マーケティング

マーケティングですぐに役立つGoogleトレンドの使い方!キーワードプランナーとの違いも解説

皆さんは Google トレンドを使用したことはありますか。Google トレンドはキーワードの検索需要をリサーチできるツールです。

Google トレンドをうまく使いこなせればキーワードの検索需要の推移がわかり、需要の変化をつかむことができるため、マーケターの強い味方になってくれます。また、コンテンツ制作やマーケティング予算の投下、そのほか戦略立案などにも活用できます。

本記事では Google トレンドの活用方法や操作の仕方、仕様などを解説します。また混同されやすい、キーワードプランナーとの違いも紹介しているので、マーケティングの際にどちらを使えばいいか検討してみましょう。

Google トレンドとは

Google トレンドとは、Google で検索されるキーワードの検索需要の推移がわかるツールで、登録不要、無料で使えるツールです。

検索キーワードの検索回数が増加しているのか、減少しているのかを確認できたり、期間の指定をして過去や現在、未来の市場調査ができます。

Google トレンド 「探す」の画面

Google トレンド3つの機能

Google トレンドは「調べる」「急上昇」「Year in Search:検索で振り返る」の3つの機能があります

ここからはそれぞれの機能でできることを紹介します。Google トレンドの上部にあるメニューボタンからそれぞれの機能に入ることができるので、画面を操作しながら試してみましょう。

①調べる

調べる」は Google トレンドのメインの機能であり、検索需要の推移を確認することができます

任意の期間を指定することができるため、自分がほしい期間のみにしぼって情報を得ることができます。また、「+比較」を押すことでキーワードを最大5つまで設定することで、検索需要の比較も簡単にできます。

Google トレンドのグラフ左側の縦軸は、最高値100とした検索総数に対する相対値を表しています。

たとえば、数値が50の場合、そのキーワードの検索数は最も検索されたときの半分ということになります。数値が0の場合最高値の1%未満を表しています。

▼「調べる」の操作方法
(1)検索したいキーワードを追加または変更
(2)(1)を設定のうえ、比較したいキーワードを追加
(3)地域の絞り込み(市区町村まで指定できる)
(4)期間の設定
(5)カテゴリの絞り込み
(6)検索面の絞り込み

②急上昇

急上昇」は、トラフィックが急上昇したキーワードとその関連記事が日別で表示されます。また、リアルタイムの検索トレンドでは、過去24時間にトラフィックが急上昇したキーワードが表示されます。

急上昇に挙がっているキーワードをクリックすることで、トレンドの内訳が表示され関連性がある検索語句や関連記事も確認できます

③Year in Search: 検索で振り返る

Year in Search: 検索で振り返る」は各年のトレンドキーワードをジャンル(人物、○○とは、アニメなど)ごとに見ることができます。1年を通して、どんなワードが流行ったかをランキング形式で確認できます。

キーワードプランナーとの違い

Google トレンドと同じくキーワードを調査できるものに、Google から提供されている「キーワードプランナー」があります。キーワードプランナーは指定したキーワードの月間検索ボリュームを確認できるツールです

大まかな違いについては以下の表のとおりです。

項目 Google トレンド キーワードプランナー
指標 検索数の最高値を100とした
検索総数に対する相対値
実際の検索数
データの反映時期 リアルタイム 1か月以上かかる
期間の指定 日単位や週単位など指定できる 月間のみ
登録の要否 不要 必要
Google 広告アカウントを登録
Google トレンドとキーワードプランナーとの違い

ここからは項目ごとに Google トレンドとキーワードプランナーの違いを紹介するので、どこで使うのが適しているか一緒に考えましょう。

指標

Google トレンドは検索数の最高値を100とした検索総数に対する相対値が表示されます。つまり、実際の検索数は確認することができません。一方でキーワードプランナーは実際の検索数が表示されます。

そのため、実際の検索数を確認したうえで戦略を立てる際はキーワードプランナーが適していると言えます

リアルタイム性

Google トレンドはリアルタイムでデータが更新されます。一方でキーワードプランナーでは、データが更新されるのは1か月以上かかり、月の中旬くらいにならないと先月のデータが確認できません。

そのため、リアルタイムのデータを確認したい場合は Google トレンドが適していると言えます

期間の柔軟性

Google トレンドは日単位や週単位といった細かな期間のデータを確認することができます。

一方でキーワードプランナーは月間の検索ボリュームしか確認できないので、日単位の検索ボリュームを確認することができません。

そのため、日別のデータを見たいときなどは Google トレンドが適していると言えます

登録の要否

Google トレンドは登録が不要で誰でもすぐに使用できます。一方でキーワードプランナーは Google 広告アカウントの登録が必要です。

また、Google 広告アカウントで広告を出稿し、広告費を使用していないと機能が制限されてしまい、具体的には月間ボリュームが「1万から10万」など幅を持ったデータしか確認できません。

キーワードプランナーについては以下の記事で紹介しているので、使用される場合は参考にしてください。

Googleキーワードプランナーとは?意外な使い方と代替ツール完全まとめ|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング

キーワードプランナーとは、コンテンツ作成や広告配信のためのキーワードを見つけたり、キーワードごとの月間検索数(検索ボリューム)を確認したりすることができるツールです。SEOコンテンツや広告配信時のキーワード選定やユーザーニーズの分析に役立てることができます。また、キーワードプランナーの代替ツールを無料/有料にわけて紹介します。

Google トレンドの2つの活用方法

Google トレンドはコンテンツ制作やマーケティング予算の投下、そのほか戦略立案などで活用できます。具体的にどのように活用するかをご紹介します。

  1. 検索需要の推移を予想する
  2. キーワードを比較する

1.検索需要の推移を予想する

検索需要の推移を見て、過去の傾向から未来をある程度予想することができます。

たとえば以下の画像の赤い丸のところだと需要が上がっているので「広告費を厚めに投下して売り上げを最大化しよう」「需要が上がる数か月前からコンテンツを作っていこう」のように戦略を立てることができます

2.キーワードを比較する

Google トレンドでは複数キーワードの検索需要の比較ができます。この機能によって、同じような意味の言葉でも、どの言葉をユーザーが多く使うかなどを確認できます。

コンテンツやキャッチコピーなどを作成する際に、どの言葉がユーザーに馴染みがあるかなどを確認しながら作成することができます

たとえば「今川焼き」「大判焼き」「回転焼き」の場合だと、以下の画像のグラフを見てみると「大判焼き」を使用しているユーザーが多くいることが分かります。

地域別でも確認してみる

また、地域ごとにどのキーワードの検索需要が多いかを確認することができるので、この地域はこのワードを使用するなど、地域性を考慮して戦略を立てることができます

地図を見てみると結果がはっきりしているので以下のように関連付けて、どのワードを使うか考えてみましょう。

青の地域→今川焼き
赤の地域→大判焼き
黄の地域→回転焼き

検索需要クイズ

ここで Google トレンドにまつわるクイズを2つ出題します。ヒントも載せているので Google トレンドの画面を見ながらを考えてみてください。

第一問:似たような語句編

Q:「美容室」と「美容院」は同じような意味で使われることが多いですが、どちらが多く検索時に使われているでしょうか。

ヒント:Google トレンドの「探す」で「比較を追加」を押して比べてみましょう。

A.美容室

「比較機能」で美容室と美容院で検索した結果

たとえば美容室を開業し、ホームページを作ったり、広告を配信したりするときにより馴染みのある「美容室」を使用するなど考えても良いでしょう。

ただし、地域別で見ると「美容院」の方が使用頻度が高い地域もあります。そういったときは地域ごとのデータも参考に戦略を立てるのもよさそうですね。

第二問:ある季節のみ需要が UPする語句編 

Q.毎年夏ごろに「貯金」の検索トレンドが急上昇します。これにはどういった理由が考えられますか?
ヒント:「関連キーワード」や「トピックス」を確認してみましょう。

A.小学生の夏休みやゆうちょアイデア貯金箱によって「貯金」や「貯金箱」の需要が上がっているから。

「夏のボーナスがあるからかな?」「1年の半分が終わったにもかかわらず、あまりにもお金が貯まっていなくて将来のことが不安になるのかな?」などいくつかの仮説が立つと思います。しかし、仮説を検証せずに仮説のままビジネスの戦略を練るのは危険です

Google トレンドの期間を変更して「関連キーワード」を見ることで、ある程度なぜ検索需要が上がっているかが見えてきます。期間を検索需要が上がっている7月から8月にして、関連キーワードを見てみましょう。

「関連トピック」と「関連キーワード」

関連キーワードを見てみると分かるとおり、小学生の夏休みの宿題で作成するアイデア貯金箱によって、「貯金箱」の需要が上がっていることが読み取れるかと思います。

さらに「比較を追加」を押して「貯金」と「貯金箱」を比べてみると同様に、「貯金箱」も需要が上がっていることが分かります。

探す>+比較を追加

このように「関連キーワード」や比較を追加して「貯金」や「貯金箱」がなぜ急上昇するのかを考えて、戦略を練っていきましょう。

また季節や気温に合わせた入札調整方法に迷われた場合は、ぜひ以下の記事で調整方法について確認してください。

気温に合わせた広告運用とは?今すぐできる入札調整のコツと事例を紹介|キーマケのブログ|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング

気温によって画像や広告文を変えたり、入札設定や配信スケジュールを調整したりすることで、コンバージョン数や売り上げが上がるケースがあります。

Google トレンドを使いこなそう

本記事では Google トレンドの概要から活用方法までご紹介しました。

Google トレンドを上手に使いこなすことで、マーケティングにおける心強い味方になることがわかったと思います。市場の調査から具体的な戦略の参考など幅広く活用することができるので、ぜひ利用してみてください。

今回は使い方をご紹介しましたが、以下の記事では5つの分析タイプをご紹介しているので、より Google トレンドを活用したい場合はぜひ参考にしてください。

10年使えるGoogleトレンドの5タイプ分析。検索需要の波から適切なマーケティングへ繋げる方法|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング

Googleトレンドとは、Google で検索されるキーワードの検索回数の推移がわかる、登録不要、無料で使えるツールです。特徴は、情報の更新が早いことと、期間を過去1時間をはじめに、過去30日間、過去12ヶ月、過去5年間、2004年から現在といった区切り調べることができる点です。Googleトレンドの動き方は主に5つに分類でき、そのタイプによってユーザーの将来的な動きがある程度予測できます。この記事ではタイプの説明と活用方法を詳しく説明します。

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記事を書いた人

岡野 央暉
岡野 央暉

広告運用 コンサルタント

2021 年に新卒入社。中学生の時から理系科目が得意で、そのまま理系大学に入学。今までは「できること」を優先してきたが、仕事は「やりたいこと」を優先したいと思い、Web 広告業界を目指すことに。そろばんを習っていたことから計算が得意。趣味はゲームで、誘われたら必ずやる。

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