Google 広告の管理画面に突然あらわれた新機能「分析情報」に気づいた人はいますか?2021年7月時点ではまだベータ版のため、分析情報が管理画面に表示されていないアカウントがあるかもしれません。
この記事では、Google 広告の新機能「分析情報」について概要から使い方まで説明します。
お使いの Google 広告アカウントに合わせた検索のトレンド情報が表示される機能です。自社のアカウントに関連ある検索の中で、よく検索されている検索語句や、相対的に増えた検索語句を確認できます。
広告運用で大事なのは、市場の動向に合わせて対応することです。いまは、消費者の行動変化が激しい時代といわれています。
変化の激しい時代の中で、広告運用するにあたりインプットしたい情報のひとつがトレンドです。分析情報は、アカウントに関するトレンド情報を提供してくれます。
Google 広告の分析情報は、2020年末頃からベータ版として使用できるようになりました。管理画面のサブページメニューに「分析情報」があれば利用できます。
分析情報はアカウント単位で確認でき、表示されるトレンド情報は、アカウントに合わせてカスタマイズされた内容です。
トレンド情報は、「前週比」、「前月比」、「前年比」で表示されます。初期表示ではすべて表示されますが、特定の期間に絞り込むことも可能です。
前週比のトレンドは、Google 全体で過去7日間の検索インタレストをその前の7日間と比較したものです。
前月比は、Google 全体で過去28日間の検索インタレストをその前の28日間と比較したもの。そして、前年比は、Google 全体で過去28日間の検索インタレストを前年同期の28日間と比較したものになります。
検索インタレストは、注目されているキーワードに対する Google 検索での検索数を示すものです。
特定の期間におけるトレンドの検索数の最高点を100とし、その他を0~100の相対値で表します。期間におけるトレンドの検索数の増加率を確認できます。以下は、前年と比較したトレンドです。
分析情報に表示されるトレンドは、「広告を掲載しているトレンド」と「お客様のビジネスに対して推奨されるトレンド」です。
どちらも表示されることもあれば、どちらか一方だけのこともあります。また、それぞれのトレンドの結果が複数表示されることもあります。
トレンドを知るときは、トレンドの詳細も確認しましょう。各トレンドには、「トレンドの詳細を表示」のリンクがあります。
クリックすると、クリックしたトレンドに関する「急上昇の検索語句」が表示されます。
詳細な情報として確認できるひとつが「急上昇の検索語句」です。急上昇の検索語句に表示されるのは、Google 検索全体の中で、自社アカウントに関連するよく検索されている語句になります。
Google 全体で話題になっている検索語句を知ることができる機能です。
分析情報は、検索キャンペーンまたはショッピングキャンペーンを使用している場合に利用できます。検索キャンペーンまたショッピングキャンペーンがないときは利用できません。
また、広告を出していない、広告配信したデータが少ないときは、分析情報の結果が表示されない仕様です。広告掲載がはじまったばかりのときも分析情報の結果は出ません。それから、自分のアカウントに関するトレンド情報が少ないときも表示されません。
ただ、分析情報は毎日更新されます。今は出ていなくても、しばらくすると出る可能性があるので定期的にチェックするとよいでしょう。
まずは、アカウントに関連する「トレンドを知る」目的で分析情報を使うのがオススメです。トレンドを知り、そしてアクションにつなげることを考えましょう。
検索語句ごとに確認できるのは、トレンドの対象期間にわたる検索数の増加と、検索語句に対して発生したクリック数です。
クリック数は、クリック数と表示されているコンボボックスを変更することで「費用」また「表示回数」にすることも可能です。検索語句に対してインプレッションが発生したキーワードも確認できます。
「新規」をクリックすると、現在のアカウントでは広告が表示されていない検索語句が表示されます。Google で検索されているのに広告が表示されていない検索語句なので、チェックしてみるとよいです。チェックし、広告を出す目的からして適していそうな検索語句があれば、キーワードを追加して広告を出すことが検討できます。
また、キャンペーンにおける「トレンドの伸び」も把握できます。
確認できるのは、対象期間にわたる各キャンペーンの検索数と、注目されている検索語句に対してキャンペーンで発生したクリック数(また費用、表示回数)です。
トレンドからのアクションで考えられるのは、「トレンドにあわせた広告運用を実現できているか?」です。
広告運用の中でトレンドを意識することは大事なことのひとつです。そのため、分析情報が提供する情報は参考情報になります。
分析情報により提供されるトレンド情報から「機会」を考え、アカウントに活かしましょう。
たとえば、トレンド情報により市場の需要が高まっていることを把握できたとき。需要に合う商品・サービスを提供していたら、新しいキャンペーンを作成して広告を出すことが検討できます。需要にあわせて既存キャンペーンの広告配信を強化することも検討できるでしょう。
トレンド情報から世の中の需要が高まっていることが確認できたら、自社の広告がその需要に対してきちんと広告表示できているのかを確認しましょう。
もし需要に対して広告を表示できていない場合は、「検索ユーザーが何を求めているのか?何に興味をもっているのか?」を想像し、仮説を立て、アクションにつなげることを考えましょう。
他のアクションとして考えられるのは、「キーワードの追加」、「入札単価を上げる」、「新しい訴求の広告文を追加」などがありますので、必要に応じて検討しましょう。
分析情報の結果を見て、安易に適用するのはよくないアクションです。必ず「リスク」を考えてから適用しましょう。リスクは、コンバージョンを目的に広告を出す場合、適用してもコンバージョンを獲得できないことです。
トレンドから機会を考えてアクションすることは大事ですが、機会に対しては「リスク」も考えることが大事なのです。
分析情報の結果から、キーワードや広告を追加したり、キャンペーンの予算や入札単価を上げると、広告のインプレッションが増え、クリックが増えることは期待できます。ただ、コンバージョンは増えない可能性があるわけです。
また、広告費が高騰して CPA が高くなることがあるかもしれません。分析情報の結果からアクションするときは、「適用することにより起こる問題はないか?」を考えるようにしましょう。
まだベータ版の分析情報は、今後に期待したい機能です。Google もヘルプで「今後、新しい分析情報を追加提供していく予定」といわれています。
広告の成果を上げるうえでインプットしたいトレンド情報を提供してくれる分析情報。使うことによるリスクもありますが、みなさんのアカウントの「トレンドを知る目的」では使える機能です。まずは、分析情報を見ることからはじめましょう!
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全国400社以上の研究会員の運用型広告・マーケティングコンサルティングを担当。養成講座では500人以上を教育。コンサル・講師・執筆業から、広告運用代行、ホームページ制作、システム開発まで担当。自社ビジネス成長のための製品開発、販売をする実践家でもある。自他ともに認める変わり者。徳島県出身。
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