Google 広告エディターは、Google が提供する Google 広告のキャンペーンを管理する無料ツールです。
広告の編集をするとき、Google 広告エディターを使うと便利な場面があります。ただ、使おうと思ったけど「どんなときに使うといいのか分からない」「どうやって使うといいの」となった方がいることでしょう。
最近の Google 広告管理画面は使いやすくなったのと、作成する広告のアカウント構造もシンプルなものになったので、あまり出番はないかもしれません。しかし、既に大量の広告があって、膨大な数のキャンペーンの共通の文字列の変更などでは非常に役に立ちます。
今回は初心者の方を対象に、Google 広告エディターの概要からセットアップの手順、基本的な使い方までを説明します。
Google 広告エディターは、無料でダウンロードができる Google 広告の変更のためのアプリケーションです。オフラインでも使用することができ、キャンペーンや広告グループ、広告、キーワードの内容を編集・作成可能です。Google 広告エディターを使うと作業効率を高めることができます。
Google 広告エディターでできるのは次のようなことです。
ポイントは、キャンペーンにある情報について複数の変更ができることです。では、Google 広告エディターはどんなときに使うのがいいのでしょうか?
Google 広告エディターを使うのでオススメなのは、キャンペーンの内容を大量に変更するときです。キャンペーンを5個以上追加するとき、広告の内容を10個以上変更するようなときは、Google 広告エディターを使うと効率的に作業できます。
たとえば、広告の内容で見出しに含まれる、創業年数を一括で変更したいときは Google 広告エディターを使用すれば簡単に入れ替えることが可能です。
見出しだけでなく、キャンペーン単位での変更や、アカウント構築の際にキャンペーンを複数追加するときにも役に立ちます。
キャンペーン個別の変更をするときや変更する対象が少ないときは、Google 広告の管理画面で作業するのがオススメです。
ここからは実際の画面を用いて、セットアップする手順を紹介します。まずは以下に沿って進めていきましょう。
下記のページから Google 広告エディターをダウンロードします。
インストールは、ダウンロードしたファイル「GoogleAdsEditorSetup.exe」をダブルクリックするだけです。ダブルクリック後に、インストールが開始します。
インストールが完了したら「閉じる」をクリックしてください。そのあと、Google 広告エディターを起動します。
まずは、Google 広告エディターの初期設定をします。言語を選択し、そのあと「次へ」をクリックしてください。以下は、「日本語」を選択した場合です。
利用規約を確認し、そのあと「同意する」をクリックします。
「言語」と「地域」を選択し、そのあと「OK」をクリックしてください。以下は、「日本語」と「日本」を選択した場合です。
Google 広告エディターを正常にダウンロードできないとき、また、起動しないようなトラブルがあるときは、ウイルス対策ソフトウェアや OS(Windows、Mac)に関することが原因の可能性があります。
セットアップの問題を解決するときは、トラブルシューティングをご参考ください。
また正常に表示されないときは、OS が対応していないことが原因かもしれません。対応している OS は、Windows 7以降および Mac OS 10.13以降です。システム要件については公式ページよりご確認ください。
再インストールするために Google 広告エディターをアンインストールしたいときは、下記ページの手順にそっておこなってください。
参考:Google 広告エディタをアンインストールする|Google 広告エディターヘルプ
初期設定が完了したら Google 広告エディターにアカウントを追加します。「+追加」をクリックしてください。
次に「アプリ内ブラウザからログイン」をクリックします。「ブラウザを開いてログイン」からログインするのでも OK です。
「メールアドレス」と「パスワード」を入力してログインをしてください。
「すべてのキャンペーン」を選択し、そのあと「OK」をクリックします。
Google 広告エディターに追加したいアカウントをクリックし、そのあと「開く」をクリックしてください。
Google 広告エディターにアカウントが追加されました。
Google 広告エディターではアカウントを複数管理できます。さらにアカウントを追加する場合は、「アカウント」をクリックしてください。
設定が済んだら、まずは Google 広告エディターの画面構成について理解していきましょう。
以下は管理画面上の項目とその意味を表にしてまとめたものです。
項目 | 詳細 |
---|---|
アプリケーション メニュー | ・アカウント、編集、広告運用ツール、データ、ヘルプがあるメニュー |
ツールバー | ・特定のアカウントを開いたり、アカウントの最新情報を取得したり、Google 広告エディターで変更した内容の確認や送信などができる領域 |
ツリービュー | ・追加したアカウントにあるキャンペーン、広告グループが表示される領域 ・変更する場合は、該当するキャンペーンまた広告グループを選択する |
タイプリスト | ・ツリービューで選択したキャンペーンまた広告グループに関する変更したいデータを選択する領域 ・たとえば、ツリービューで特定のキャンペーンを選択し、タイプリストでキーワードを選択すると、ツリービューで選択したキャンペーンのキーワードがデータパネルに表示される |
データパネル | ・ツリービューとタイプリストで選択したキャンペーンまた広告グループのデータが表示される領域 |
編集パネル | ・データパネルで選択したデータを編集する領域 |
Google 広告で作業をするときは、次の流れでおこなうのが基本です。
Google 広告エディターを起動しただけでは、Google 広告の最新情報が反映されないことがあります。
たとえば、Google 広告の管理画面でキーワードを追加したとき、Google 広告エディターには追加したキーワードの内容が反映されていません。そのため、Google 広告エディターを起動したあとは、最新の変更内容を取得してから作業しましょう。
基本的な使い方として紹介するのは次の7つです。
今回の記事では、検索ネットワーク向けキャンペーン(検索広告)を作成、変更する前提で説明します。
キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告の追加から送信までの流れは次のとおりです。
ツリービューで「アカウント」を選択し、タイプリストで「キャンペーン」を選択します。そのあと、「+キャンペーンを追加」をクリックしてください。
キャンペーンが追加されたら、キャンペーンの設定をおこないます。Google 広告エディターで設定するとよいのは次の項目です。
キャンペーンで設定できることは、他に「地域」や「スケジュール」などもあります。これらもGoogle 広告エディターで設定することは可能です。
ただ、上記で紹介した項目以外は、Google 広告の管理画面で作業した方が初心者の方は効率的におこなえます。すべての設定を Google 広告エディターで対応する必要はありません。Google 広告の管理画面と使い分けて設定しましょう。
ツリービューで広告グループを追加したい「キャンペーン」を選択したあと、タイプリストで「広告グループ」を選択します。そのあと、「+広告グループを追加」をクリックしてください。
広告グループが追加されたら、広告グループの設定をおこないます。Google 広告エディターで設定するとよいのは次の項目です。
ツリービューでキーワードを追加したい「広告グループ」を選択したあと、タイプリストで「キーワードとターゲット設定」→「キーワード」の順に選択します。そのあと、「+キーワードを追加」をクリックしてください。
キーワードが追加されたら、キーワードの設定をおこないます。Google 広告エディターで設定するとよいのは次の項目です。
ツリービューで広告を追加したい「広告グループ」を選択したあと、タイプリストで「広告」→「拡張テキスト広告」の順に選択します。そのあと、「+拡張テキスト広告を追加」をクリックしてください。
拡張テキスト広告が追加されたら、広告の設定をおこないます。Google 広告エディターで設定するとよいのは次の項目です。
キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告で設定した内容に問題がないか確認しましょう。確認したら、送信前にエラーが起きていないかを確認します。「変更内容の確認」をクリックしてください。
「すべてのキャンペーン」を選択し、そのあと「変更内容を確認」をクリックします。また、「選択したキャンペーン」を選択すると、選択したキャンペーンのみ変更内容を確認できます。
問題ない場合は「閉じる」をクリックして終わります。
もしこのときにエラーが発生している場合は、次のようになります。
エラー発生している箇所は、赤の感嘆符(!)が表示されます。下記の場合は、「句読点と記号」に関するポリシー違反をしていることが原因でのエラーです。見出し2に「!」が入力されています。
エラーが発生していたら修正をし、そのあと「変更内容を確認」を再度クリックしてください。
変更した内容を送信します。
「すべてのキャンペーン」を選択し、そのあと「変更内容を確認」をクリックします。「選択したキャンペーン」を選択すると、選択したキャンペーンのみ送信できます。
送信が完了したら、Google 広告の管理画面にログインし、変更した内容が反映されていることを確認しましょう。
ステータスの変更(有効/一時停止の変更)は、キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告を対象におこなえます。以下は、広告グループのステータスを「一時停止」に変更する手順です。
広告グループまたキーワードで上限クリック単価を変更できます。以下は、キーワードの上限クリック単価を変更する手順です。
キーワードを追加する手順です。
拡張テキスト広告を追加する手順です。
拡張テキスト広告を変更する手順です。
広告を変更したあとは必ず「審査」が入るのでご注意ください。審査中により広告が表示されない時間ができるのを避けたい場合は、「広告の追加」で対応をするのがオススメです。追加した広告の審査が完了したら、変更しようとしていた広告を一時停止します。
Google 広告エディターで作業をするとき覚えておくといい機能について紹介します。
変更した内容を元に戻したいときは、右クリックして「復元」をクリックします。
Windows のように変更内容を1つずつ元に戻すことはできないのでご注意ください。
たとえば、最新の変更を取得したあと、拡張テキスト広告について「見出し2」を変更し、そのあと「パス1」を変更したとき、変更は2回おこなっていますが、この状態で「復元」をクリックすると、「見出し2」を変更する前の最新の変更を取得した状態(=パス1を変更した状態)に戻ります。
既存の広告グループをもとに新しい広告グループを作りたいとき、既存の広告をもとに新しい広告を作りたいようなときは、コピー&貼り付けをすると効率よく作業できます。以下は、拡張テキスト広告の場合です。
Ctrl を押しながらクリックするか、Ctrl +A を押すと、複数のデータを選択できます。
これにより、複数を対象に一括で変更することが可能です。選択したあとに、任意の内容を変更ください。
特定のテキストを特定のテキストに置換できる機能です。たとえば、広告に含まれる「創業30年」のテキストを「創業31年」に置換するようなことができます。
以下は、アカウントにある拡張テキスト広告の見出しに含まれる「4000種類」を「4500種類」に変更する手順です。
最終ページURL やモバイル用最終ページURL を一括で変更できる機能です。以下は、アカウントにある最終ページURL を「http://homepage-builder.jp/new/」に変更する手順です。
アカウントにあるデータを特定の条件で検索して絞り込みできる機能です。以下のような条件で検索できます。
以下は、アカウントにあるキーワードを「ホームページ作成を含む」の条件で検索した場合です。
データパネルにある列名をクリックすると、クリックした列を基準に、昇順また降順に並べ替えできます。以下は、アカウントにあるキーワードで「上限クリック単価」を基準に降順で並べ替えした例です。
列幅を変更したい列の右側にマウスをもっていくと、幅調整のできる「⇔」が表示されます。クリックして左右にドラッグください。
「⇔」が表示されたあとダブルクリックすると、列の内容に合わせて列幅が自動調整されます(列にある最も長い文字列に合わせて自動調整されます)。
移動したい列をクリックして左右にドラッグすると列を移動できます。
固定したい列で右クリックをしたあと「列を固定」をクリックします。
列を右クリックします。そのあと、追加したい場合は、対象の列のチェックをオンにしてください。削除したい場合は、チェックをオフにします。
たとえば、「トラッキング テンプレート」の列を削除したい場合。右クリックをしたあと、トラッキング テンプレートをクリックします。
ツリービュー、タイプリスト、データパネル、編集パネルの境界の線にマウスをもっていくと、表示スペースを調整できる「⇔」が表示されます。クリックして左右にドラッグください。
キャンペーンと広告グループは、キャンペーンタイプやステータスにより表示、非表示の切り替えをおこなえます。ツリービューにある「︙」をクリックしてください。
キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告などのデータを CSV にまとめたファイルを Google 広告エディターにインポートできます。
CSV ファイルは、Google 広告エディターの仕様に合わせて作成する必要があります。詳しくは、ヘルプの解説をご参考ください。
参考:CSV ファイルを作成する|Google 広告エディターヘルプ
今回は Google 広告エディターについて詳しく説明ましたが、Yahoo! 広告にもキャンペーンエディターがあります。こちらも Google 広告の同様にキャンペーンの設定をすることが可能です。詳しい設定は下記のヘルプページをご参考にしてください。
キャンペーンエディターの利用の流れ(検索広告)Yahoo!広告ヘルプ
Yahoo!広告を使用する際の手順や広告管理ツールの使い方を確認できます。
キャンペーンエディター利用の流れ(ディスプレイ広告)Yahoo!広告ヘルプ
Yahoo!広告を使用する際の手順や広告管理ツールの使い方を確認できます。
Google 広告エディターは、絶対に使わなければならないものではありません。日々の広告運用でおこなう変更作業のほとんどは管理画面で対応できます。
いまは、アカウントのキャンペーン構成はシンプルなことが多いです。シンプルな構成だとキャンペーンの数が少ないことがほとんどです。そのため、Google 広告エディターを使う機会はあまりないかもしれません。
ただ、キャンペーンの内容を大量に変更するときは、管理画面よりGoogle 広告エディターの方が効率的に作業できます。いまは使わなくても、使うときがくるかもしれません。そんなとき、この記事を参考にしていただけると嬉しいです。
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執行役員/インハウス支援室長
全国400社以上の研究会員の運用型広告・マーケティングコンサルティングを担当。養成講座では500人以上を教育。コンサル・講師・執筆業から、広告運用代行、ホームページ制作、システム開発まで担当。自社ビジネス成長のための製品開発、販売をする実践家でもある。自他ともに認める変わり者。徳島県出身。
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