アプリ内広告は、その名の通りアプリ内に表示される広告です。Gmail や YouTube といった Google のアプリサービスをはじめ、Facebook や Instagram の投稿の間に広告が表示されているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
本記事では、アプリ内広告を出稿するメリットとデメリットをはじめ、キーワードマーケティングでアプリ内広告を配信した事例や、代表的な出稿方法3つを紹介します。
アプリ内広告は「アプリ広告」とも呼ばれ、その名の通りアプリ内に表示される広告を指します。例として、以下のスマートフォン画面の中央に表示されているようなものが挙げられます。
アプリ内広告の出稿方法はさまざまで、Google 広告や Yahoo! 広告からディスプレイ広告として出稿する方法や SNS のプラットフォームから出稿する方法、DSP を利用しての出稿方法があります。
豊富な媒体があるので、クリック単価を検索広告より下げられる場合が多く、商材と相性のよいアプリを見つけることができれば、コンバージョンをさらに獲得できる可能性があります。
アプリ広告とは何かを紹介したところで、ここからはアプリ広告を配信することのメリットとデメリットを2つずつ紹介します。
アプリ広告を配信するメリットは以下の2つです。
1. 有名アプリに広告配信できる
2. 商材と相性のいいアプリに配信をすることができる
以下で、それぞれについて紹介します。
TV や新聞、雑誌といったマスメディア媒体に広告を掲載するのはハードルが高いですが、アプリに広告を配信するのは難しくありません。
Google 広告や Yahoo! 広告のような広告媒体で広告を出すことで、Gmail や YouTube といった Google のアプリサービスや、Yahoo! ニュースなどの Yahoo! が提供しているアプリサービスに広告を配信できます。
費用感は配信媒体によりますが、例えば Google 広告を経由して配信したアプリ広告は1クリックあたり10円から100円程度で配信することが可能です。
Instagram であれば洋服などのファッション関連の EC、スマートニュースではビジネス向けセミナーというように、商材と相性がいいアプリに広告を配信することで、アプリ広告経由での商材の購入や申し込みなどのコンバージョンを低単価で狙うことができます。
また、検索エンジンに表示される検索広告は、検索されたときにしか広告を表示することができません。そのため配信機会が少なく、また競合する広告主が多いためクリック単価も高騰しがちです。
一方、アプリ広告は配信面が数千万単位で豊富なため、他の広告主と競合する可能性が検索広告よりも低く、クリック単価も検索広告より低い場合が多いです。
商材と相性のいいアプリが見つかれば同様のアプリに配信を広げることで、コンバージョンをさらに獲得できる可能性があります。
アプリ広告の配信には紹介したようなメリットもある反面、以下のようなデメリットもあります。
1. 意図せぬアプリに配信される可能性がある
2. 商材によってはコンバージョンしにくい
以下でそれぞれの内容と、デメリットへの対策も併せて紹介します。
一つ一つ配信したいアプリを選択する場合は別ですが、Google 広告でカテゴリを選択してプレースメントターゲティングをおこなう場合などは、配信されたアプリの中に意図せぬカテゴリのアプリが入っている可能性があります。
そのため、逐次配信されているアプリを確認し、意図せぬアプリは除外登録しましょう。
また配信されたアプリが確認できない場合は、ブランディングの観点から配信をやめることも選択肢の一つとして覚えておいた方がいいでしょう。
アプリ内広告は商材との相性やアプリ使用ユーザーの心理的な問題もあり、コンバージョンしにくいケースが考えられます。
例として、漫画アプリ内に企業向けの売上管理ツールの広告が配信される場合を想像すると分かりやすいでしょう。商材とアプリの利用者層の相性が悪い場合は、広告が表示されてもクリックやコンバージョンが発生する可能性は極めて低くなります。
1つ目のデメリットでも紹介したように、アプリ内広告は、配信されたアプリの中に意図せぬカテゴリのアプリが入っている可能性もあります。「コンバージョン獲得を狙いたいが、広告費に余裕がない」といった場合は、アプリの配信面を事前に除外しておくことも視野に入れてもよいでしょう。
キーワードマーケティングでもアプリ広告を配信し、成果を挙げた事例があります。今回はその中から代表して、語学関連の商材の事例を紹介します。
広告を配信した商材や媒体の情報は以下の通りです。
・商材(概要):外国語学習関連サービス
・BtoB/BtoC:BtoC
・広告を配信した媒体:Google ディスプレイ
この事例では、画像クリエイティブを使ったアプリ広告を配信しました。結果として語学関連アプリのプレースメントに配信され、全体の平均クリック率が0.80%だったのに対し、その約3倍にあたる2.43%のクリック率となりました。
クリエイティブと相性のいいアプリのプレースメントに配信されたことで、商材を魅力的に思うユーザーにアプローチができた良い例だといえます。
アプリ広告の出し方は、大きく以下の3つに分けられます。
出し方1. Google 広告や Yahoo! 広告からディスプレイ広告として出稿する
出し方2. SNS のプラットフォームから出稿する
出し方3. DSP を利用して出稿する
最後に、それぞれの配信方法について紹介するので、自社の商材に合いそうな方法はどれか考えてみましょう。
Google 広告ではディスプレイ広告の配信面として、YouTube や Gmail といった Google 社が提供するサービスのアプリに広告を配信できます。
また、ディスプレイ広告では、ウェブサイトとアプリをあわせた3,500万もの配信面があり、多くのアプリに広告を配信できます。配信されるアプリはコンテンツターゲティングによって指定可能です。
下記のキャプチャーのように、用意されたセグメントからアプリの種類を選ぶことができます。
また、Google ディスプレイネットワーク上のアプリであれば下記のように広告を配信するアプリを指定することができます。
Yahoo! ディスプレイ広告では、主に Yahoo! ニュースや Yahoo! 路線情報といった LINE ヤフー社が提供するアプリに広告を配信できます。また、2021年からは LINE アプリにも広告が配信されるようになりました。
Google、Yahoo! ともに、実際にどういったアプリに配信がされたのか確認できるのが特徴です。また、指定したアプリに広告配信がされないよう設定することもできるため、成果や商材との相性によって、アプリに広告を配信するか、それとも配信されないようにするか選べるようになっています。
Meta 広告や X(旧 Twitter)広告といった SNS 広告では、その名のとおり自社提供の Facebook や Instagram、X のアプリ上に広告を配信することができます。Facebook や Instagram のフィード面や X のタイムライン面に表示される広告は、通常の投稿に非常に似た形式で表示されるのが特徴です。
また SNS 広告では、自社のアプリ以外にも提携しているパートナーのアプリに広告を配信できる媒体もあります。例えば Meta 広告では、Meta Audience Network という Meta 社と提携したパートナーのアプリにも広告を配信できます。
配信面を増やせるメリットがある一方、実際にどういったアプリに配信がされているのか分からないというデメリットもあります。意図せぬアプリに配信されるのを防ぎたいということであれば、SNS 媒体以外に配信されないようにプラットフォーム設定に気をつけましょう。
DSP(Demand-Side Platform)とは、広告枠の買い付けや配信、効果分析を自動でおこない、広告配信の最適化を図るプラットフォームです。
DSP を利用することで各社が連携しているメディアの購買データを活用したターゲティングや、特定の業種に特化した面への集中配信もできます。中にはクリエイティブを自動で生成してくれる媒体もあります。
DSP では大量のデータを元にターゲティングをおこない、その結果各種アプリに広告を配信します。ビッグデータを元にしているため、ターゲティングの精度が高いというメリットがある一方、SNS 広告と同様に実際にどういったアプリに配信がされているのか分からないというデメリットもあります。
DSP に関してはこちらの記事でも詳しく紹介しているので、ご覧ください。
日頃、目にするさまざまなアプリで広告は当たり前のものとなっています。
さまざまなメジャーなアプリに配信ができ、コンバージョンが期待できる一方で意図せぬ配信が起きる場合や、商材との相性が悪く上手く効果がでない場合もあります。
もし、自身が運用している商材がアプリ広告が向いているのか、不向きなのか分からない場合は、最初から配信されないように除外しようと無駄を恐れるのでなく、「まずやってみよう」の精神で機会損失がないように配信をしてみるといいでしょう。
「当たり」の成果だった場合は大きくパフォーマンスを上げることができるので、臆せずにどんどん試していきましょう。
広告運用 コンサルタント
2021 年 4 月入社。広告運用事業部瀬畑チームに配属。趣味は読書とお散歩。将来の夢は隠居。40 歳までには。
あなたの広告アカウントを無料診断します
広告アカウント診断詳細なお見積りをご希望の方はこちら
お問い合わせ支援事例などをまとめたサービス紹介資料はこちら
サービス資料のダウンロードはこちら