2008年からキーワードマーケティングに在籍し、以降10年以上広告運用に携わっている小島です。
今まで使っていた Google アナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)が、2023年7月からは使えなくなります。
それに伴いユニバーサルアナリティクスの代わりになる、Google アナリティクス 4(以下 GA4 と記載)がリリースされました。しかし、ユニバーサルアナリティクスと GA4 は互換性がなく、今までのユニバーサルアナリティクスのデータや設定はそのまま引き継ぐことは出来ません。つまり、データを蓄積するためには GA4 の設定が不可避です。
ただ、概要を紹介する記事は数多くありますが、具体的にどんな設定をしたらいいかを教えてくれる記事は少なく感じます。そんな状況下で困っている方のために筆を取ることにしました。
この記事では、「ユニバーサルアナリティクスが使えなくなる前に、GA4 の設定を依頼されたけれど、最低限やっておかなければならない設定が分からない!」と困っている方向けの記事です。少しでも参考になれば幸いです。
今やるべき最低限のこととは、言い換えれば「GA4 にデータが蓄積できるようにすること」です。そのために設定しておかなければならない項目を挙げました。(2022年8月時点)
GA4で最低限やるべき設定
それでは、それぞれの項目の設定方法を具体的に説明します。
まずは GA4 の基本的な設定をおこないます。GA4 プロパティの作成から始めて、Google アナリティクス4タグの設置、Google シグナルの有効化、イベント保持期間の変更について説明します。
まずは GA4 のアカウント(プロパティ)が必要です。ユニバーサルアナリティクスのアカウントを持っているものの、GA4 のプロパティがない方向けに説明を進めます。すでに GA4 のプロパティを作成している方はこの項目を飛ばしてください。
まずは、ユニバーサルアナリティクスにログインし、画面左下のギアマーク「管理」をクリックします。
次に、「プロパティ」の列の「GA4 設定アシスタント」をクリックします。
「Google アナリティクス 4 プロパティの設定アシスタント」という画面が開きます。画面中央あたりに表示されている「はじめに」をクリックしてください。
画面下部、「プロパティを作成」をクリックします。
「Google アナリティクス 4 プロパティの設定アシスタント 接続済み」の画面が表示されたら、GA4 のプロパティの作成は完了です。
「GA4 プロパティに移動」をクリックすると、GA4 のホーム画面で「アシスタントの設定」と表示されます。
「アシスタントの設定」に表示されている項目を順に設定していけば 6 割程度設定は完了するのですが、ここではあえて設定アシスタントを使用せずに1つずつ必要な項目を設定していきます。
設定アシスタントを使用しない理由は、それぞれの項目がメニューのどこにあるのかを把握した方が良いからです。また、設定アシスタントでは「イベント保持期間」の変更が含まれていません。こうした「設定漏れ」を防ぐためにも、メニューから一つずつ確認した方が良いと思っています。
なお、この流れで作成された GA4 プロパティは「”元となった UA プロパティの名称” – GA4」という名称になっています。必要に応じて変更してください。「プロパティ設定」の「プロパティ名」から変更可能です。
同様に「業種」と「レポートのタイムゾーン」、「通貨」についても設定できます。基本的にユニバーサルアナリティクスでの設定を引き継いでいますが、必要に応じて修正しましょう。
今までのユニバーサルアナリティクスで「gtag.js」を使用されていた場合は、そのタグの設定を変更して流用することができます。しかしここではシンプルに新たに GA4 のタグを設定していきます。
まずは GA4 のタグを確認する必要があります。GA4 のタグは「データストリーム」で確認できます。データストリームを開くと、設定されたストリームが表示されているのでクリックしてください。
「ウェブストリームの詳細」画面が表示されます。GTM を利用している場合は、右上の「測定 ID」のみがタグ設定で必要になります。
原則、GTM(Google タグマネージャー)を利用した設定を推奨します。各種タグは結構な頻度で更新されますので、その度に全ページのタグを更新するのは手間がかかりますし、思わぬミスも発生しやすくなります。
まだ GTM を導入していない場合には、これを機に導入されることを強くお勧めします。その際には以下の記事を参考にしてください。
【画像で解説】GTM(Googleタグマネージャー)とは?トリガーや変数などの用語解説から設定方法まで
Google タグマネージャー(GTM)とは、Google が提供しているタグ管理ツールです。タグ管理ツールは、タグを一元管理できるため、サイトのソースコードが煩雑にならないメリットがあります。さらに、無料で利用できる点やサイト修正が必要ない点から、代理店がクライアントやサイト制作会社に修正依頼をする手間が省けます。GTMを使う上で覚えておきたい用語や仕組みを解説します。
ただ、EC サイトの仕様などで GTM が使えない場合は、「Google タグ」にある、「タグの実装手順を表示する」をクリック後「手動でインストールする」を選択すると表れるタグを利用します。
GTM を利用している場合は、「測定 ID」を使用します。「測定 ID」は「G-」で始まるコードになっています。
この「測定 ID」の右側にある書類のようなマークをクリックすると「測定 ID」がコピーされます。「測定 ID」をコピーした後は、GTM での作業になります。まずは GTM の管理画面を開きます。
タグを追加する作業になるので、左側メニューの「タグ」をクリックします。
表示された画面の右上、「新規」をクリックします。
表示された画面で、「名前のないタグ」の部分に任意の名称を入力してください。GA4 のタグなので「GA4 タグ」などが分かりやすいでしょう。
次に、「タグの設定」の部分をクリックして、「Google アナリティクス : GA4 設定」をクリックし選択します。
「測定 ID」の欄に、先ほどコピーした測定 ID をペーストします。
次に「トリガー」の部分をクリックして、「All Pages」を選択します。「All Pages」を選ぶのは、サイト内全ページを測定するためです。
これでタグの設置は完了です。右上の「保存」をクリックして設定を保存してください。
タグの設定を保存したら、忘れずに「公開」をしておきましょう。
GTM を使わない場合には、先程と同じく「Google タグ」にある、「タグの実装手順を表示する」をクリック後「手動でインストールする」を選択すると表れるタグをコピーしてサイトに貼り付けてください。
「Google シグナル」とは Google ID でユーザーの動きを把握する技術です。ユニバーサルアナリティクスの時代からこの技術はありましたが、Cookie が規制されつつある現在、重要度が増している技術です。この「Google シグナル」をオンにします。
まずは GA4 の右側メニューの「データ設定」をクリックして下位のメニューを開きます。
「データ設定」の下にメニューが現れたら、その中の「データ収集」をクリックします。
「Google シグナルのデータ収集」という画面が開きますので、右上の「設定」をクリックします。
「続行」をクリックします。
注意書きが表示されるので、しっかりと読んだ上で「有効にする」をクリックしてください。
元の画面に戻るので、先ほど「設定」と書かれていた部分がスイッチに変わっているのを確認します。
なお、サイトなどで、行動データを取得していることをユーザーから同意を得ている場合には、1番下の「ユーザーデータ収集の確認」を開いて「確認しました」をクリックしましょう。
「イベント期間」とは、GA4 が取得したデータを保持する期間です。ユニバーサルアナリティクスまでは設定後全てのデータが残っていましたが、GA4 ではこの「イベント期間」を過ぎたデータは、「データ探索」で使えなくなります。
イベント期間は、初期設定で「2ヶ月」になっているので、これを「14ヶ月」に変更しておきましょう。まずは左側メニューの中にある「データ設定」から「データ保持」をクリックします。
「イベントデータの保持」の右側、「2か月」と表記されている部分をクリックして「14か月」に変更します。14 か月に変更したら、「保存」をクリックします。
自社からサイトを参照した場合など、特定の IP アドレスからの流入を除外して計測したい場合もあります。ここではそういった IP アドレスからの流入を除外する設定方法を説明します。
まずは右側メニュー、「データストリーム」をクリックします。該当するデータストリームをクリックします。
「ウェブ ストリームの詳細」の一番下、「Google タグ」内の「タグ設定を行う」をクリックします。
次に「設定」内右側の「すべて表示」をクリックすると表示される「内部トラフィックの定義」をクリックしてください。
「内部トラフィックの定義」の「内部トラフィックルール」の中にある、「作成」をクリックします。
「内部トラフィック ルールの作成」の「設定」から、「ルール名」に分かりやすい名称を入力します。
次に「IP アドレス」の「マッチタイプ」で、「IP アドレスが次と等しい」を選択します。
「値」には、除外したい IP アドレスを入力します。
「Google タグ」の左側にある「×」をクリックし、さらに戻ります。
「タグ付けの詳細設定」の左側にある「×」をクリックし、さらに戻ります。
「ウェブ ストリームの詳細」の左側にある「×」をクリックし、さらに戻ります。
「管理」のメニュー画面に戻ったところで、「データ設定」から「データフィルタ」をクリックします。
「Internal Traffic」で始まるデータの右から二番目にある「>」をクリックします。
「データフィルタの編集」の下部、「フィルタの状態」で「有効」をクリックし、右上の「保存」をクリックします。
「フィルタを保存」をクリックして、「現在の状態」が「有効」になっていれば、設定完了です。
基本設定に続いて、Google の各ツールとの連携設定について説明します。ここでは代表的なツール「Google 広告」と「Google Merchant Center(マーチャントセンター)」、「Google Search Console(サーチコンソール)」との連携方法を紹介します。
使っていないツールは連携する必要は当然ありませんが、Search Console は無料かつ様々な情報が取れるので、もし使っていなければアカウントを作成して連携した方が良いでしょう。
ユニバーサルアナリティクスでも Google 広告アカウントとリンクさせ、計測や分析をしていたかと思います。GA4 でも Google 広告アカウントのリンクは必須です。
なお、リンクできる Google 広告アカウントは、現在ログインしている Google ID でログインできる Google 広告アカウントに限られます。 「Google 広告とのリンク」は、左側メニューの下の方にあります。
次に画面右側の「リンク」をクリックします。
「Google 広告アカウントを選択」をクリックし、表示される Google 広告アカウントの中から、この GA4 プロパティとリンクするアカウントを選択します。選択は左側にある「□」をクリックし、チェックを入れるだけです。
チェックし終わったら、右上の「確認」をクリックします。
画面が切り替わり、選択した Google 広告アカウントの名称が表示されているのを確認した上で、「次へ」をクリックします。
「構成の設定」というフェーズに進んでいます。ここは初期設定のままで良いので、そのまま「次へ」をクリックします。
「確認して送信」では、内容を確認した上で「送信」をクリックします。
「結果」という部分に、リンクした Google 広告アカウント名と「リンク作成済み」と記載されます。あとは左上の「×」で元の画面に戻ります。
無事にGoogle 広告アカウントとのリンクが作成されました。
なお、間違えて登録してしまった場合には、リンクを削除することも可能です。該当する Google 広告アカウント名をクリックし、表示される詳細の右上3点マークをクリックすると削除することができます。
Google Merchant Center を利用している場合には、こちらもリンクしておきます。Google 広告アカウントのリンク同様、GA4 にログインしている Google ID で管理している Google Merchant Center アカウントのみ、リンクすることが可能です。
まずは、メニューの下方、「Merchant Center」をクリックします。リンクの要領は、ほぼ Google 広告アカウントと同様です。表示された画面の右上、「リンク」をクリックします。
「Merchant Center アカウントを選択する」というフェーズにいますので、「アカウントを選択」をクリックします。
管理している Google Merchant Center のリストが表示されます。リンクしたいアカウントの左側の「□」をクリックしてチェックを入れてください。選択が完了したら、右上の「確認」をクリックします。
画面が戻るので、リンクしたい Merchant Center のアカウント名が表示されていることを確認し、「次へ」をクリックします。
「構成の設定」フェーズまで進みます。ここでは初期設定のままで良いので、何もせず「次へ」をクリックします。
「確認して送信」フェーズに移りました。内容を再度確認後、「送信」をクリックしてください。
Google 広告のリンクの場合同様、「結果」という部分に、リンクした Google Merchant Center アカウント名と「リンク作成済み」と記載されます。あとは左上の「×」で元の画面に戻ります。
Google Merchant Center とのリンクが作成されました。
Google Search Console のプロパティを持っている場合には、こちらもリンクしましょう。GA4 にログインしている Google ID で管理している Google Search Console プロパティのみリンクが可能です。
リンク方法は Google 広告、Merchant Center とほぼ同じです。メニューの1番下、「Search Console のリンク」から、以下の画面が切り替わったら右上の「リンク」をクリックします。
Search Console プロパティを選択で任意のアカウントを選択します。
Search Console プロパティを選択で任意のアカウントを選択します。リンクするプロパティの「□」にチェックを入れます。選択したら、「確認」をクリックします。
リンクしたい Search Console のプロパティ名が表示されていることを確認し、「次へ」をクリックします。
次に「ウェブ ストリームを選択する」では、該当データを選びます。この記事で紹介する例では Web サイトに関するデータストリームしか設定していないので、選択できるウェブストリームに表示されるは最初に登録したデータストリームのみが表示されています。
ますは「選択」をクリックし、ウェブストリームの選択画面に移ります。
表示されたウェブストリーム名にカーソルを合わせると、右側に「選択」という文字が表れるので、この「選択」をクリックしてください。
画面が戻るので、ウェブストリーム名が表示されていることを確認した上で、「次へ」をクリックします。
最後に内容の確認をして、「送信」をクリックしてください。
「結果」という部分に、リンクした Google Search Console プロパティ名と選択したウェブストリーム名、そして「リンク作成済み」と記載されます。あとは左上の「×」で元の画面に戻ります。
Search console プロパティとのリンクが作成されました。
最後に、コンバージョン設定をおこないます。言うまでもなく、コンバージョンは実績の目標として大変重要な指標です。しっかりと設定し、計測漏れの無いようにしましょう。
GA4 でのコンバージョン計測は、今までのユニバーサルアナリティクスでの「目標」の設定とはかなり異なっています。
ユニバーサルアナリティクスでは、「管理」の項目に「目標」があり、そこでコンバージョンの設定をしていたかと思います。ページビューであれば、URL を指定するだけでその計測ができていました。ボタンのクリックであれば、GTM などの計測ツールで条件を指定して計測する必要がありました。
しかし、GA4は「管理」のメニューの中に「目標」を設定する部分はありません。これは GA4 が「イベント」という単位でユーザーの行動を把握しているためです。「イベント」という概念だけは設定を進める上で理解したほうが良いため、コンバージョン設定の前に説明します。
GA4 の「イベント」とは、ユーザーが Web サイトやアプリ内で起こす特定行動です。特定の行動には、ボタンのクリックやページ訪問などがあります。
イベントを使用すると、ウェブサイトまたはアプリで行われた個別のユーザー操作を測定できます。たとえば、ページの読み込みやリンクのクリック、購入の完了はすべてイベントで測定できる操作です。
引用元:[GA4] イベントについて|アナリティクス ヘルプ
GA4 は、イベントでユーザーの行動を計測しているので、例えばコンバージョンを計測したいときは、コンバージョン後に訪れるページ(サンキューページ)のページビュー数を計測してコンバージョン数を測ります。
そのため設定上は、ページビュー数の計測を前提として、その上で指定のページ(サンキューページ)を条件として追加します。このように、GA4 が自動で計測しているイベントの中から、特定の条件を追加したイベントを「カスタムイベント」と呼びます。
ここからは、サンキューページを見た方を対象としたカスタムイベントを作成する方法を具体的に説明します。
カスタムイベントは GA4 の左にあるメニューの中から「設定」、「イベントを作成」をクリックして設定します。
「イベントの作成」でカスタムイベントの作成をおこないます。まずは「作成」をクリックします。
カスタムイベントを具体的に作成する画面が表示されます。まずは「カスタムイベント名」を入力します。このカスタムイベント名の欄をクリックすると Google からの候補が表示されますが、後から見ても分かりやすい名称を入力してください。
「問い合わせフォームからのコンバージョン」などの分かりやすいものが良いでしょう。
次に「一致する条件」を入力します。「フォームのサンキューページを見た人」をコンバージョンとしたいので、条件は「page_view イベントのうち、サンキューページの URL を見た」になります。
「イベント名が page_view」かつ「page_location がサンキューページの URL」と設定することで、サンキューページを訪れた人の数(コンバージョン数)が計測できます。
計測したいもの | 計測すべき行動(イベント) | 測定すべき対象 |
---|---|---|
サンキューページに訪れた人の数(コンバージョン数) | page_view(ページを見た人) | サンキューページ(URLで指定) |
まずは最初の条件(計測すべき行動)を入力します。「パラメータ」の欄に「event_name」、「演算子」は「次と等しい」、「値」には「page_view」を入力します。入力が終わったら、次の条件を入力するため「条件を追加」をクリックします。
次に入力する条件は、サンキューページを見た方(測定すべき耐対象)です。これは「ページの場所(URL)がサンキューページの URL である」と言い換えられます。
「ページの場所(URL)」は「page_location」というパラメータになります。まずはパラメータに「page_location」を入力します。
その際、表示される候補をスクロールして探しても良いのですが、「page_location」の最初の2文字程度を手入力すると候補が絞られて探しやすくなります。
演算子ですが、サンキューページの完全な URL を指定する場合は「次と等しい」で良いです。
ただ、完全な URL はなかなか厳密で計測漏れが発生する危険性が高いです。例えば「www の有無」や「index.html の有無」などもしっかりと見られます。
URL の正規化がしっかりとされていれば良いのですが、そうでない場合には計測不良を起こす危険性もあるので、サンキューページの URL の中でサンキューページにしか使われていないフレーズを特定した上で、その値を設定した方が良いでしょう。
例えば、サンキューページの URL が「https://www.kwm.co.jp/form1/thanks/index.html」だった場合、「/form1/thanks/」を含んだ URL と設定した方が良いです。この場合、他に「/form1/thanks/」を含んだ URL がないことを確認してください。この例の場合、演算子を「次を含む」、値を「/form1/thanks/」と設定します。
入力が完了したら、画面右上の「作成」をクリックします。
登録されたカスタムイベントの内容を確認し、左上の「×」をクリックして元の画面に戻ります。
この作成したカスタムイベントをコンバージョンとして GA4 に認識させます。これが少し面倒なのですが、実際にそのカスタムイベントが発生するまでは設定できないのです。なので、実際にコンバージョンが発生するまで待つ必要があります。
GA4 の「設定」の「イベント」には、過去に発生したイベントが一覧として表示されています。
コンバージョンが発生すると、ここに設定したカスタムイベントが表示されます。右側にある「コンバージョンとしてマークを付ける」スイッチをクリックし、GA4 にこのカスタムイベントをコンバージョンとして認識させます。これでフォームのコンバージョン設定は完了です。
スマートフォンが検索の主戦場である現在、スマートフォンサイトの電話番号のタップをコンバージョンとして計測している場合が多いですよね。そのため、まずはスマートフォンサイトの電話番号タップをコンバージョンとして計測するための方法を説明します。
電話番号タップをコンバージョンとして計測する場合は、GTM で設定するのが1番シンプルです。まずは GTM にログインしましょう。
GTM での設定では、タグとそれを発火させる条件であるトリガーの設定が必要です。そのため初めに「電話番号部分がタップ(クリック)されたら、タグが発火する」トリガーを作成します。
ユニバーサルアナリティクスの時に作成してあれば、それを流用しても大丈夫です。設定しない人のためにここではトリガーの設定方法から説明します。まずは左側メニューの「トリガー」をクリックします。
ユニバーサルアナリティクスの時に作成してあれば、それを流用しても大丈夫です。設定しない人のためにここではトリガーの設定方法から説明します。まずは左側メニューの「トリガー」をクリックします。
左上、「新規」をクリックし、トリガーを作成します。「無題のトリガー」の箇所には任意の名称を付けます。
次に「トリガーの設定」の部分をクリックし、「トリガーのタイプを選択」で、「リンクのみ」をクリックします。
「タグの配信を待つ」の左側の「□」をクリックし、チェックを入れます。「待ち時間の上限」はそのままでOKです。
次に「これらすべての条件が true の場合にこのトリガーを有効化」の欄を入力します。入力は「Page URL」を「含む」、「設定したいサイトのトップページ URL(index.html は外す)」とします。
「このトリガーの発生場所」で「一部のリンククリック」を選択します。
「イベント発生時にこれらすべての条件が true の場合にこのトリガーを配信します」で、「Page Hostname」と表示されている部分をクリックします。
ここで設定したいのは「Click URL」という変数です。選択肢の中にあればそれを選択してください。図のように「Click URL」がない場合は、「組み込み変数を選択します」から「Click URL」をクリックしてください。
次に「含む」はそのままで、左側の欄には電話番号計測なので「tel:」と手入力します。
なお、特定の電話番号だけを計測したい場合には、「tel:」と入力したところに「tel:××-××××-××××」と電話番号も付けて入力すれば OK です。入力が完了したら、右上の「保存」をクリックします。
トリガーのリストの中に、今設定した「電話番号タップ」が表示されたら完了です。
次にこのトリガーを使って、GA4 のイベントタグを発火させる設定の説明をします。
左側のメニューの「タグ」をクリックし、右上の「新規」からタグの設定をします。
まずは設定するタグの名称を入力します。「名前のないタグ」の部分をクリックし、任意の分かりやすい名称を入力します。例として「GA4 電話番号タップ」とつけました。
次に「タグの設定」部分をクリックし、「タグタイプの選択」で「Google アナリティクス : GA4 イベント」を選びます。「GA4 設定」ではなく、「GA4 イベント」なので、注意してください。
次に、「設定タグ」を選択します。「Google アナリティクス4タグの設置方法」で設定した名称を選択してください。
例では「GA4 タグ」と入力したので、「GA4 タグ」を選択します。
次に「イベント名」を入力します。任意の名称で良いのですが、これが GA4 のイベント名となるので、分かりやすいものにしましょう。例として「電話番号タップ」と入力しました。
最後に、「トリガー」を設定します。まずは「トリガー」の部分をクリックして、先ほど設定したイベントをクリックしてください。例では「電話番号タップ」と名称を入力しましたので、「電話番号タップ」をクリックしてください。
これで入力すべき項目は全て完了したので、「保存」をクリックしてください。
タグなどを追加したので、忘れずに公開をしておきましょう。
さて、GA4 に戻り、コンバージョンの設定をします。しかし、フォームのコンバージョン設定同様、実際に電話番号タップが発生した後でないと設定はできません。
後日、GA4 の「設定」の「イベント」に、設定したイベント名(例では「電話番号タップ」)が表示されたら、「コンバージョンとしてマークを付ける」スイッチをクリックして GA4 にこのカスタムイベントをコンバージョンとして認識させます。
これで電話番号タップのコンバージョン設定は完了です。
これで最低限データを貯めていけるだけの設定は完了です。他にも参照元の除外やマルチドメインの場合の設定など細かな設定はあります。必要に応じて調べてみてください。目標設定などは自動移行ツールを使用することもできますが、自力でやると知識になるかと思います。
GA4 は、まだまだ発展途上でこれからどんどん情報や使い方がオープンになってくるツールです。この記事を読んだ方の中には、「よく分からないツールだな」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、世の中には GA4 の神様のような方達もいらっしゃるので、そういった方達の情報を吸収していきましょう。
そして、少しでもご自身の仕事の成果に役立てるよう頑張ってください。私も頑張ります。
広告運用 コンサルタント
慶應義塾大学経済学部卒業。2008年からキーワードマーケティングに在籍、 以降10年以上、広告運用に携わる。離脱率の低さに定評があり2008年から 運用を続けているクライアントも多い。趣味は音楽、楽器演奏。依頼を受けて プロのバックを務めることもある。愛知県犬山市出身。
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