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Google広告のカスタムオーディエンスとは?統合による2つのメリットと基本的な設定方法

さかき

マーケティング

さかき

更新日:2024.06.12

2019年5月のGoogle Marketing Live 2019でカスタムアフィニティとカスタムインテントが統合され、カスタムオーディエンスとなることが発表されました。

そして2020年9月、この統合が実装されました。この記事では、統合前後の違いやカスタムオーディエンス活用のポイントについて解説します。

カスタム オーディエンスを利用して理想的な見込み顧客へのリーチを拡大する – Google 広告 ヘルプ

2020 年 9 月 14 日自社の商品やブランドに関心を持ってくれるユーザーを見つけるのは容易ではないとお感じでしょうか。Google 定義オーディエンスを

カスタムオーディエンスとは

カスタムオーディエンスとは、従来のカスタムアフィニティ(興味関心)とカスタムインテント(購買意向)が統合されたオーディエンスです。ディスプレイキャンペーンとファインドキャンペーン、YouTube キャンペーンで使用することができます。

カスタムオーディエンスを用いることで、関連性の高いキーワードや URL、アプリから確度の高いユーザーへアプローチすることが可能です。

従来はそれぞれ独立した形で存在

カスタムオーディエンスが実装される以前、カスタムアフィニティ(興味関心)とカスタムインテント(購買意向)はそれぞれ独立したオーディエンスとして存在していました。

カスタムオーディエンスの分類

カスタムオーディエンスの実装により、特定の興味関心やニーズを持ったオーディエンスを独自に作成すること自体は容易にはなりましたが、成果を出すためには従来の仕様を把握し、どのような分類がなされていたのかを理解しておいたほうがよいでしょう。

カスタムアフィニティ

Google 広告におけるアフィニティとは、特定のトピックに高い関心を示しているユーザーの集まりを指します。カスタムオーディエンス実装後も、Google が用意したカテゴリから選択する形式の「アフィニティカテゴリ」というオーディエンスは残っています。

このアフィニティカテゴリを広告主が自由にキーワードなどを指定して作成できる機能としてリリースされたのがカスタムアフィニティです。カスタムアフィニティで指定可能だった項目は以下の4つです。

  • キーワード
  • URL
  • アプリ
  • 場所

カスタムインテント

アフィニティが興味関心であるのに対し、インテントは購買意向の強いユーザー、すなわち特定のトピックに関して調べているユーザーや購入を前向きに検討しているユーザーの集まりを指します。

カスタムアフィニティ同様、既存の項目を選択する形式のメニューである「購買意向の強いオーディエンス」はカスタムオーディエンス実装後も残されています。

この「購買意向の強いオーディエンス」を広告主がキーワードと URL を自由に指定して作成できる機能がカスタムインテントです。

またカスタムインテントでは、2018年末頃からオーディエンスに含めるユーザーを判定する要素として、「購買意向の強いオーディエンス向けのキーワード」と「Googleで使われた検索語句」を選択することが可能になりました。

ただし「Google で使われた検索語句」を選択した場合のカスタムインテントを使用できるのは Youtube や Gmail を配信先とする場合のみとなっていました。

統合による2つのメリット

カスタムオーディエンスが実装されたことで、シンプルでわかりやすくなりました。Google ディスプレイ広告をこれからはじめようという場合、そもそもアフィニティとインテントの違いを理解する必要がありました。以下の2つが大きな変化として挙げられます。

1.統合により管理コストの減少

カスタムアフィニティ(興味関心・アッパーファネル)とカスタムインテント(比較検討から獲得・ミドルからローファネル)が統合されました。

一箇所で管理が可能になり、カスタムアフィニティとカスタムインテントを多数用意して配信をおこなっていたような場合、管理コストの削減につながります。

2.シグナルを用いて適切なユーザーに配信を出しわけできる

Google 広告のヘルプでは、カスタムオーディエンスの仕組みは以下のように説明されています。

カスタム オーディエンスでは、キャンペーンのニーズに最適なオーディエンスが自動的に選択されます。キャンペーンの目標と入札戦略に基づいて、これらすべてのシグナルが解釈され、次のいずれかを重視したオーディエンスが選択されます。

・リーチ

・比較検討

・パフォーマンス

引用元:カスタム オーディエンスについて|Google 広告ヘルプ

つまり、同じひとつのカスタムオーディエンスであっても、使用するキャンペーンの目標、入札戦略に応じて、「リーチ」「比較検討」「パフォーマンス」のいずれかを重視したオーディエンスに自動で切り替わるということになります。

たとえば、カスタムオーディエンスを「スポーツカー」で設定している、A さんと B さんの配信目的と配信対象を比較すると以下のようになります。

カスタムオーディエンススポーツカー
配信目的認知向上
配信対象スポーツカーに興味のあるユーザー
A さんの配信目的と配信対象の例
カスタムオーディエンススポーツカー
配信目的リード獲得
配信対象スポーツカーを購入する意向を示したユーザー
B さんの配信目的と配信対象の例

カスタムオーディエンスの設定方法

ここからは実際にカスタムオーディエンスを作成する方法を実際の管理画面の画像をもとに解説します。

設定項目は4つのみ

まずカスタムオーディエンスを作成するにあたり、設定可能な項目は大きく分けて以下の4項目です。4つの項目をそれぞれ設定画面と方法、注意点を說明していきます。

  1. キーワード(興味関心または検索語句):特定の検索キーワードを使用するユーザーや興味 / 関心が同じユーザー
  2. ウェブサイト:特定の種類のウェブサイトを閲覧するユーザー
  3. アプリ:特定の種類のアプリを使用するユーザー
  4. 場所:特定の場所に訪れるユーザー

1.キーワード(興味関心または検索語句)

追加するキーワードを、興味関心や購入意向の対象として使用するのか、使用した検索語句として使用するのかを選択します。

これらのいずれかの興味 / 関心や購入意向を持つユーザー

ターゲットとするユーザーが関心を持っているカテゴリや、購入に向けて情報を積極的に収集している商品やサービスに関連するキーワードを入力します。

マーケティング目標や入札戦略などのキャンペーン設定に基づいて、そのカテゴリへの関心や購入意向があるユーザーに広告が表示されるようになります。

Google でこれらのいずれかのキーワードを検索したユーザー

Google プロパティで実行中のキャンペーンのみで使用されます。その他のキャンペーンでは、キーワードは興味 / 関心や購入意向として使用されます。ターゲットとするユーザーが Google 検索で使用している語句を入力します。

Google でこれらのいずれかのキーワードを検索したユーザーを選択

Google サービスで配信されているキャンペーンでのみ、指定した語句とその類似語句を検索したユーザーに広告が表示されるようになります。その他のキャンペーンでは、インタレスト カテゴリや購入意向として使用されます。

ウェブサイト

ターゲットとするユーザーがアクセスする可能性があるウェブサイトのアドレス(URL)を入力します。その URL と似ているウェブサイトを閲覧しているユーザーに広告が表示されるようになります。これは指定した URL に広告が表示されるようになるわけではありません。

アプリ

ターゲットとするユーザーが使用すると考えられるアプリの名前を入力します。そのアプリと同様のアプリをダウンロードして使用しているユーザーに広告が表示されます。※指定したアプリに広告が表示されるわけではありません。

類似のアプリを使用するユーザーでアプリを追加
該当アプリを選択

場所

ターゲットとするユーザーが利用する可能性がある場所の種類を入力します。たとえば、スタジアム、ネイルサロン、ディスカウント スーパー、カフェなどを指定できます。ただし実際にその場所にいるユーザーにしか広告が表示されなくなるわけではありません。

これらの場所に訪れるユーザーで地域を追加
該当の地域を選択

オーディエンスインサイト

カスタムオーディエンスでは、設定画面右側のオーディエンスインサイトで、設定内容に応じてオーディエンスに含まれるユーザーにどのような傾向があるかを確認することができます。

具体的には、週単位のおおよその表示回数、性別、年齢、子供の有無、トピックです。設定内容によって、一部項目が表示されない場合もあります。また、国と言語、キャンペーンタイプを選択することもできます。

画面右、オーディエンスインサイト

オーディエンスインサイトがどのように変化するかを確認しながら、設定を追加・変更・削除していくのがよいでしょう。

カスタムオーディエンス活用時のポイント

カスタムオーディエンスは、カスタムアフィニティとカスタムインテントに置き換わるメニューとなっているため、基本的な使用方法に変化はありません。

新規でカスタムオーディエンスを作成するときには2つに注意!

新たにカスタムオーディエンスを作成する場合は、下記の2つに注意しながら作成を進めましょう。

1.AND 条件ではなく OR 条件なので設定時に注意!

カスタムオーディエンスでは、キーワードのほかにウェブサイト、アプリ、場所を設定することが可能ですが、これらは AND 条件にならない点に注意が必要です。

たとえば、アプリと場所の両方を指定した場合、指定したアプリを使用していて、かつ指定した場所によく訪れるユーザーがオーディエンスが含まれるわけではないということです。

管理画面にも「次の対象も含めてオーディエンスを拡張しましょう」という記載があるとおり、基本的には拡張する方向(OR 条件)です。つまり先の例でいえば、指定したアプリを使用しているか、または指定した場所によく訪れるユーザーがオーディエンスに含まれることになります。

いずれにしても設定を変更することでオーディエンスインサイトがどのように変化するかを確認しておきましょう。同じ項目内で指定するアイテムを増やす場合も同様です。

2.オーディエンスインサイトの確認をする

前述のとおり、オーディエンスインサイトの変化は注視しておきましょう。設定項目を変更した際以外にも、キャンペーンタイプを変更することでもオーディエンスインサイトが変わるため、使用を想定しているキャンペーンタイプだとどうなるかは確認しておきましょう。

既存のカスタムアフィニティ、カスタムインテントから特別な移行は必要なし

既存のカスタムアフィニティ、カスタムインテントは自動でカスタムオーディエンスに移行されているため、特に移行作業は必要ありません。

カスタムアフィニティやカスタムインテントを継続的に配信している場合は、カスタムオーディエンスが実装された2020年9月頃を境にパフォーマンスの変動が起きていないか、念のため確認しておきましょう。

仮に大きな変化がなかったとしても、競合がカスタムオーディエンスを活用し始めることで競合環境が変化し、今後影響を受け始める可能性もあるため注意が必要です。

このタイミングでオーディエンスの見直しを

カスタムオーディエンス自体はどちらかというと利便性向上の意味合いが強そうなため、特にカスタムアフィニティやカスタムインテントに比べてパフォーマンスが大幅に向上するといった事例は確認できておりませんが、このタイミングをオーディエンスの見直しの機会としてもよいのではないでしょうか。

特に過去にカスタムアフィニティやカスタムインテントで成果が出なかった場合などは、この機会に設定を見直しつつカスタムオーディエンスで再チャレンジしてみるのもおすすめです。

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記事を書いた人

さかき
さかき

マーケティング

2016年12月にキーワードマーケティングに入社。九州佐賀支社初期メンバーとしてオペレーションセンター立ち上げを補佐。オペレーション業務に従事した後、2017年2月頃より運用業務を担当し始め、2017年に東京本社へ異動。テクノロジーに強い運用者を目指して奮闘中。好きなコピペはミキプルーン。

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