「リスティング広告の配信準備を整えたのに全然配信されない」
「これまで配信できていた広告が突然出てこなくなった」
「上司やお客さんから『広告が全然出てないんだけど・・・』と言われた」
きっとこの記事を読んでいる方は上記のいずれかのお悩みを抱えているのではないでしょうか?安心してください、リスティング広告が表示されないのには必ず理由があり、然るべき解決方法があります。
今回はリスティング広告が表示されないときの原因と対処方法をパターンに分けて紹介していきます。
リスティング広告が表示されないと一口に言っても管理画面の数値も0で一切表示されていないケースもあれば、検索した際に検索結果に出てこないだけのケースもあるかと思います。
それぞれの場合で原因や対処方法は異なるので、まずは管理画面で下記を確認しましょう。
数値が出ていて、プレビューツールでも掲載が確認できたら配信に問題ないと言えます。ただ、数値が0の場合やプレビューツールで掲載が確認できない場合は対応が必要になります。
管理画面での数値確認はその名の通りなので、割愛します。ここからはプレビューツールでの確認方法を説明します。まずは Google 広告管理画面のツールと設定から広告プレビューと診断をクリックします。
次のページで広告配信を確認したい地域やデバイスを選択し、任意のキーワードを入力してください。
地域は海外、日本全国、都道府県単位や市区町村単位の指定が可能です。配信地域を絞って設定している場合には対象地域を選択しましょう。
東京都中央区で検索したい場合、「中央区」と検索すると候補がプルダウン形式で出てくるので該当のものを選択します。
デバイスでも同様に、タブレット/モバイル/デスクトップで絞って配信されている広告を確認することができます。しかし OS などを細かく指定することはできません。
広告が配信されている場合は下記のように表示されます。1行目には広告が表示されていること、2行目にはどのキーワードで広告が配信されているのかを、キャンペーン・広告グループとともに表示されます。画面下部には配信されている広告のプレビューが掲載されています。
このようにプレビューツールで配信が確認できた場合は、問題なく広告が配信されています。もし実際の検索画面で広告が表示されない場合は、ユーザーの環境や状態が広告配信の対象になっていないだけだと考えられます。
一方で広告が配信されていない場合は、どのように表示されているかも見ていきましょう。
女性向けアパレル通販の広告配信をおこなっているアカウントで「広告代理店」と検索してみます。もちろん全く関係のないキーワードなので入稿していなく、広告が掲載されるわけありません。
検索してみると1番上に広告が表示されていないことが記載されています。RESULT(結果)とPREVIEW(プレビュー)の2つのタブが表示され、検索結果画面のプレビューとあわせて広告が配信されない理由も確認することができます。
RESULT を確認すると「条件に一致するキーワードがアカウントにないため、診断結果が見つかりませんでした」と表示されています。
このように Google 広告のプレビューツールでは広告がなぜ表示されないのか、理由もセットで出てくるためどのような対応を取れば良いかわかりやすくなっています。
「キーワードを登録していない」という理由以外に、ターゲット地域外で検索してしまったり、除外キーワードとして登録しているキーワードの影響で配信されていなかったりするなど、プレビューツールで表示される理由は複数あります。
プレービューツールで原因が特定できるもの、できないもの含め、広告が配信されない原因とその対処方法を説明していきます。アカウントとキャンペーン、キーワードや広告の階層ごととターゲティング方法に分けて原因と対処法をあげていきます。
まずはアカウント単位で問題点があるケースからです。なおここでは、ポリシー違反などでアカウントが強制停止される場合は除きます。アカウントが強制停止されて困っている方は以下のヘルプページをご覧ください。
参考:Google 広告アカウントの強制停止について|Google 広告 ヘルプ
広告費の支払い方法は下記3通りがあります。
請求書払いの設定で問題が起きたら銀行への問い合わせをおこないましょう。クレジットカードが登録されていない、または登録しているカードにエラーが発生していると配信ができなかったり、配信中の広告が停止したりします。
クレジットカードエラーは口座の残高不足、利用限度額や取引金額の上限を超えた、有効期限が切れたなどの理由があります。銀行口座の確認やカード会社への問い合わせをおこない対応しましょう。
請求にエラーが発生すると管理画面上部に警告が表れるのですぐに気付けるかと思います。
詳しくは下記ヘルプページをご覧ください。
参考:クレジット カードを使用する、クレジット カードに関する問題を解決する|Google 広告 ヘルプ
続いてキャンペーン単位での問題があるケースです。キャンペーン単位の問題として、予算の制限に引っかかっている、ステータスの問題があげられます。
登録しているキーワードの検索ボリュームやクリック単価に対して、キャンペーン予算の設定が低い場合、制限がかかり広告が配信されなくなってしまっているかもしれません。
具体的に、午前中のうちに日当たりのキャンペーン予算を使い切ってしまい、夜には配信されなくなってしまったり、予算が少ないがゆえにコンバージョンしてくれそうなユーザーに配信が寄ってしまったりが考えられます。
もちろん広告にかけられる予算にも限りがあるので、配信することを優先したいという場合はキャンペーン予算を上げましょう。
こちらはキャンペーンに限らず、広告グループ、広告、キーワードいずれも含まれますが、どこかの階層がオフになってしまっていると広告は配信されません。配信したい広告、キーワード等すべての階層をオンにしましょう。
ステータスは、キャンペーンを選択した後の画面から確認することができます。ステータスには、一時停止や保留、終了、削除済み、審査中、有効、有効(制限付き)、無効、不承認があります。
また、キャンペーンの終了日を設定していて、その終了日を過ぎてしまった場合は広告掲載が停止します。終了日を削除する、または新しい終了日を再度設定することで配信が再開されます。終了日が設定されている場合、ステータスが「終了」になっているので、こちらもあわせて確認してみましょう。
続いて、キーワードや広告に何らかの問題が発生しているケースについて説明します。
キーワードまたは広告の審査が、審査中、不承認、承認済み(制限付き)いずれかになっていると配信されません。審査中であれば審査を待つ、不承認や制限付きであれば審査が通るように修正しましょう。
キーワードや広告タブで「ポリシーの詳細」を確認すると審査結果を見ることが可能です。先ほどのステータスが有効でもポリシーの詳細が不承認だと広告は配信されません。
デフォルトで「ポリシーの詳細」が表示されていない場合は「表示項目」をクリックして項目を追加しましょう。
Google 広告の審査落ち対応については以下の記事詳しく解説しているので、参考に広告の修正や再審査の請求をおこなってみてください。
Google広告審査で落ちたときにやることとは?再審査前に確認したい基準と正しい対処方法
Google広告で審査落ちになってしまったときの対応策や審査基準・具体的な審査落ち例とその修正案も解説します。広告が不承認になっても慌てずにこの記事を参考に修正し、再審査依頼で対応しましょう。
広告配信するキーワードとして登録していても、除外キーワードで設定していると除外が優先され、広告が表示されません。
例えば、弊社名である「キーワードマーケティング」をキーワードとして登録して広告配信しているにも関わらず「キーワード」や「マーケティング」をフレーズ一致で除外キーワードとして登録した場合、「キーワードマーケティング」では広告は表示されなくなります。
対処法としては除外しているキーワードを削除することになりますが、除外キーワードをすべて確認する必要はありません。
除外キーワードが原因で広告が表示されない場合、プレビューツールを見ると下記の結果となります。そのためまずは RESULT であたりをつけて登録している除外キーワードを見にいきましょう。
広告ランクが低い場合も、広告が表示されないことがあります。
広告ランクとは広告の掲載順位(広告が他の広告との比較によってページのどこに掲載されるか)と、広告掲載の有無を決めるために使用される値です。
引用元:広告ランク|Google
広告ランクは入札単価、オークション時の広告の品質(推定クリック率、広告の関連性、ランディング ページの利便性など)、広告ランクの下限値、オークションにおける競争力、ユーザーが検索に至った背景(ユーザーの所在地、デバイス、検索時間、検索語句の性質、ページに表示されるその他の広告と検索結果、その他のユーザー シグナルと属性)、および広告表示オプションなどの広告フォーマットの見込み効果を使って算出します。
上記の通り、広告ランクはオークション時の広告の品質(推定クリック率、広告の関連性、ランディング ページの利便性など)を含む評価で決まります。そのため広告の品質を高めていくのが良いでしょう。
Google 広告ヘルプページでは品質スコアを使って広告のパフォーマンスを上げるための5つの項目が紹介されています。手を動かして改善できるのは下記の3項目となっています。
参考:品質スコアを使って広告のパフォーマンスを高める 5 つの方法 – Google 広告 ヘルプ
残り2つは「品質スコアの構成要素を確認すること」「品質スコアを他の指標と組み合わせて活用すること」となっています。
広告ランクが低いと広告が掲載されにくくなるため、表示回数が0まではいかなくとも、配信量が少ない原因の1つとなります。そのため品質スコアを上げることで、結果的に広告の品質を高めることにつながります。
最後に確認したいのは、ターゲティングの設定です。配信スケジュールやデバイス調整比などのターゲティング設定によって、特定の条件下で広告が配信されないことがあります。
「きちんと広告が表示されているか」や「他社に負けていないか」などどうしても気になって何度も検索してしまう人もいるかもしれません。
他の原因が全て問題なかったとしても、媒体側がこのユーザーは広告に興味がないと判断して、広告を表示しなくなるケースがあります。そういった場合も、プレビューツールで確認してください。
配信スケジュール設定で、ユーザーが動かない平日の20時以降や土日に配信しないようにする toB 向けの事業者の方もいるのではないでしょうか。もしかすると本来は配信したかった時間帯を停止してしまっている場合もあるので、必要があれば修正しましょう。
どの時間帯に広告を配信しているかは左側のタブ「広告のスケジュール」から確認できます。デフォルトだと非表示になっているかもしれないので、その際は「もっと見る」をクリックして表示させてください。
スケジュールを設定していない場合、以下の表示になり、すべての曜日・時間帯で広告が表示されます。
一方でスケジュールが設定されていると下記のように表示されます。
商材や予算によっては法人がターゲットだからパソコンメインに配信し、モバイルは一切配信しない、または入札をかなり抑える、という配信方法を取っているアカウントがあるかもしれません。
左側のタブからデバイス設定の確認ができるので、デバイスと入札単価調整比を見ましょう。もし入札単価調整比が-100%になっていたら、そのデバイスがあれば配信されていません。また、マイナスの値が大きい場合も配信量が極めて少なくなっている可能性があります。
特に来店型のビジネスだと、広告の配信地域を絞っているのではないでしょうか。もちろんですが、配信地域と別の場所にいるタイミングで検索すると広告は表示されません。
まずは自分がいる場所が広告の配信対象地域なのか確認をし、問題ないようであれば管理画面で設定に誤りがないかチェックしましょう。
地域設定についても左側のタブから確認できます。下記のキャプチャの場合、日本全国を配信対象としているため、地域設定が原因で広告が表示されなくなることはありません。
ただし、地域設定には「除外」地域設定が存在します。「地域」の中にある「除外」から誤った除外をしていないかもあわせて確認しましょう。
商材や予算によって配信対象のユーザーを絞っている場合、対象外のユーザーには広告が配信されません。ただ、この年齢や性別の精度は完全なものではないので、本当は30歳だけど、Google に22歳と判断され広告の対象外となっていたということも考えられます。
年齢や性別も左側のタブ「オーディエンス」から確認可能です。下記のキャプチャだと65歳以上のユーザーには配信されないように除外設定されていることがわかります。
配信対象の年齢を編集したい場合は、画面右上の「ユーザー属性の編集」から変更することが可能です。性別や年齢、世帯収入の3つの項目でチェックボックスがあるので、必要に応じて変更しましょう。
Google が一体自分を何歳だと判断しているのかが、気になる方はこちら URL から広告のカスタマイズに利用する要素を見てみてください。
なお私は25~34歳やTV ゲーム、PC ゲームに興味・関心があると判断されているので、もれなく当たっています(笑)。
広告が配信されていないとなると焦ってしまいますよね。でもまずは落ち着いて管理画面の数値を確認し、プレビューツールで検索してみましょう。
プレビューツールでは、広告が表示されない場合の理由もある程度教えてくれるため原因を発見する時短にもなります。慌てず落ち着いた対応をしましょう。
広告運用 コンサルタント
2016年12月に九州の佐賀支社に入社。市役所でアルバイトしてたのに、気が付いたら広告運用を始めて、気が付いたら東京にいた人。新しい施策考えるのがすき、広告作成はもっとすき。絵心皆無のクリエイティブ担当。すきなものはカロリーと寝ること。
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