Twitter で「動画広告で成果が出ている!」と見て、お客様から「動画広告を試したい!」と相談を受ける機会が多くなりました。
動画広告といえば、絵コンテを書き、プロに撮影依頼をし、編集までやるイメージがあるかもしれません。しかし、今回紹介する Facebook スライドショー広告は、複数の画像さえあれば作成できる動画形式の広告です。そのため、比較的導入ハードルも低く、試しにやってみたい方にはピッタリの広告になっています。
この記事では、既に Facebook 広告を配信している方に向けて、Facebook スライドショー広告の概要から成果を出すコツ、配信方法までを紹介します。
Facebook スライドショー広告とは、2枚から15枚の画像を Facebook 広告マネージャで選択することで作ることができる動画形式の広告です。通常の画像広告との違いは、数秒で次の画像を表示させることができる点です。
画像に比べ、画面が切り替わる動きがあるので、目に留まりやすくなります。紙芝居やペラペラ漫画のように使えば、ストーリー性のある訴求をすることも可能です。
また、画像の解像度や枚数にもよりますが、動画に比べ、容量も少なくなるため、電波の弱い環境でも読み込みがスムーズにおこなわれ、再生されやすいメリットもあります。
その他、Facebook 広告の管理画面にテンプレートが用意されているので、画像を選ぶだけで、簡単にスライドショー広告を作成できます。有料の動画編集ツールなども使わないのも嬉しい点です。
以下の表は、BtoB サービスで、画像2枚と動画1本、スライドショー1個を並行して配信したものです。同じ商材で配信した Google の検索広告やディスプレイ広告での結果もあわせて記載しています。
配信結果は、一例ですが、クリック率が画像よりは高く、動画より低い傾向になっています。コンバージョン率は画像よりも、動画よりも高くなっています。
たくさんのクリックを集めるのには向いていないかもしれませんが、コンバージョン獲得狙いであれば、検討してみるのも良いでしょう。
広告の種類\各指標 | クリック率 | クリック単価 | コンバージョン率 | コンバージョン単価 |
---|---|---|---|---|
Facebook 広告 画像1枚(a) | 0.66% | ¥278 | 1.32% | ¥27,401 |
Facebook 広告 画像1枚(b) | 0.59% | ¥371 | 1.06% | ¥45,421 |
Facebook 広告 動画 | 1.03% | ¥238 | 0.82% | ¥37,651 |
Facebook 広告 スライドショー | 0.90% | ¥510 | 2.83% | ¥23,422 |
Google 検索 一般名詞 | 5.62% | ¥532 | 1.99% | ¥34,831 |
Google ディスプレイリマーケティング | 0.27% | ¥96 | 0.34% | ¥36,746 |
ここからは、実際にスライドショーを配信して分かった、クリエイティブ作成における3つのコツを紹介します。広告費の無駄使いにならないようにしっかりとコツをおさえてクリエイティブ作成をしましょう。
単体で良くない画像を組み合わせてスライドショー広告を作っても、効果は期待できません。まずは画像1枚で配信していて、成果が出るクリエイティブを複数見つけましょう。
もし画像1枚で成果の出るクリエイティブが分からなければ、正方形サイズで、画像内テキスト量をなるべく20%以下にしてみましょう。そのほかの規定は、以下の記事にまとめています。
成果の出るFacebook広告クリエイティブの考え方。推奨画像サイズやテキスト量も解説
成果をだすためのFacebook広告クリエイティブの考え方をまとめました。また広告入稿時に推奨される画像サイズやテキストの量まで丁寧に説明しました。はじめてFacebook広告を運用しようと考えている方でもこの記事1つで広告クリエイティブの作成のポイントをおさえることができます。是非ご参考にしてみてください。
成果の出るInstagram広告クリエイティブの4つのコツ。推奨画像サイズ・文字数も解説
Instagram広告クリエイティブの4つのコツと推奨画像サイズ・文字量をまとめました。画像や動画、テキスト要素まで注意点も含めて解説しています。Facebook広告マネージャのキャプチャをもとに説明しているので、この記事に沿って設定することも可能です。是非ご参考にしてみてください。
スライドショー広告のテンプレートは2種類、縦横比率1:1の正方形と16:9の縦長が用意されていますが、まずは正方形から始めましょう。ピクセル数でいうと、1辺あたり1080ピクセル以上がおすすめです。
正方形画像を使用すると占有面積が大きくなります。また、「垂直水平錯視」という視覚効果で正方形は縦長に見えるため、さらに大きく見えるようになり、クリック率も高くなる傾向があります。
正方形は Facebook フィードと Instagram のフィードで推奨サイズとなっているので、Facebook 広告の中で表示される回数が多く、コンバージョンも獲りやすくなっています。
それ以外の縦横比率はシステムによって自動トリミングされ、画像が変なところで切れてしまったり、文字が映りきらない事故が発生するので避けましょう。もし正方形の画像がなければ、簡単にできる範囲で新規作成してみましょう。
画像の枚数は、仕様として最低2枚から、最大15枚まで設定できます。ただ、画像内テキストが多い場合には、数を抑えて設定したほうが良いでしょう。なぜなら、スライドショー広告の設定時間は最大15秒で、15枚であると1枚あたり1秒しか表示できなくなるからです。
目安としては、オンラインセミナー広告のように画像内にテキストが20文字を超えるようなものについては、画像は最大5枚で、1枚あたり3秒以上は表示すると良いと思います。中身もしっかり読めて、ユーザーも飽きさせず、バランスが良くなることが多いです。
次に SaaS のように、10文字程度でキャッチコピーやフックとなる表現をサラッと画像内に記載している場合は、画像を5枚から10枚で設定して、1枚あたり2秒から3秒で設定します。
最後に、物販のように、画像内には商品画像だけで、テキストがほぼ皆無という場合には、ユーザーを飽きさせないように、1秒から2秒でパッパッと画面を切り替えて行くと良いでしょう。
上記を参考に作成してみて、プレビューでテンポが早かったり遅かったりしないか確認して微調整しましょう。
実際にスライドショー広告の作成方法を、画面キャプチャを添えて説明していきます。今回の記事では広告マネージャでの作成を想定しています。
スライドショー広告の作成には、まず広告マネージャを開きます。該当のキャンペーンを選択して、広告の追加ボタンをクリックします。
キャプチャの「+作成」をクリックすると、追加先確認のポップアップが表示されるので、選択したキャンペーンや広告セットが間違っていなければ、そのまま「次へ」を選択します。
広告の設定画面に切り替わったら、ページ中部あたりまでスクロールして「動画を作成」ボタンをクリックします。
以下の動画作成画面に切り替わったら、スライドショー広告で使用する画像を「+アップロード」をクリックして選びます。
すでに Facebook 広告マネージャにアップロードしている画像は、画面左に表示されます。また、選択した順で画像が表示されますが、後の画面で順番を修正できます。
画像が選択できたら、画面右上にあるテンプレートから、正方形画像に最適な「四角形テンプレート」を選択します。その中で、スライドショー広告の形式「Slideshow」を選びましょう。
画面の切替効果や表示時間など、シーンの調整はこの段階でしていきます。トランジションと呼ばれる、画像から次の画像へ切り替わるときの効果は「なし」と「フェード」の2種類から選べます。
「設定」をクリックすると「シーンのトランジション」が選べるので、好きなものを選択します。
画像の順番を入れ替えたい場合には、画面左にある画像をドラッグ&ドロップで移動できます。
画像1枚当たりの秒数も、同じく「設定」から選択することができます。注意点として、全ての画像が同じ時間で表示されるため、この画像だけ長めにするようなアレンジはできません。
最後にスタンプですが、この機能を使うと、画像の上に値引き訴求などができるようになります。
以上の設定でスライドショー広告が出来上がったら、画面右側のプレビューで違和感がないかチェックします。
一旦作成してしまうと、後から編集することはできず、もう一度スライドショーを作り直す必要があります。微調整をして満足のいくものになったら、画面右下の「動画を作成」をクリックして、忘れずに保存しましょう。
「メディアを編集」から「動画を編集」をクリックすると、サムネイルの変更や、キャプションやアンケート機能を追加することができます。
サムネイルを変更したい場合には、画面左「サムネイル」から「手動」をクリックして、好きなシーンを選択すれば変更できます。スライドショーでは使っていない画像を使いたいときには、「アップロード」から設定しましょう。
スライドショー広告には音声無しで再生されたときのために、キャプションを設定することもできます。ただし、2022年3月現在では英語とスペイン語しか対応していないようです。
動画外にアンケート機能を設定することもできます。質問が1つと、選択肢が2つ用意されており、選んだ選択肢によってリンク先のページを変えることもできます。
たとえば、弊社であれば運用代行とコンサルティングがあるので、それぞれを選択肢として設定することで、クリックされたページに遷移させることができます。
こちらのアンケート機能はスライドショー広告だけでなく動画タイプの広告であれば、いずれも設定可能です。
あとは通常の広告と同様に、メインテキストや見出しなどを設定すれば完了です。
無料のスマホアプリでも、簡単に動画が編集できるようになりましたが、そもそも動画で使用する素材を集めることが大変かと思います。
そうしたときには、まず手持ちの画像を使って、スライドショー広告からはじめてみると良いのではないでしょうか。この記事を読んで、ぜひ Facebook のスライドショー広告を配信してみましょう。
広告事業部 マネージャー
2016年4月に新卒入社。入社10カ月で代表滝井直属の広告運用チームに異動。 入札調整や広告文作成から、サイト改善提案まで代表から直接指導を受ける。 toB/toC比率は半々で、アプリ広告も担当。特に好きな媒体はFacebook広告。 海外旅行が好きで、アメリカ横断経験あり。趣味は服映画ヨガアート猫もろもろ。
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