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Facebookインスタントエクスペリエンスとは?テンプレートや作成方法、独自の広告指標も解説

キーマケ編集部

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更新日:2022.12.08

Facebook 広告にはさまざまな広告のフォーマットがありますが、インスタントエクスペリエンスという広告フォーマットをご存知でしょうか。

かつては「キャンバス広告」という名称で、2018年9月より「インスタントエクスペリエンス」に名称が変更されました。

筆者が普段 Facebook や Instagram を使用していても、このインスタントエクスペリエンスを見ることがなかなかないので、よく知られていない広告フォーマットなのではないかと思います。

今回はそんなインスタントエクスペリエンスについてご紹介します。

インスタントエクスペリエンスとは

インスタントエクスペリエンスは、 Facebook や Instagram のスマートフォンアプリ上で広告をクリックすると、フルスクリーンで表示される広告フォーマットのことです。

通常、広告をクリックするとそのままサイトに遷移しますが、インスタントエクスペリエンスはサイトに遷移する前に、アプリ内に画像や動画を配置したページが表示されます。

たとえば下の画像は、広告をクリックした後、サイトに遷移する前にアプリ内で商品一覧を表示させるインスタントエクスペリエンスです。

インスタントエクスペリエンスを使用していない広告に比べて、サイト遷移前に多くの情報をユーザーに伝えることができます。

使用できる広告

インスタントエクスペリエンスは、下記の形式の広告で使用することができます。

  • 画像
  • 動画
  • カルーセル
  • スライドショー

これらの形式は Facebook 広告において基本的な広告フォーマットなので、すでに配信をしたことがある方も多いはずです。

ユーザーにはまず、上記の形式の広告が表示され、その広告をユーザーがクリックすると、インスタントエクスペリエンスが展開される仕組みになっています。

インスタントエクスペリエンスの特徴

インスタントエクスペリエンスは、画像や動画、テキストなどが組み合わさって表示されるので、他の広告では表現できない形式の広告を配信することができます。

そのインスタントエクスペリエンスの作成もテンプレートが用意されているので、そのテンプレートにしたがって設定をすれば簡単に作成ができます。

インスタントエクスペリエンスのテンプレート

インスタントエクスペリエンスは、次の6つのテンプレートが用意されています。ここではそれぞれのテンプレートの特徴を説明していきます。

  • ストアフロント
  • 顧客獲得
  • ストーリーテリング
  • ライフスタイルカタログ
  • 製品の販売(カタログなし)
  • デジタルサークル
  • AR エクスペリエンス
  • カスタムインスタントエクスペリエンス

ストアフロント

Facebook のビジネスマネージャ内で作成する「カタログ」を使用して、商品一覧が表示できるフォーマットです。「カタログ」とは Facebook 上で商品情報を管理するデータです。

画像または動画と、カタログに登録されている商品画像を複数枚、一緒に表示することができます。そのため、複数商品を一度に訴求するのに向いています。

キャンペーンの目的が「トラフィック」「コンバージョン」「カタログ販売」「来店数の増加」のときに使用できます。

たとえば、全身コーディネートの画像とその画像で使用しているアイテム画像を並べて表示したり、シリーズごとに一覧で表示したりすることが可能です。以下はストアフロントのテンプレートになります。

ストアフロントテンプレート

顧客獲得

顧客獲得では、画像や動画、テキスト、ボタン(コンポーネントと呼ばれるもの)をカスタマイズして作成することができます。

コンポーネントの数は少なく、購入や登録などのアクションを促すのに向いています。ランディングページに似たようなものをインスタントエクスペリエンスで作れるイメージです。

顧客獲得のテンプレートでは「カタログ」を用意する必要がありません。キャンペーンの目的が「カタログ販売」と「アプリのインストール」以外のときに使用できるテンプレートになっています。

テンプレートは下記のような構成になっていて、このテンプレートに従ってそれぞれの画像や動画、テキストを編集できます。

顧客獲得のテンプレート

ストーリーテリング

顧客獲得のテンプレートに似ていて、こちらも「カタログ」は使用せず画像や動画、テキスト、ボタンなどのコンポーネントをカスタマイズできます。

顧客獲得のテンプレートとの違いは、コンポーネントの数と配置にあります。顧客獲得よりも多くのコンポーネントが配置されているので、より多くの情報を訴求することができます。そのためブランド認知などの目的に向いているフォーマットです。

キャンペーンの目的が「カタログ販売」と「アプリのインストール」以外のときに使用できます。ストーリーテリングの構成は以下のようになっています。

ストーリーテリングのテンプレート

ライフスタイルカタログ

ストアフロント同様に Facebook の「カタログ」を使用します。画像とカタログに登録した商品が表示できます。

インスタントエクスペリエンス内の画像にはタグを設定できて、カタログ内の商品と紐づけることができるのが特徴です。ユーザーがタグをタップすると、そのタグと紐づいた商品が目立つように表示される仕組みです。

キャンペーンの目的が「トラフィック」「コンバージョン」「来店数の増加」のときに使用できます。

たとえば、商品の使用イメージや着用イメージを表示することができます。下記の画像であれば、画像内のマフラーにタグが付いていて、マフラーの商品情報と紐づいています。

ユーザーが画像内のマフラーに付いたタグをタップすると、その下にマフラーの商品情報が表示され、さらにそれをクリックするとサイト上のマフラーの商品ページに遷移できます。

ライフスタイルカタログのテンプレート

製品の販売(カタログなし)

カタログを使用せずに製品情報を訴求できるテンプレートです。商品の情報を広告のクリエイティブと一緒にアップロードして作成します。

キャンペーンの目的が「カタログ販売」と「アプリのインストール」以外のときに使用できます。製品の販売(カタログなし)の構成は以下のようになっています。

製品の販売(カタログなし)のテンプレート

デジタルサークル

デジタルサークルは、実店舗への来店を促す際に使用するテンプレートです。画像もしくは動画・スライドショーを選択、そして商品セットを追加(最大10枚)して、広告を作成します。

デジタルサークルのテンプレート

AR エクスペリエンス

スマホのカメラを使って AR で広告表示できるインスタントエクスペリエンスです。

たとえば、下記画像のように家具の画像を AR で実際の部屋に表示させて、商品の使用イメージを伝えることができます。

キャンペーンの目的が「ブランドの認知度アップ」「リーチ」「トラフィック」「コンバージョン」のときに使用できます。

別途、Spark AR というツールで作成や公開をする必要があります。Spark AR についてはこちらの公式ヘルプページをご覧ください。

AR エクスペリエンスのテンプレート

カスタムインスタントエクスペリエンス

カスタムインスタントエクスペリエンスを選択すれば、テンプレートを使わず、独自に各要素(コンポーネント)を組み合わせて自由に設計できます。

  • ボタン
  • カルーセル
  • 写真
  • テキストブロック
  • 動画
  • ヘッダー
  • 製品セット
カスタムインスタントエクスペリエンスのコンポーネント選択画面

配信の注意点

インスタントエクスペリエンスを配信する際に注意しておきたいことをご説明します。

モバイルにしか配信できない

インスタントエクスペリエンスは、モバイルデバイスに特化した広告フォーマットであるため、モバイルにしか配信することはできません。そのためリーチ数や広告の表示回数は、通常の広告よりも減少する可能性があります。

また、広告やインスタントエクスペリエンスを作成する際には、モバイルで表示されることを意識してクリエイティブを作成すると良いでしょう。

「リンクのクリック」には広告とインスタントエクスペリエンスのクリックどちらも含まれる

管理画面上で確認できる指標のひとつとして、「リンクのクリック」という指標があります。これは広告の URL などをクリックした数を計測するものですが、この「リンクのクリック」には、広告とインスタントエクスペリエンス内のクリックどちらも含まれます。

つまり、インスタントエクスペリエンスを使用した広告では、最初に表示される広告のクリックと、インスタントエクスペリエンス内でサイトに遷移するためのクリックのそれぞれがカウントされます。

そのためクリック率が高く見えてしまうので、インスタントエクスペリエンスを使用していない広告と、使用している広告で成果を比較する際には注意が必要です。

インスタントエクスペリエンス内からサイトへの遷移数を確認したいときは、「アウトバウンドクリック」という指標を確認しましょう。この指標は、Facebook 外に遷移したリンクのクリック数が計測されます。

インスタントエクスペリエンスの作成方法

実際にインスタントエクスペリエンスを作成してみましょう。まずは広告のキャンペーン、広告セットを作成して広告の編集画面に移ります。ここまでの設定方法は、インスタントエクスペリエンスを使用しない、通常の広告の作成方法とまったく同じです。

カタログを使用しない場合、広告設定のクリエイティブソースで「手動アップロード」を選択します。フォーマット(シングル画像または動画、カルーセル、コレクション)を選択したあと、リンク先で「インスタントエクスペリエンス」を選択します。

キャンペーン > 広告セット > 広告の編集画面

カタログを使用する場合は、広告設定のクリエイティブソースで「カタログ」を選択後、フォーマットで「コレクション」を選択すると、リンク先でインスタントエクスペリエンスを設定できるようになります。

キャンペーン > 広告セット > 広告の編集画面

「テンプレートの選択」というボタンが出てくるので、その中から使用したいインスタントエクスペリエンスのテンプレートを選択します。

テンプレートを選択して、表示された画面に従ってインスタントエクスペリエンスを設定します。画像や動画、テキスト、サイトの URL、ボタンのテキストなどを自由にカスタマイズすることができます。

右側にプレビューが表示されるので、完成イメージを確認しながら作成できます。

顧客獲得のインスタントエクスペリエンス作成画面

ここまでの設定が完了すれば、インスタントエクスペリエンスの作成は終了です。このあとの広告設定も、通常の広告とまったく同じ方法で設定すれば完了です。テンプレートにしたがって設定するだけで簡単に作成できます。

インスタントエクスペリエンスの広告指標

設定が完了し、広告の配信をおこなったあとはその結果を確認してみましょう。広告の配信結果は、管理画面上からいくつかの指標で確認することができます。

なかでも下記のように、インスタントエクスペリエンス特有の広告指標があります。

  • インスタントエクスペリエンスの閲覧率
  • インスタントエクスペリエンスの閲覧時間

それぞれ、インスタントエクスペリエンスの平均の閲覧率と閲覧した平均合計時間の秒数が確認できます。

インスタントエクスペリエンスの広告指標

新しい広告クリエイティブを作成してみましょう

インスタントエクスペリエンスは、他の広告フォーマットとは表示のされ方が大きく異なる広告フォーマットなので、これまでとは違った新しい広告クリエイティブでユーザーに訴求することができます。

新しい広告クリエイティブを試してみたい方は、ぜひインスタントエクスペリエンスを使用してみてください。

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モットーは、分かりにくいを分かりやすく。Web広告の知識に長けた編集陣が、リスティング広告やSNS広告などの運用型広告の最新情報、Webマーケティングのノウハウを分かりやすく解説します。

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