公式 LINE の友だちがなかなか増えないとお悩みの方、LINE 友だち追加広告で解決できます。
LINE 友だち追加広告とは、LINE の友だちを増やすためにある広告配信メニューです。コンバージョン計測設定が不要なので、通常の LINE 広告よりもスムーズに広告を配信できます。
本記事では、LINE 友だち追加広告のはじめ方から配信にあたっての注意点をご紹介します。
また、すでに配信されている方にも向けて、ブロック率の改善事例や方法、最近リリースされた「Yahoo! 広告から LINE 友だち追加広告を配信する方法」も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
LINE 友だち追加広告とは、LINE 公式アカウントの友だち追加を促進できる運用型広告です。
通常の LINE 広告とは違い、広告に「友だち追加」のボタンがついていたり、広告名に「友だち追加」といった文言が入っているのが特徴です。
広告の配信面や設定するタイトルなどの文字数は、通常の LINE 広告と同じです。
クリエイティブ (静止画) | サイズ | ・1,080px × 1,080px ・1,200px × 628px ・600px × 400px |
フォーマット | JPG または PNG | |
ファイルサイズ | 最大5MB | |
クリエイティブ (動画) | サイズ | ・16:9 ・1:1 ・9:16 |
フォーマット | MOV または MP4(H.264を推奨) | |
ファイルサイズ | 最大1GB | |
タイトル | 20文字以内(半角全角問わず) | |
ディスクリプション | 75文字以内(半角全角問わず) |
ここからは、2つの特徴をご紹介します。
LINE 友だち追加広告は友だち追加(=クリック)が発生したタイミングで課金される、クリック課金形式です。
友だち追加が発生するタイミングには以下の2種類があり、ユーザーが広告のどこをクリックしたかによって変わります。
▼友だち追加が発生するタイミング
1.ユーザーがアクションボタン、または「○○○を友だち追加」というテキストをクリックしたとき
2.ユーザーが広告内の画像をクリックし、「この公式アカウントを友だち追加しますか?」というポップアップ内の「友だち追加」をクリックしたとき
2.の場合、ポップアップが表示されただけではクリックとしてカウントされず、課金もされません。そのため、どちらの場合も友だち追加が発生するまでは費用が発生しない仕組みとなっています。
LINE 友だち追加広告の成果指標は「友だち追加数」です。広告管理画面上の「クリック数」が友だち追加数になるため、コンバージョン獲得のための広告配信で必要な計測設定をする必要はありません。
そのため、GTM やコンバージョン計測設定に詳しくない方でも、比較的スムーズに広告を配信できるメニューです。
LINE 友だち追加広告を配信するうえで、注意したい点が3つあります。
これらは設定する際に意識しておくとスムーズに入稿作業ができるので、よく確認しておきましょう。
バナー内の文字数が多いと、配信量が制限されてしまうことがあります。配信量が制限されるだけで配信停止するわけではありませんが、十分な配信量が出なくなってしまいます。
そのため、以下の画像のような注意書きが表示された場合は、バナー内のテキストを減らして再度入稿しましょう。
またお客様にバナーを提案する際には、実際に広告管理画面に入稿し、この注意書きが表示されないか確認してから提案することをおすすめします。
参考:広告設定内容を確認⋅変更する|LINEヤフー for business
LINE 友だち追加広告は、ほかのディスプレイ広告と同じようにバナーと説明文などのテキストが必要です。そのなかで、「友だち追加で〇〇がもらえる」や「友だち追加はこちら」など、「友だち」というワードを用いたクリエイティブを作成すると思います。
そのとき LINE キャンバスでも記載があるように、「友だち」を「友達」「ともだち」「お友だち」といった表現にするのは NG です。
OK:友だち
NG:友達、ともだち、お友だち など
LINE 友だち追加広告のクリエイティブは、「友」は漢字、「だち」はひらがなと規定で決まっています。この規定は、バナー内のテキストと説明文などのテキストのどちらにも適用されるので、クリエイティブ作成の際にはご注意ください。
LINE 友だち追加広告は、友だち追加ごとに課金とインプレッション課金(CPM)の2種類があります。また自動入札と手動入札があり、自動入札の場合は友だち追加ごとに課金、手動入札の場合は2種類のうちどちらかを選択できます。
それぞれ、最低入札金額は以下のとおりです。
入札 | 最低入金金額 |
---|---|
自動入札 | 75円 |
手動入札 | 友だち追加ごと課金:50円 CPM:200円 |
クリック単価(=友だち追加1件あたりの広告費)が低いほど友だち追加数は増えるので、できるだけ低い金額を設定するのがよいと思いますよね。しかし設定金額が低すぎると配信量が縮小されてしまう場合があります。
調整するときは1日5円ずつ下げていき、配信量が縮小されるぎりぎりの金額を設定して、効率のよい配信ができる金額を見つけていきましょう。
ここからは LINE 友だち追加広告の設定方法を紹介します。大きな流れは通常の LINE 広告と変わりませんが、キャンペーンの目的で「友だち追加」を選択し、広告グループの作成や広告の入稿をおこなう点がポイントです。
まず、キャンペーンの目的から「友だち追加」を選択します。
そのほかの設定は、LINE 友だち追加広告以外の設定と同じです。管理画面の指示にしたがって、キャンペーン名やキャンペーン予算の設定をおこないましょう。
キャンペーンと同じく任意の広告グループ名を設定し、ターゲティングや広告の配信先を決めたら、「上限友だち追加単価」を設定しましょう。
この「上限友だち追加単価」には最低75円以上という規定があるので、75円以上の金額を指定します。金額が低すぎると配信量が出なくなることもあるので、配信後は定期的に配信量をチェックしましょう。
次に、広告を入稿します。広告フォーマットは「画像」で OK です。「友だち追加用」のフォーマットがありますが、それ以外のフォーマットでも配信できます。
広告に使用する画像1枚と、タイトル、ディスクリプションを設定します。タイトルとディスクリプションはどちらも文字数制限があるので、超えないように注意しましょう。
「ボタン」はデフォルトで設定されていますが、「友だち追加」になっているか確認しておきましょう。
配信に必要な設定は以上です。なお、友だち追加広告に限らず、LINE 広告は入稿すると後から編集ができないという特徴があるので、広告のステータスを「下書き」にしておきましょう。
もし配信後に設定方法を修正、編集したい場合は、画像やテキストの内容を見て、編集したい広告かを確認してから「一時停止」または「有効」のステータスに変更するというフローがおすすめです。
LINE 公式アカウントの管理画面では、広告経由で獲得した友だち追加内で発生したブロック数の確認ができます。
広告で友だち追加数を多く獲得できても、ブロック数も増えてしまってはアカウント全体の友だち追加数を増やすことはできません。そのため、ブロック率の改善も大切です。
ここでは、キーワードマーケティングで実際におこなったブロック率の改善事例を2つご紹介します。配信後にブロック率が下がらずお困りの方は特に確認しておきましょう。
ターゲットごとに広告グループを分け、どのターゲティングでクリック率(友だち追加率)が高いのか、配信量が多いのかがわかるようなアカウント設計で運用していました。
配信するターゲティングを期間で分け、期間中のブロック率の動きで適切なターゲティングを見つけるというテスト配信をおこないました。
テスト①(実施期間:2/1から2/13)
【テスト内容】
広告グループ A を停止し、その他 B と C、D は配信
【仮説】
・ブロック率が悪化すれば、A はブロック率悪化の要因ではない
・ブロック率が良化すれば、A はブロック率悪化の要因である
テスト②(実施期間:2/14から2/28)
【テスト内容】
広告グループ B を停止し、A と C、D は配信
※テスト①で広告グループ A がブロック率悪化の要因であれば、配信継続は C、D のみ
【仮説】
ブロック率が悪化すれば、B はブロック率悪化の要因ではない
ブロック率が良化すれば、B はブロック率悪化の要因である
期間 | クリック数 | ブロック数 | ブロック率 |
---|---|---|---|
テスト① A のみ停止(2/1から2/13) |
280 | 160 | 57% |
テスト② B のみ停止(2/14から2/28) |
300 | 165 | 55% |
このテスト配信では、ターゲティングはブロック率に影響しないという結果となりました。ただ、サービス内容によってはターゲティングがブロック率に影響する場合もあるので、試してみてください。
バナーの AB テストでは、ターゲティングの見直しと同じように、特定の期間は1種類のバナーのみを配信し、ブロック率にどう影響するのかを見るというテストをおこないました。
実際におこななったテスト内容は以下の2つです。
どのクリエイティブがブロック率の動きに影響しているかなどは見ることができないため、ターゲティングの見直しと同じように一つ一つテスト配信する必要があります。
クリック数 | ブロック数 | ブロック率 | |
---|---|---|---|
変更前 | 1,000 | 400 | 40% |
変更後 | 500 | 150 | 30% |
メインコピーのテストは多媒体のディスプレイ広告でもおこなうことがあると思いますが、やり方としてはほとんど同じです。
またサービスにはいくつかの訴求ポイントがあるので、どの訴求ポイントを出した方がブロック率が良くなるのかを、地道に見つけていきましょう。
テキストではなく画像素材を目立たせたクリエイティブを配信してみました。
LINE 広告はバナーが小さく表示される配信面もあるので、バナー内のテキストが見づらくなってしまうことがあります。その仕様を活かして、バナーにはテキストをほとんど入れず、画像素材を大きく表示させ、タイトルや説明文でサービスの訴求をしてみましょう。
実際に画像素材がメインのクリエイティブに変えた結果、以下のようになりました。
クリック数 | ブロック数 | ブロック率 | |
---|---|---|---|
変更前 | 230 | 90 | 39% |
変更後 | 400 | 75 | 18% |
2024年10月に、Yahoo! ディスプレイ広告でも友だち追加広告がリリースされ、現在は LINE 広告だけでなく Yahoo! ディスプレイ広告からも LINE 友だち追加広告を配信することができます。
一番のメリットは、LINE 広告よりも低いクリック単価で配信ができることです。まだリリースされたばかりで競合が少ないため、LINE 広告で配信するよりも7分の1ほどのクリック単価で配信できている実績があります。
媒体 | クリック数 | 費用 | クリック単価 |
---|---|---|---|
Yahoo! ディスプレイ広告 | 1,100 | ¥40,000 | ¥36 |
LINE 広告 | 740 | ¥160,000 | ¥216 |
「そんなに効率よく配信できるなら、Yahoo! ディスプレイ広告だけで配信すればよいのでは?」と思うかもしれません。たしかに、クリック単価が低ければ同じ広告費でもより多くの友だち追加数を確保できますが、その分ブロック率も上がってしまいます。
そのため現状では LINE 広告と一緒に配信することをおすすめします。
Yahoo! ディスプレイ広告で LINE 友だち追加広告を配信するには、キャンペーン作成前に必要な作業が2つあります。
LINE 公式アカウントと接続することで、その LINE 公式アカウントが持つ友だちデータをオーディエンスリストに連携できるようになります。
詳細は「ビジネスマネージャー・LINE 公式アカウントへの接続について」を参照してください。
LINE 友だち追加広告を配信する対象から、すでに LINE 公式アカウントの友だちになっているユーザーを除外するために「LINE 公式アカウントの友だち」のオーディエンスリストを作成します。
オーディエンスリストの作成手順は「オーディエンスリストの作成」を参照してください。
今回は、LINE 友だち追加広告の特徴やブロック率改善のためのアクションを紹介しました。
LINE 友だち追加広告はコンバージョン計測設定が不要で、通常の LINE 広告よりもスムーズに広告配信ができます。LINE 公式アカウントの友だちを増やしたいという方は、ぜひ LINE 友だち追加広告を活用してみてください!
また、すでに LINE 友だち追加広告を配信している方は、この記事で紹介した方法を参考にしつつ、その先のブロック率の改善まで挑戦してみましょう!
編集部
モットーは、分かりにくいを分かりやすく。Web広告の知識に長けた編集陣が、リスティング広告やSNS広告などの運用型広告の最新情報、Webマーケティングのノウハウを分かりやすく解説します。
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