Google 広告には専門知識があることを証明できる認定資格があります。今回はこの Google 広告認定資格の基本的な概要と難易度、取得するメリット、さらに弊社新卒メンバーの勉強方法を紹介します。
まだ Google 広告認定資格を取得していない方は、特に勉強方法について参考にして、Google 広告認定資格を取得してみてはいかがでしょうか。
Google 広告認定資格とは、Google が公式に公開している広告に関する知識や理解力を確かめることができる認定資格です。科目は、測定・クリエイティブ・オフライン販売促進・検索広告・ディスプレイ広告・ショッピング広告・アプリ広告・動画広告・AIを活用したパフォーマンス広告の9種類があります。それぞれの試験に合格することで、その分野での専門知識を証明できます。
試験会場はなくオンライン上で24時間365日いつでも簡単に受験することが可能です。ただし受験できるのは1日1回のみとなっています。
また、資格の効力は取得から1年間となります。そのため既に取得していた方も、最後の取得日から1年以上経過している場合は再度受験し、合格することで資格を保持し続けることができます。
資格取得で利用できる言語は22ヶ国語あり、日本語以外の言語でも受験できます。
参考:Google 広告の認定資格について – Google 広告 ヘルプ
Google 広告の認定資格は全部で9科目あります。全ての科目で4択から正しい答えを選択する回答方式が基本ですが、なかには回答をドラッグして正しい順番に入れ替える問題もあります。
資格名 | 問題数 | 合格ライン | 制限時間 | 概要 |
---|---|---|---|---|
測定 | 50 | 80% (正答数:40) | 75分 | Google 広告で作成した広告キャンペーンのパフォーマンスを測定、最適化する能力 |
クリエイティブ | 50 | 80% (正答数:40) | 75分 | 効果的な広告の作成に関する問題などが出題 |
オフライン販売促進 | 50 | 80% (正答数:40) | 75分 | オフライン販売促進のマーケティング目標に関する問題などが出題 |
検索広告 | 50 | 80% (正答数:40) | 75分 | 入札方法やマッチタイプに関する問題などが出題 |
ディスプレイ広告 | 49 | 80% (正答数:40) | 75分 | ターゲティングやディスプレイネットワークのリーチ数等に関する問題などが出題 |
AIを活用したショッピング広告 | 50 | 80% (正答数:40) | 75分 | EC サイトでの売上を増やすための方法に関する問題などが出題 |
動画広告 | 50 | 80% (正答数:40) | 75分 | YouTube 広告に関する問題などが出題 |
アプリ | 49 | 70%(正答数:35) | 75分 | アプリキャンペーンの構成や計測に関する問題などが出題 |
AIを活用したパフォーマンス広告 | 50 | 80%(正答数:40) | 75分 | AI を活用したGoogle 広告の機能やキャンペーン、自動化戦略に関する問題などが出題 |
認定資格をもっていると以下のような点で有利になります。それぞれ詳しくご紹介いたします。
Google 広告には、代理店が運用スキルと専門知識の証明ができる「Google Partners」という制度があり、その証明としてGoogle Partners バッジが存在します。
Google 広告認定資格はこのバッジの取得条件の一つとなっています。取得するには、各代理店で検索広告、ディスプレイ広告、動画広告、ショッピング広告、アプリ広告の認定資格の合格者が1人以上が条件となっています。
認定資格をもっている代理店か、その代理店の中で何名が資格を保有しているのかについて確認する方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
この制度は、2021年に変更予定となっています。変更後は各代理店の MCC アカウント(代理店が複数の広告アカウントを管理するためのツール)に紐づいている全ユーザーの50%が、Google 広告認定資格の検索広告、ディスプレイ広告、動画広告、ショッピング広告、アプリ広告のいずれかを取得し、かつ5つすべての資格で1人以上合格する必要があります。
参考:認定資格を所属先代理店の Google Partner バッジ ステータスに反映させる|Google 広告ヘルプ
問題内容で古い情報は都度アップデートされるので、最新情報の確認にも使えます。既に合格した方も前回の受験から期間が空いている場合は、再度チャレンジしても良いと思います。
たとえば、2019年12月に、最適化スコアの確認と活用がディスプレイキャンペーンでもおこなえるようになりました。こういったアップデート情報が Google 広告認定資格にも反映されることも考えられます。
日々の運用で扱っている広告メニューやターゲティング方法であれば、すぐにわかるかと思います。
しかし、他の業務も担当しているような広告運用者にとって全てのアップデート情報を把握するための時間はなかなか取りづらいと思います。そんな中で、実際の運用に活かせる知識として、学ぶことができるのがこの Google 認定資格のポイントでもあります。
最新情報がないかを確認するために認定資格を受けてみてもいいでしょう。
合格することで一定水準以上の知識を持っていることを証明できるため、広告へ関する理解があることをアピールできます。Google 広告の運用は、弊社のような広告運用を担う会社のものだけでなく、インハウスマーケターなどもおこないます。
広告運用のスキルは数値化するのが難しかったり、実績を外部へみせることがコンプライアンス的に問題があったりするなど、知識を示しづらいものです。
そこで、Google 広告認定資格を取得することにより、外部へ対して自分の知識やスキルを示すことができます。
また、媒体が公式で実施している資格なので、お客様から適切な知識をもった広告運用者として信頼されやすくなります。さらには媒体の最新情報を理解していることで、自信を持った広告運用ができるでしょう。
ここからは、受験方法と合格証書について説明していきます。まず、前提として受験には Google のアカウントが必要となるので、アカウントを持っていない方はこちらのページから作成しください。既に Google アカウントを取得している方はログインした状態にしてください。
受験は以下の手順で受けることができます。キャプチャを用いて順を追って説明していきます。
なお、問題を始めたら一時停止できないようになっています。また、次の問題に進むボタンを押すと、元の問題に戻れないので注意が必要です。
試験中は経過時間が表示されないので、手元にタイマーや時計を準備したうえで受験しましょう。
最終問題を送信するとすぐに点数が計測されます。そして合格点に達している場合は合格画面が表示されます。
合格証書を保存または印刷したい場合は、プロフィールから実行することができます。ただし資格保持の有効期限は1年のみとなっています。合格から1年後には効力を失うので注意してください。
Google スキルショップには認定資格のほか、受験前の勉強に活用できる理解度チェックが準備されています。本試験を始める前に、まずは理解度チェックで力試しをしてみましょう。
弊社では、新卒研修の一環で検索広告、ディスプレイ広告、ショッピング広告、動画広告の資格を取得しています。
2020年の新卒メンバーはこれら4つの資格を全て一発で合格しました。そこで、新卒メンバーに勉強方法や各資格の難しさについてアンケートをしたので、その内容をご紹介します。資格取得勉強の参考にしてみてください。
A さん | B さん | C さん | D さん | E さん | |
検索広告 | 4日 | 5日 | 3日 | 2日 | 3日 |
ディスプレイ広告 | 5日 | 4日 | 5日 | 6日 | 2日 |
ショッピング広告 | 3日 | 2日 | 2日 | 2日 | 2日 |
動画広告 | 5日 | 7日 | 8日 | 9日 | 4日 |
A さん | B さん | C さん | D さん | E さん | |
検索広告 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
ディスプレイ広告 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
ショッピング広告 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
動画広告 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
新卒メンバーは検索、ディスプレイ、ショッピング、動画の順で受験しました。4資格のみの受験となっている理由は、まず運用型広告の基礎を身に着けるために基本となる資格に重視しているためです。アプリと測定については基礎知識が身についた後に各自でチャレンジしています。
問題の内容が似ていることから、まずはじめに検索、次にディスプレイ、ショッピングの順番で受験するのがおすすめです。他の3資格と資格内容の傾向が異なっている、動画は一番最後にまわしましょう。
上記の弊社新卒社員のアンケートからも見て取れるように、検索とディスプレイの後に受験したショッピングの勉強日数が少ない傾向がありました。具体的には、検索ででてきた内容の問題が、ディスプレイやショッピングでもでてきたり、検索広告の内容を理解できていたら答えられる問題があったようです。
問題の傾向が異なる動画は、広告フォーマットの意味や特徴が問われるものや、その問題自体が細かい部分まで理解していないと解けないものがあったとのことです。
もちろん事前の勉強はどの資格でも必要ですが、効率よく合格できるように勉強や受験する順番も工夫が必要です。
勉強方法は各メンバーが理解度チェックを進めたうえで、分からない部分についてはヘルプページを確認する形で受験対策を進めていました。そのため、参考書や参考サイトを読み進めるよりは、実際に問題を解くなど手を動かしながら勉強しているようでした。
そのほか本試験では1日1回の受験制限がありますが、複数のアカウントを作成して1日2回以上受験する人もいました。また1問ずつキャプチャを残し復習時に使うなどしているようです。
Google 広告認定資格はここ1年で大きく変わりました。以前は検索広告だと問題数が100問ありましたが、内容が変更されて現在は50問になっているほか、事前の準備ページも整備されました。そのため Web 広告が初心者の人でも知識を身に着けやすくなっています。
既に合格経験がある方も、問題の内容もアップデートされている場合があるので、取得から1年間の資格効力が切れた際には、自身の理解度確認のために改めて受けてみるのも良いでしょう。
代理店に入社した新卒や Web 広告担当になりたての方はもちろん、Web 広告に十分知見がある人も腕試しで改めて受けてみるのはいかがでしょうか。
編集部
モットーは、分かりにくいを分かりやすく。Web広告の知識に長けた編集陣が、リスティング広告やSNS広告などの運用型広告の最新情報、Webマーケティングのノウハウを分かりやすく解説します。
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