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【テンプレ有】円滑にタスクが進む指示書の書き方を紹介。7つのコツと例文も併せて紹介

仕事をスムーズに進めるためには指示書が必要ですよね。しかし、その内容に抜け漏れがあっては本末転倒です。理想的な指示書は「指示に沿って作業をおこなえば、誰でも問題なく作業を完遂できるもの」だといえるでしょう。

キーワードマーケティングでは、東京本社から佐賀支社へ向けた業務依頼が日々送られています。そのためミスなく仕事を進めるためには、誰が見ても解釈に差が出ない「指示書」が必須です。そこで、指示書を受けとる側目線で、確実に伝わる指示書を作るために必要な7つのポイントをまとめました。

業務を依頼している外注さんへや、上司から部下に向けて書く指示書などにも使える内容なので、指示書作りで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

指示書とは

指示書とは、仕事内容や作業の手順を示した文書を指します。指示書の目的は、作業者がその内容を間違いなく把握し、適切かつ漏れなく作業をおこなえるようにすることです。また、引継ぎの手間を省き、効率よく作業を進めるためにも指示書は必要です。

指示書の基本構成

指示書を作成する際は、自分がおこなってほしい作業をただ羅列するだけではいけません。読んだ人によって解釈に差が出ないよう、最低限記載すべきことが5つあります。

  1. 作業概要(ひと目で作業内容が分かるもの)
  2. 作業期間(納期)
  3. 依頼者名
  4. 作業内容
  5. 注意事項

基本項目が指示書から抜けていると確認の手間が発生し、余計な時間がかかってしまいます。基本項目があることで大まかな作業内容が把握できるので、作業者が工数を想定しやすくなります。この基本項目をベースに、各作業ごとに必要な項目があれば追加していきましょう。

指示書を書くときのポイント

指示書を書く際は淡々と書くのではなく、相手に伝わるように、かつ質問がなるべく発生しないように分かりやすく書く必要があります。私が実際に受け取った指示書をもとに、伝わりやすい指示書のポイントを7つに分けて紹介します。

1. 指示は明確にする

指示書を書くときにまず意識したいのが、指示内容を明確にすることです。例えば「前回作業したシートに、添付したファイルを追加する」という指示と、「シート~の◯ページ目に、添付したファイル『XXX』を元の書式のままで挿入する」という指示では、後者のほうが作業対象が具体的で分かりやすいと思います。曖昧な表現は、作業者によって感覚が違うため、作業のミスや漏れにつながる可能性が高まります。

指示内容
指示が不明瞭な場合の例前回作業したシートに、添付したファイルを追加する
指示が明確な場合の例シート~の◯ページ目に、添付したファイル『XXX』を元の書式のままで挿入する
指示が不明瞭/明確な場合の例

2. 複数の意味に捉えられないようにする

指示書を書くときには、指示の内容を複数の意味に捉えられないようにすることも必要です。例えば「画像とテキスト3件を変更する」という指示があった場合、「3件」という指示が「画像とテキスト」のどちらにもかかっているのか「テキスト」のみにかかっているのか、人によって読み取り方が変わってしまいます。このような「どちらともとれる表現」をしないことが大切です。

指示内容意味の受け取り方
NG 例画像とテキスト3件を変更する・画像1件とテキスト3件を変更する
・画像3件とテキスト3件を変更する
OK 例画像1件とテキスト3件を変更する・画像1件とテキスト3件を変更する
複数の意味に捉えられてしまう指示の例

3. 追加でヒアリングが発生しないよう、必要なことはすべて記載する

指示書を書くときは、必要なことをすべて記載するようにしましょう。確認のためのやり取りが発生して、作業が遅れてしまう原因になります。

指示書作成の際に必要な指示項目を事前にリストアップすることで、指示の抜け漏れを防げます。

4. 冗長な表現は使わない

「~をしましょう」や「~のようになります」など、指示に不要な表現や冗長な表現は省き、おこなってほしい作業の内容を簡潔にまとめましょう。丁寧さは必要ですが、冗長な表現は文章を間延びさせるため、理解の妨げになります。

指示内容
NG 例A という画像を、B という画像に変更していただきたいです。
OK 例画像 A を画像 B に変更する。
冗長な表現を用いた指示の例

5. 誰が読んでも作業できるようにする

指示書は専門的な内容を含むことも多いので、誰が読んでも作業ができるように、専門用語を分かりやすく言い換えたり、前提条件を別途表などでまとめたりしましょう。

また、普段作業していると気づかないことも多いですが、共通認識だと思って使っていた言葉が異なる業界の人や新人には伝わらないこともあります。

例えば、広告業界と異なる業界の方とやり取りする場合、「コピペ」や「トンマナ」「ジャギる」などの専門用語は意味が伝わりづらいです。

また「GA」や「スプシ」などの略称は、業界未経験者や新入社員には分からないこともあります。そのため専門用語は分かりやすい言葉に言い換え、ツールの名称などは略称を使わず正式名称で表記しましょう。

専門用語の例わかりやすい言い換え・書き方
コピペ「コピー&ペースト」や「コピーして貼り付ける」など
トンマナ「トーン&マナー」や「コンセプトや雰囲気」など
ジャギる「画像の解像度が低く、画像内の斜めの線がギザギザになる」など
GA「Google アナリティクス」
スプシ「Google スプレッドシート」
専門用語を言い換えた例

6. 作業の順番通りに記載する

指示書を見ながら作業するときは、基本的に最初から順を追って作業をします。そのため、作業する順番通りに指示書を書きましょう。

もし作業開始時におこなうべきことが指示書の一番最後に書かれていたら、完了直前まで気付かずに作業を進めてしまい、すべての作業をやり直すことになるかもしれません。指示通りの流れで作業ができるよう、記載する順序に気を付けましょう。

7. 威圧的にならないような文章を意識する

過度な命令形などの表現は簡潔でなく分かりにくいうえに、作業者がプレッシャーを感じてミスにつながる可能性があります。指示書を作る際は、簡潔で感情の起伏がない表現を心がけましょう。

指示内容
NG 例必ず~をXXにすること。~は必要ない。
OK 例~をXXにする。
威圧的な書き方で書いた指示の例

広告運用やデザイン業務で役立つ指示書テンプレート

ここからは、弊社の東京本社と佐賀支社間で、作業を依頼する際に使われている指示書テンプレートを紹介します。テンプレートを用いることで、異なる指示者からの依頼であっても、作業者は追加の質問をすることなく作業に取りかかれます。テンプレートを使用することは作業効率アップにもつながっているのです。弊社でテンプレートを用いて依頼する作業は主に4つです。

  • 広告入稿
  • パフォーマンスレポート
  • クエリチェック
  • デザインタスク

各作業の指示書の基本項目とともに、テンプレートを紹介します。今から紹介する4つの作業の指示書テンプレートはこちらからダウンロードのうえ、コピーして使用してください。

広告入稿

はじめに、広告入稿を依頼するときの指示書テンプレートを紹介します。広告入稿を依頼するときには、最低限の情報として以下の11個の項目を埋めます。基本項目5つに6つの項目を追加したものです。

  1. 作業概要
  2. 作業期間(納期)
  3. 依頼者名
  4. クライアント名
  5. 対象媒体
  6. 作業内容
  7. 注意事項
  8. 依頼の目的
  9. 納品物
  10. 想定工数
  11. 添付ファイルや画像
広告入稿のテンプレート入力例

また、作業内容の指示が複雑な場合は、詳細について別途指示書を作成することもあります。

広告入稿・作業内容テンプレートの入力例

広告入稿作業は、指示の内容に必要項目の抜け漏れがあると認識のズレや入稿ミスにつながります。無駄な聞き取りが発生し、やり取りに時間がかかってしまうため、依頼を出す前に必要項目がすべて書かれているかを確認しましょう。

広告入稿作業の指示書で工夫するとよい点として、例えば同じ作業が何件も発生する場合は「No.1で依頼した作業と同じ」と端的に記載するほうが分かりやすいこともあります。

また、キャンペーン名などの指定をする際に、指定されている語句と「完全一致」なのか、その語句を「含む」ものなのかという条件が明確に書かれていると、スムーズに作業ができます。

パフォーマンスレポート

続いて、定期的におこなうパフォーマンスレポートの指示書テンプレートを紹介します。パフォーマンスレポートを依頼するときには、最低限以下の9個の項目を埋めます。基本項目5つに4つの項目を追加したものです。

  1. 作業概要
  2. 作業期間(納期)
  3. 依頼者名
  4. クライアント名
  5. 納品物
  6. 更新用ファイル
  7. 作業内容
  8. 定型レポート(任意)
  9. 注意事項
パフォーマンスレポートのテンプレート入力例

パフォーマンスレポートでは、「コンバージョンの定義」など集計対象の詳細を明確に記載することで、作業者は依頼者が想定した数値を確実に集計できます。また、流れ通りに指示が書かれており、必要な項目や定義などの漏れがない指示書は作業者に伝わりやすいです。

クエリチェック

クエリチェックとは、広告のパフォーマンスを良化させることを目的に、除外キーワードとしてキーワードリストに登録できる検索クエリがあるか調べる作業です。

対象クライアントの商材やチェックの条件などの指示が必要なため、指示書テンプレートでは基本項目5つに12個の項目を追加しています。

  1. 作業概要
  2. 作業期間(納期)
  3. 依頼者名
  4. ランディングページの URL
  5. 商材
  6. ターゲット
  7. 商圏
  8. 対象媒体
  9. クライアント名(媒体ごとに表記することもある)
  10. 登録先リスト名(除外リストを使って除外登録をおこなうため)
  11. テンプレートの URL(テンプレートを複製して、毎回作業を行うため)
  12. 作業内容(クエリチェックの方針や、除外する条件など)
  13. 注意事項
  14. 初回のチェック対象期間
  15. チェックする期間(過去30日間など)
  16. チェック頻度(月に1回、週に1回など)
  17. チェック対象の条件(クリック数やコンバージョン数の条件など)
クエリチェックのテンプレート入力例

弊社ではクエリチェック後の作業として、キーワードリストへの除外キーワード登録をおこなっています。そのため、基本項目にリスト名を記載し、登録作業をすぐにおこなえるようにしています。

デザイン

デザインタスクでは、広告バナー作成や画像のリサイズ、ブログの記事に挿入するイメージ画像の作成などをおこなっています。画像データや枚数、サイズなどの指示も必要なため、指示書テンプレートでは基本項目5つに4つの項目を追加しています。

  1. 作業概要
  2. 作業期間(納期)
  3. 依頼者名
  4. クライアント名
  5. 作業内容
  6. 対象データ
  7. 納品枚数
  8. 画像サイズ
  9. 注意事項
デザインタスクのテンプレート入力例

デザインタスクでは、1件のタスクで複数枚の画像を作成することが多いため、指示書に納品枚数を明記すると、作業者も作業工数を想定しやすくなります。

確実に伝わる指示書を書こう

伝わりやすい指示書を書くために意識すべき7つのポイントを紹介しました。今回紹介した指示書の書き方に留意しつつ、誰でも読める場所に指示書をまとめておくことや、常に指示内容を最新にしておくといった工夫も必要です。

私は普段、指示書をもらって作業する業務が多いのですが、内容が明確で具体的な指示書だと作業のミスが起きにくく、スムーズに作業を進められます。無駄な聞き取りが発生しないため、作業の中断によるストレスもありません。7つのポイントを押さえて、作業者からの質問がなく指示書だけで指示が完結するような、伝わりやすい指示書を作成しましょう!

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「わかりにくいこと」を「わかりやすく」をモットーに、すべての記事を実際に広告運用に関わるメンバー自身が執筆しています。ぜひ無料のメールマガジンに登録して更新情報を見逃さないようにしてください!

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記事を書いた人

まちこ
まちこ

広告運用 オペレーション

2022年4月に新卒入社。大学では日本画を学ぶ。ルーティン業務や広告の入稿作業などを中心に、ミスなく業務をこなせるよう日々奮闘、成長中。趣味は推しのイラストを描くことと、ひとりカラオケで絶対に歌えない高速ラップに何度も挑戦すること。猫が好き。

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