広告の効果を最大化させるためには遷移先ページの利便性や競合優位性も重要な要素です。そのため遷移先でユーザーがどのような動きをしているのか、コンバージョンせずに離脱しているユーザーはどこでつまづいているのかなどを分析する必要があります。
そんなときに活用するのが Google アナリティクスです。広告管理画面だけでは分析することができないユーザーの属性や動きを確認することができ、かつ Google より無料で提供されているツールなので使っている方も多いのではないでしょうか。
今回は Google アナリティクスと Google 広告を連携させて分析し、リマーケティング広告に活用する方法をご紹介します。
Google 広告を Google アナリティクスと連携することで、Google アナリティクスで設定をした任意のイベントを広告運用に活用することができます。その結果 Google 広告の管理画面だけでは実現できない分析や気づきを得ることで、ランディングページの改善に役立てられます。
具体的には以下のようなことをおこなうことができます。
まずは Google アナリティクスと Google 広告の連携方法をご紹介した後に、これら連携させてできることを詳細にお伝えします。
Google アナリティクスと Google 広告の連携をおこないましょう。今回は Google アナリティクス 4のウェブの使用を想定してご紹介します。従来の Google アナリティクスも大きな違いはありません。
今回は2つの方法をご紹介しますが、どちらの設定でも Google アナリティクス プロパティの「編集」権限と、 Google 広告アカウントの管理者権限が必要です。
ま ずホーム画面右下の「管理」をクリックし、プロパティの中の「Google 広告とのリンク」を選択します。
「Google 広告アカウントを選択」をクリックすると、ログインしている Google アカウントが管理している Google 広告のアカウントが一覧で並ぶので、連携をおこないたいアカウントにチェックボックスを入れ、右上の「確認」を選択します。
最大で20アカウントまで連携することができ、また連携済みのアカウントはチェックボックスのところにリンクマークが入ります。
次に構成の設定でデータの設定を確認します。今回 Google アナリティクスで作成したオーディエンスリストで広告配信をおこないたいので、パーソナライズド広告を有効化をオンにします。
ここまで完了したら内容を確認して「送信」をクリックします。
最初の管理画面に戻り、 Google 広告とのリンクの中に追加した Google 広告のアカウントがあれば完了です。
まずは Google 広告管理画面の右上にある「ツールと設定」から「リンク アカウント」を開きます。(直近で Google 広告のアカウントを作成した場合は「ツールと設定」ではなく「設定と請求」の中にある場合もあります。)
リンク アカウントを開いたら「Google Analytics (GA4) & Firebase」の詳細を選択します。このとき従来の Google アナリティクスと連携をおこないたい場合には「Google アナリティクス(UA)」を選択してください。
詳細を開くと管理している Google アナリティクスのアカウントの一覧がでてくるので、連携をさせたいアカウントの「リンク」をクリックします。
クリックすると Google アナリティクスで作成したオーディエンスをリマーケティングに活用するかという確認が入るので、チェックを入れて「リンク」を選択します。
ステータスが「リンク済み」に変われば、設定は完了です。
連携が完了したらさっそく活用していきましょう。前述の3つの活用方法を詳細に紹介していきます。
Google アナリティクスと Google 広告は連携させなくても自動でパラメータが付与されるので 、Google 広告から流入していることは確認することができます。しかし連携させることで、キャンペーンや広告グループ、キーワードなど Google 広告にしかない指標を Google アナリティクスで確認することができます。
連携が完了しデータがたまると、 Google アナリティクスの「集客」に「Google 広告 キャンペーン」のデータが反映されるようになります。
「Google 広告キャンペーンを表示」をクリックすると、詳細画面が開き、Google 広告の「広告のクリック数」や「費用」、「コンバージョン数」などを確認することができます。
デフォルトではキャンペーン単位で表示されますが、「広告グループ名」や「キーワード」、「クエリ」別に表示させることも可能です。
また Google アナリティクスで設定をしたイベントを表示させることもできます。そのため Google 広告の管理画面でコンバージョン設定していなければ確認することができない「スクロール率」や広告流入後のページビュー数をみることもできます。
Google アナリティクス 4と Google 広告を連携させることで、 Google アナリティクス 4で設定したイベントを Google 広告のコンバージョンとしてインポートすることができます。
Google アナリティクス 4で設定している複雑なイベントを Google 広告の指標としたいときはもちろん、コンバージョン設定をおこなうのに、 Google Tag Manager などを使用してコンバージョンタグを追加する必要がないので、コンバージョンタグを自由に公開できないときにも有効です。
まず Google 広告管理画面右上の「ツールと設定」の中にある「コンバージョン」を開き、左側の「+」をクリックします。
コンバージョン項目追加の画面で「インポート」を選択、「インポートするコンバージョン」で「Google アナリティクス 4 プロパティ」の「ウェブ」を選択し「続行」をクリックします。
Google アナリティクス 4で設定しているイベントの一覧がでてくるので、 Google 広告管理画面にインポートしたいイベントを選択して「インポートして続行」をクリックします。
コンバージョン一覧に追加したコンバージョンの項目が入っていれば完了です。必要に応じて「コンバージョン列に含める」の選択や「クリックスルーコンバージョンからの日数」の設定をおこないましょう。
この設定により他のコンバージョンと同様に広告管理画面のコンバージョン列に数値が入り、またコンバージョン重視の入札戦略を用いた場合にこのデータを参考に最適化がかかります。
また従来の Google アナリティクスと連携させることで、 Google 広告の表示項目に「直帰率」「セッションあたりのページビュー」「平均セッション継続時間(秒)」「新規セッション率」を追加することができます。 Google アナリティクス 4では表示項目への項目追加は実装されていません。
リマーケティングなどで利用するオーディエンスも Google アナリティクスのデータを基にして作成することができます。
Google 広告管理画面からもオーディエンスを作成することは可能ですが、ページ URL による絞り込み以外の方法で作成するのは難しいのが現状です。
Google アナリティクスのオーディエンスを使用すれば、訪問ページ URL や流入元はもちろん、年齢性別などの属性やデバイスなどを絞りこんでオーディエンスを作成できます。
今回は「性別:女性」かつ「参照メディアが email ではない」訪問ユーザーの30日間のオーディエンスを作成していきます。
Google アナリティクス 4の「設定」から「オーディエンス」を選択し、右上にある「オーディエンス」ボタンをクリックします。
「カスタムオーディエンスを作成する」を選択して、オーディエンス作成画面を開き、作成するオーディエンスの条件を入力していきます。
今回は女性に絞ったオーディエンスを作成するので、「新しい条件を追加」からユーザー属性 > 性別 を選択し、女性にチェックを入れます。
次に「参照メディアemail」を除外するので、「除外するグループを追加」を選択し、トラフィックソース > キャンペーンのメディア > ユーザー獲得発生キャンペーン メディア を選択し、値に「email」を入力します。
有効期間を30日に指定するので、画面右上の期間を「30 days」にします。最後に任意のオーディエンス名を入力し、保存を押したら完了です。
画面右下にオーディエンスのユーザー数の推定がでるので確認しましょう。0になっている場合は URL 指定などでミスをしている可能性があります。
オーディエンスを作成すると自動的に連携している Google 広告のオーディエンスマネージャーに表示されます。最大で2日ほどかかるので、数日後に確認しましょう。
Google アナリティクスとツールとして連携できる広告管理画面は Google 広告のみです。そのため Google アナリティクスのオーディエンスの共有は Google 広告のみで可能です。
しかしながらリンク先 URL にパラメータを付与することで、Google アナリティクスに情報を送り、他の広告媒体でもユーザー動きを分析することは可能です。
Google アナリティクスで広告成果を確認するためには、それぞれの媒体でキャンペーンや広告ごとに Google アナリティクスで分析する用のパラメータを付与する必要があります。
パラメータの形は以下の通りです。
「/?utm_source=(任意の媒体名)&utm_medium=cpc」
たとえば Yahoo!広告の場合は URL オプションに「/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc」と入れることでパラメータを付与します。分析したい内容に応じて「&utm_campaign=」を用いてキャンペーン入れたり、コンテンツ(&utm_content=)を入れるなどカスタマイズして利用してください。
また Facebook 広告の場合は広告作成時に、トラッキングにある URL パラメータに「utm_source=facebook」と変更して付与します。
Google アナリティクスの「集客 > トラフィック獲得」から確認することができます。トラフィック獲得を開くとセッションの参照元/メディア別にデータを確認できます。
また「比較を追加」から「参照元/メディア」を絞り込むことによって、パラメータ設定した媒体から流入したユーザーの属性などを確認することができます。
広告の効果を最大化するためにランディングページの分析や改善は不可欠です。そのため、広告管理画面では確認できない多くのことを分析できる Google アナリティクスは有用なツールといえるでしょう。
Google アナリティクスと Google 広告の連携作業は、権限の確認さえできれば数クリックで完了します。
今使用する目的がなくても、とりあえず連携やパラメータ設定をおこない、広告流入したユーザーが自然検索で流入したユーザーと違いがあるのかを見てみるところからはじめてみてはいかがでしょうか。
広告運用 コンサルタント
2020年1月に広告運用コンサルタントとして入社。新卒で入社した不動産会社向けシステム会社で、気づいたらマーケティング担当になっていて、サイト運営や広告運用などいろいろ携わった元”なんでも屋のぼっちマーケター” 広告運用以外だとGoogleAnalyticsとZapierが好き。鈴木愛理とハロプロに支えられ、毎日楽しく広告運用してます。
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