養成講座の講師を勤めていると、ランディングページに掲載している商品やサービスの情報について、お客様から以下のような相談を受けることがあります。
第一弾では「ヘッダー」を、第二弾では「メインビジュアルやメインメッセージ」にポイントを絞って解説しました。今回は、「商品やサービスの特徴」をテーマに解説します。
ランディングページは、複数の要素をバランスよく取り入れて作成しなければいけません。したがって、要素ごとに考えて改善する必要があります。ユーザーが満足する商品やサービスの情報でないと、コンバージョンにも繋がりません。今回紹介する内容をもとに「商品やサービスの特徴」を見直しましょう。
ヘッダーやメインビジュアル、メインメッセージの下に続く「コンテンツ」として以下のようなものが考えられます。しかし、すべてを掲載すれば良いというわけではありません。
どんなコンテンツも掲載する意味や目的を理解して、配置することが重要です。特に「商品やサービスの特徴」は、どんな企業でも掲載する内容です。お客様に買ってもらいたい商材を掲載することは当たり前だからです。ではなぜ、「商品やサービスの特徴」のセクションが必要なのでしょうか。
「商品やサービスの特徴」は、一般的にどのサイトでも必ず掲載していますよね。「商品やサービスの特徴」は、顧客(ターゲット)に対して自社(企業)がアピールしたいことです。
アピールしたいことを全面に出すのはもちろんですが、その情報(特徴)の「何が」競合よりも「優位」で、「顧客にとって有益か」が重要です。「商品やサービスの特徴」セクションの設置は、購入を後押しするために必要です。
商品の特徴を改善するために知りたいポイントを、架空のぬいぐるみ販売サイト「株式会社 VisionMaker」を例に説明します。
まずは、顧客のニーズや欲求を考え、自社の商品やサービスの特徴をさまざまな切り口から洗い出します。洗い出しができたら、ランディングページに掲載する特徴に優先順位を付けましょう。ここからは、それぞれ詳しく解説していきます。
商品やサービスの特徴は、「強み」と言い換えることもできます。特徴は「自社」の視点だけで考えがちですが、自社の商品やサービスに特徴があっても、市場が求めていなければ販売にはつながりません。
特徴を決めるときは、「市場が求めていて、顧客の悩みを解決し、欲求に答えるものか」を必ず意識しましょう。
機能や価格、品質、性能など、ユーザーが求める「商品やサービスの特徴」は多種多様です。特徴をアウトプットするときは、色々な切り口で考えてみましょう。意識していなかったポイントもユーザーには魅力的に映るかもしれません。
商品やサービスの特徴を掲載するときに、考えたい切り口と詳細を以下にまとめました。自社の商品やサービスの何をアピールできるか考えましょう。
切り口 | 詳細 |
---|---|
機能 | ・多機能、高機能、ユニークな機能など(アパレルなど) ・既存顧客管理、商談管理、レポート、他サービスとの連携(ソフトウェアや Web ツールなど) |
価格 | 安さ、手数料、送料、支払い方法など |
品質 | 高品質、使用したときの品質、品質検査など |
性能 | 信頼性、正確性、耐久性、可変性、安全性、精密性など |
サイズ | 大きさ、長さ、高さ、重さなど |
デザイン | フォルム、色、装飾など |
保証、保障、補償 | 保証期間、保障分野、補償制度など |
品揃え、在庫 | 品揃えが豊富、在庫管理など |
場所 | 立地、対応地域など |
付随的サービス | 設置、分析、添削、包装、連携、送迎など |
アフターサービス | 修理、修繕、点検、メンテナンス、情報提供など |
提供方法、体制 | オーダーメイド、オンライン、サブスクリプション、デリバリー、など |
限定 | セール、数、期間、特典、希少性、トレンドなど |
ぬいぐるみ専門店の場合、「提供方法」という切り口で考えることをおすすめします。もし「オーダーメイドのぬいぐるみを提供」とあれば、世界に一つだけのぬいぐるみに惹かれてやってくるユーザーもいるかもしれません。
特徴で掲載する要素は1つではなく、上記の表を参考に、他の切り口も考えてみましょう。ぬいぐるみ専門店であれば、品質をアピールする「高品質で肌触りの良い素材」やアフターサービスを売りに「永年修繕無料」などと、打ち出すこともできるでしょう。
複数の特徴がある場合、ランディングページに掲載する順番を決める必要があります。優先順位を決めるときは、顧客を一番に考えます。
顧客の望みや悩みを考え、ランディングページで打ち出す最適な特徴を選びます。
ぬいぐるみ専門店 VisionMaker は、「オーダーメイドのぬいぐるみの提供」を最優先の特徴として伝えます。また、品質や素材にこだわっているお店なので「高品質で肌触りの良い素材」も優先順位が高い特徴です。
「5歳から10歳の子ども(性別不問)にオーダーメイドのぬいぐるみをプレゼントしたい人」がぬいぐるみ専門店の顧客(ターゲット)の場合、「オーダーメイドのぬいぐるみを提供」の方が優先順位が高いと考えられます。
この場合、ランディングページには、「オーダーメイドのぬいぐるみの提供」のコンテンツを最初に掲載し、後に「高品質で肌触りの良い素材」のコンテンツを掲載します。
ここまで、顧客のニーズを意識しながら自社の商品やサービスの特徴を洗い出し、掲載すべき優先順位が決まったかと思います。それでは実際にランディングページへ掲載するため、特徴を「見出し」と「説明」、「画像」で表現します。
見出しでは物事を端的に伝え、具体的な内容は説明に記載します。画像はインパクトも重要ですが、「特徴」をしっかりと捉えたものを使うことがポイントです。
ぬいぐるみ専門店 VisionMaker の場合、「職人が手作りするオーダーメイドぬいぐるみ」を見出しとし、どんなものをきっかけにオーダーメイドのぬいぐるみが作ることができるか(絵や写真からぬいぐるみが作れること)や、1個から注文できることを掲載します。
見出しがあると顧客の目にコンテンツが留まりやすいです。顧客にコンテンツを分かりやすく伝えることができるため、各コンテンツを「見出し+説明」の構成で表現しながら適宜画像をいれ、顧客がイメージしやすいものを作成しましょう。
見出しと説明、画像を作るときのポイントは以下のとおりです。
見出しに特徴を書くときはできる限り簡潔にかつ、意味が伝わるようにしましょう。インパクトのある言葉を意識したり、コピーライティングのようなかっこよさを求める必要はありません。
ここでは、「オーダーメイドのぬいぐるみを制作」が、ぬいぐるみ専門店が1番伝えたい特徴のため、見出しとして設定しました。
説明は、見出しを補完し、より具体的に特徴を伝える役割があります。一貫性を意識して、「なぜ自社の商品(サービス)の特徴をアピールしたいのか」をテキストで表しましょう。
見出しの「オーダーメイドのぬいぐるみを制作」をもとに、ぬいぐるみ専門店がさらに伝えたいことをピックアップします。例として、以下が挙げられます。
この箇条書きをもとに、見出しの下に掲載する説明を考えてみましょう。以下は一例です。
説明が完成したら、見出しと説明をセットで見て、顧客のメリットになっているか確認し、さらに改善できないかを考えましょう。
最後に画像の選定です。見出しや説明だけで伝わりづらいことは、画像を活用しましょう。
もし、「子供の描いた似顔絵などのイラストからぬいぐるみを制作できる」という特徴があれば、「イラストがぬいぐるみになる様子を表した画像」があると、顧客は特徴を鮮明にイメージできます。
画像よりも、動画の方がより伝わりそうな場合は、動画の追加も検討しましょう。
ランディングページを通して商品を購入してほしい場合、顧客に適した形で商品情報を伝えることが大事です。今回の記事を参考に、商品情報の改善に挑戦してみてください。
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執行役員/インハウス支援室長
全国400社以上の研究会員の運用型広告・マーケティングコンサルティングを担当。養成講座では500人以上を教育。コンサル・講師・執筆業から、広告運用代行、ホームページ制作、システム開発まで担当。自社ビジネス成長のための製品開発、販売をする実践家でもある。自他ともに認める変わり者。徳島県出身。
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