10年以上、養成講座の講師を務めていると、ランディングページに掲載している「商品の購入やサービス導入の流れ」について、お客様から以下のような相談を受けることがあります。
ランディングページは、パーツごとに考えると1つずつの内容が深みのあるものになります。そのため、これまでの記事ではパーツ別でポイントをまとめてきました。
今回はランディングページで「商品の購入やサービス導入の流れ」を掲載するときのポイントを詳しく説明します。
ヘッダーやメインビジュアル、メインメッセージの下に続く「コンテンツ」として、以下のようなものが考えられます。しかし、すべてを掲載すれば良いというわけではありません。
どんなコンテンツも掲載する意味や目的を理解して、配置することが重要です。特に「商品の購入やサービス導入の流れ」は、どんな企業でも掲載できる内容です。
ただ、商品やサービスの特徴は漏らさずに掲載しているのに、「流れ」はあまり重要視されていないように感じます。おそらく「商品の購入やサービス導入の流れ」が、「なぜ必要なのか」が伝わっていないからだと思います。
「商品の購入やサービス導入の流れ」は、コンバージョンから購入や契約、その後のサポートまでを表すコンテンツです。この「流れ」は、顧客が商品を購入したり、サービスを体験したりするのにあたって、自分ごととしてイメージしてもらうために必要なコンテンツです。
例えば、一般的な EC サイトの「商品の購入の流れ」を考えてみたときに、EC サイトの顧客は、単純に欲しい物をカートに入れて買うので必要ないかもしれません。
しかし、同じ「商品の購入の流れ」でも、オーダーメイドや受注販売型では話が違います。架空のオリジナルぬいぐるみ制作、販売サイト「株式会社ビジョンメーカー」を例に考えてみましょう。
顧客になる可能性のあるユーザーは、まずサイトに訪れ、制作事例や料金案内などを見て注文するか検討します。その後、実際に「注文」する場合は、必要情報を入力し、企業から「お見積もり」が送付され、問題なければ「発注」した後に、「制作開始」、「納品」となります。
例えば、弊社のサービス「運用型広告の運用代行」であれば、顧客になる可能性のあるユーザーが、サイトに訪れてから「問い合わせ」をし、弊社スタッフが「ヒアリング」をおこないます。
「ヒアリング」後は、その内容に基づき「広告アカウントの調査・分析」をおこない、そして、「ご提案」をします。提案内容に承諾いただけたら「契約」になります。
このように、購入や契約に至るまでの一連の流れがわかると、おおまかな時間軸やその後のアクションがわかります。そのため、顧客にとって「商品の購入やサービス導入の流れ」があるだけで安心感が生まれます。
「商品の購入やサービス導入の流れ」のコンテンツに掲載する内容は、コンバージョンから購入、その後のサポートまでの「工程」です。
まずは、コンバージョン以降の工程に何があるかを洗い出します。工程を洗い出すためには、顧客の行動(アクション)と企業の行動を1セットにして考えると良いでしょう。
例えば、先ほど挙げた弊社の例で言うと、顧客がおこなう「問い合わせ」に対して、企業がおこなう「ヒアリング」は行動が1セットになっています。しかし、その後のアクション「広告アカウントの調査・分析」は企業の行動のみです。
しかし、その前に顧客の行動として何があるかを考えてみると、顧客には「広告アカウントの権限付与と自社情報の共有」というアクションあると考えられます。
また「ご提案」の前にも、「広告アカウント調査・分析」の「内容を確認してもらうこと」も顧客の行動として考えられます。しかし、これは「ご提案」とともにおこなってもらうので、あえてここでは省略しています。最後の「契約」後は、実際に企業が業務をおこなうので特に記載はしません。
「商品の購入やサービス導入の流れ」を作成するための工程がアウトプットできたら、顧客に見せる形「コンテンツ」にしてみましょう。先ほど例であげた架空のオリジナルぬいぐるみ制作、販売サイト「株式会社ビジョンメーカー」で考えてみましょう。
工程は以下の通り、顧客になる可能性のある方が、サイトを訪問して「注文」、必要情報を入力し、企業から「お見積もり」が送付され、問題なければ「発注」、その後「制作開始」、「納品」となっています。
これを「コンテンツ」として作成するためには、イメージ画像や補足のテキストを入れ、流れが分かりやすくなる工夫をしなければいけません。ここからはテキスト作成と画像選定の2つの作業にわけて説明します。
工程を洗い出したら、まずはじめにやるのは、工程ごとに「顧客に求めること」と「自社が提供できること」の明確化です。流れ全体をまとめる見出しは、「オリジナルぬいぐるみ制作の流れ」として、工程をサービスに合わせた、分かりやすい見出しにします。
工程によって、主体者が自社か顧客か変わります。「顧客に求めること」はより分かりやすく、「自社が提供できること」はこだわりポイントも含め、アピールに繋がるように記載しましょう。
架空のオリジナルぬいぐるみ制作、販売サイト「株式会社ビジョンメーカー」場合、「注文」から「お見積もり」、「制作開始」「納品」の流れになっています。
コンバージョンは「注文」ですが、「顧客に求めること」は注文フォームにぬいぐるみの制作に必要な情報を入力してもらうことです。デザイン上問題なければ以下の具体的な内容も追加してよいでしょう。
次の工程の「お見積り」は「自社が提供できること」になります。商品はオリジナルぬいぐるみなので、注文により金額が異なります。そのため注文時の情報をもとに「お見積もり」を顧客へ提供することを記します。
「お見積り」でも「こだわりのポイント」があれば入力しましょう。例えば、「注文後、24時間以内にお見積書を送る」などがアピールポイントしてあれば記載します。物販であれば以下のようなものが参考として挙げられます。
次の工程は「制作開始」です。制作のような企業側が提供する実務は、こだわりが複数あることも多いです。制作開始も「こだわりのポイント」を入力しましょう。上記の例では「制作や途中経過の連絡をすること」を記載しています。
最後の工程は「納品」です。「納品」も「自社で提供できること」に含まれます。例えば以下のようなことが書けるでしょう。
各工程に、文章だけではなく画像もあると、それぞれの工程で何をするのかを顧客がイメージしやすくなります。画像選びは難しく考えすぎず、シンプルに各工程をあらわす画像を選べば大丈夫です。制作過程などは自社で写真を新たに撮っても良いでしょう。
画像で迷うときは、「お客さんがよりイメージしやすくなるのはどれか?」の視点で決めましょう。例えば、「お客さんは、スマホかパソコンのどちらで注文するだろうか」などの具体的なシーンを思い浮かべるのが良いです。
架空のオリジナルぬいぐるみ販売サイト「株式会社ビジョンメーカー」を例にそれぞれの工程で使う画像を考えてみます。最初の工程「注文」のであれば、「注文しているお客さんの画像」などが良いでしょう。
次の工程「お見積り」は、「お見積書を表す画像」だとパッと見てわかるようになります。
次の工程の「制作開始」は、「職人がぬいぐるみを作っている画像」にすると、顧客は工程について、よりイメージできそうです。
最後の工程「納品」は、「ぬいぐるみが箱に入っている画像」や「お客さんの家に届いたことがわかる画像」などにするとよいかもしれません。
「商品の購入やサービス導入の流れ」のコンテンツはマストではありません。
ただ、「商品の購入やサービス導入の流れ」があると、企業側は、各工程について「こだわりのポイント」を伝えることができ、顧客はサービスの体験をよりイメージできるようになります。
そのため、「商品の購入やサービス導入の流れ」がない方は、ぜひ作ってみてください!既に「商品の購入やサービス導入の流れ」がある方は、記事を参考に改善に努めていただけると幸いです。
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執行役員/インハウス支援室長
全国400社以上の研究会員の運用型広告・マーケティングコンサルティングを担当。養成講座では500人以上を教育。コンサル・講師・執筆業から、広告運用代行、ホームページ制作、システム開発まで担当。自社ビジネス成長のための製品開発、販売をする実践家でもある。自他ともに認める変わり者。徳島県出身。
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