受けることがあります。

  • 支払い方法も載せた方がいいのか
  • 価格や料金の見せ方はどんなものがあるか
  • 注文内容によって価格が変動する場合、何を記載すればいいか

ランディングページは、パーツごとに考えると1つずつの内容が深みのあるものになります。これまでの記事ではパーツごとのポイントをまとめてきました。

今回は、広告のランディングページで商品やサービスの購入と密接な関係にある「料金案内」の見せ方と作成時に意識したい3つのポイントを紹介します。

メインコンテンツの下に置く最適なコンテンツは?

ヘッダーやメインビジュアル、メインメッセージの下に続く「コンテンツ」として、以下のようなものが考えられます。しかし、全てを掲載すればいいというわけではありません。

  • 商品やサービスの特徴
  • 購入までの流れ/サービスの流れ
  • 口コミやお客様の声
  • 顧客インタビュー
  • お客様の声や導入事例
  • 料金案内
  • メディア掲載情報
  • よくある質問

どんなコンテンツでも掲載意味や目的を理解した配置が重要です。今回取り上げる「料金案内」は、購入を検討しているお客様にとって、非常に大切な情報です。そのため、わかりやすく、そして購入したくなるような見せ方が重要です。価格を見るときに「適切価格なのか」、また「できればお得に、安く済ませたい」と思うお客様もいます。魅力的に映るランディングページでの見せ方を4つのパターンに分類して紹介します。

よくある「料金案内」の見せ方

料金案内の見せ方のパターンは大きく分けると4つあります。

  1. 定価のある物販
  2. 注文により価格が変わる物販
  3. 手数料ビジネス(フィービジネス)のサービス業
  4. 料金が変動するサービス業

1. 定価のある商品・サービス

価格が固定されている物販の場合は、「販売価格」を税込みで掲載します。物販の場合、購入ボタンと合わせて、価格を掲載するケースも多く見られます。

価格が固定されている物販での料金表示の例「ドライヤー」

また、2021年4月1日から税込価格の表示(総額表示)が義務化されたため、価格の表示は、税込み金額を必ず記載しましょう。「希望小売価格」や「参考小売価格」などの掲載も必要な場合は、あわせて掲載します。

参考:消費税の総額表示義務と転嫁対策に関する資料|財務省

2. 注文により価格が変わる商品・サービス

注文により価格が変わる物販では、オーダーメイド商品や、注文条件により価格が変わる商品があります。前者は、オーダースーツなどがあり、後者は、パソコンなどの CPU や キーボードの配置、OS、容量などによって価格が変動するものが挙げられます。

お客様の注文に合わせて作るオーダーメイドは、要望により価格が変わるため、明確な価格の提示が難しいこともあります。この場合は、目安となる価格を出すことを考えましょう。例えば、オーダースーツであれば、「1着あたり22,500円~」のようにです。

注文により価格が変わる物販での料金表示の例「オーダースーツ」

条件により価格が変動する商品の場合は、選択肢による価格の変化が伝わるよう記載するとわかりやすくなります。パソコンであれば、CPU やキーボードの配置などの選択肢を選ぶことで、合計金額が変わるとお客様にとって親切です。

注文により価格が変わる物販での料金表示の例「パソコン」

3. 手数料ビジネス(フィービジネス)のサービス業

手数料ビジネス(フィービジネス)のサービス業は、お客様に提供するサービスに対して手数料を報酬として受け取るもので、広告業界や人材紹介、法律事務所などで採用されているものです。

手数料を決めるパーセンテージは固定であるものの、明確に金額を記載できないサービスです。その場合は、割合となる数値を明確にして、サービス内容に含まれるものを記載するとわかりやすくなります。

例えば、広告運用代行をおこなう弊社の場合は、「月額広告費の20%」と記載しています。この場合は、料金が決まる仕組みもあわせて記載するのがいいでしょう。

料金が割合で決まるサービス業の料金表示の例「広告運用代行」

法律事務所のような成果報酬型の料金体系の企業も固定の金額の明示が難しいと思います。そんなときは、お客様から報酬として頂く金額の割合を段階ごとに記載しておきましょう。この場合は、「報酬金の目安」を掲載しましょう。

料金が割合で決まるサービス業の料金表示の例「法律事務所」

4. 料金が変動するサービス業

料金が変動するサービス業では、実際に自社でおこなったサービスの写真とサービス内容、価格を表示するのが良いでしょう。具体的に、リフォーム施工会社であれば「ユニットバスの交換」で120万円の費用や施工に掛かった日数を記載するなどです。

料金が変動するサービス業の料金表示の例「リフォーム施工会社」

ここまで紹介した見せ方を参考に、自社に最適なものを考えて作ってみましょう。大事なのは、お客様が求めている情報をわかりやすく掲載することです。

料金案内のコンテンツをつくるとき意識する3つのこと

料金の掲載だけでは、自社の目的であるコンバージョンが達成できない可能性があります。そのため、お客様が求めている情報を意識して、最善の記載方法を考えてみましょう。これまでの経験をもとに、ポイントを3つに絞って紹介します。難しいことはありません、1つ1つ丁寧に作成しましょう。

  1. 支払い情報の掲載
  2. 料金の内訳を掲載
  3. お客様が行動しやすくなるための工夫
支払い情報を記載し、お客様が行動しやすくなる理由を記載した料金表示の例「マットレス」

1. 支払い情報の掲載

料金に納得感があっても、「支払い方法」に問題があるとお客様は行動しない可能性があります。支払い方法の情報は詳細に入力しましょう。入力で意識したいことは2つあります。

1つ目は「対応している支払い方法」です。クレジットカードとコンビニ支払い、口座振替、代引き、オンライン決済などがあります。

クレジットカードの場合、VISA、Mastercard、JCB、American Express など国際ブランドも掲載します。オンライン決済サービスは、〇〇 Pay などのサービス名まで入力しましょう。

支払い情報を記載

もう1つは、「支払い回数」に関する情報です。一括払いや分割払い、ローン支払いなど、自社のビジネスにあわせて、支払い回数別の金額を載せることでお客様が買いやすいと思える情報を掲載します。分割手数料が無料の場合は、その旨も記載しましょう。

2. 料金の内訳を掲載

料金のわかりにくさはお客様の不安や不満に繋がり、コンバージョンに影響する可能性があります。「総額」と「内訳」の掲載は、お客様にとってわかりやすくなる要素です。

最初に、お客様が疑問を抱かないよう必ず総額を出しましょう。サービスを受けるにあたって、複数の施術を受けたり、商品を使ったり、初回のみ料金が発生したりする場合は、それぞれの費用だけでなく、総額も一緒に提示することが望ましいです。

また、料金の内訳の掲載も非常に重要です。お金を払う商品やサービスに何が含まれているのか、1回あたりの金額なのかなど、気になるであろう点は徹底的に情報を掲載します。

3. お客様が行動しやすくなるための工夫

次にお客様が、購入に向けて行動しやすくするための工夫をします。そのためには、お客様がお得に感じて、リスクなく購入できることが重要になってきます。

お得に感じる情報は、「割引」、「送料無料」、「クーポン適用」、「ポイント還元」などがあります。単純に割引後の値段表示だけでも構いませんが、お客様によりお得を感じてもらうには、値引き前の価格も一緒に表示すると効果的です。15%オフと表記するよりも、プラスで元の値段と割引後の値段を掲載しましょう。

お客様が行動しやすくなる理由を記載

また、リスクなく購入できる情報とは、購入や契約に関しての不安や不満を解消する情報です。よくあるものとして、「無料体験」や「返金保証30日間」、「1週間レンタル」などがあります。

割引する理由もあると納得感が高まり、お得な情報への信頼も増します。相場より高ければ相応の理由を、反対に安ければ安く出来る理由を明確に書きましょう。他にも「限定期間」と記載するのもテクニックの1つです。

顧客にとって、わかりやすく、納得感があり、行動しやすくなるコンテンツを

購買行動における、価格・料金についてのニーズや欲求は誰にでもあるものです。顧客に行動してもらうにあたって、料金の出し方で悩むとき、今回の記事を参考に改善に取り組んでいただけると幸いです。

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記事を書いた人

石川 優二
石川 優二

執行役員/インハウス支援室長

全国400社以上の研究会員の運用型広告・マーケティングコンサルティングを担当。養成講座では500人以上を教育。コンサル・講師・執筆業から、広告運用代行、ホームページ制作、システム開発まで担当。自社ビジネス成長のための製品開発、販売をする実践家でもある。自他ともに認める変わり者。徳島県出身。

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