運用型広告

電話番号アセット(電話番号表示オプション)のメリットと設定方法、注意点

アセット(旧:広告表示オプション)の設定は漏れなくできていますか?オプションの機能だからと設定を軽視してはいないでしょうか。

今回紹介する「電話番号アセット(電話番号表示オプション)」は、コンバージョン数を増やすことに直結するといっても過言ではない機能の一つです。

この記事では、電話番号アセットのメリットと注意点、設定方法を実際の管理画面を使って解説します。

電話番号アセット(電話番号表示オプション)とは

電話番号アセット(旧:電話番号表示オプション)とは、主に検索広告の下部分に電話番号を表示させる機能です。設定することで、ユーザーはアプリや Web サイトを訪れることなく、ワンクリックで直接企業へ電話をかけられます。

電話番号アセットの表示例

本記事では Google 広告を中心に解説しますが、Yahoo!検索広告と Microsoft 広告でも設定することができます。媒体ごとにアセット名や設定できる階層、表示されるデバイスなどが微妙に異なるので、以下の表を参考に覚えておきましょう。

項目/媒体名Google 広告Yahoo!検索広告Microsoft 広告
名称電話番号アセット電話番号アセット電話番号表示オプション
設定できる階層アカウント
キャンペーン
広告グループ
キャンペーン
広告グループ
キャンペーン
表示される
デバイス
PC
タブレット
スマートフォン
※PC からは発信できない
スマートフォンスマートフォン
広告専用転送用
番号の有無
各媒体の電話番号アセットの違い
※広告専用転送用番号は媒体独自の専用番号を指します。
参考:電話番号アセットについて | Google 広告ヘルプ
参考:電話番号アセットの作成 | Yahoo! 広告ヘルプ
参考:電話番号表示オプションを作成 | Microsoft Advertising

電話専用広告と電話番号アセット(電話番号表示オプション)は異なる

電話番号アセットと混同されやすいのですが、Google には電話専用広告という広告もあります。

電話専用広告は電話をかける機能に特化した広告で、広告に記載された電話番号をタップすると電話をかけられます。検索広告の下部分に電話番号を表示させる電話番号アセットとは見た目が異なり、レスポンシブ検索広告の見出しにあたる部分に電話番号が表示されるのが特徴です。

電話専用広告 プレビュー画面

鍵開けサービスや水漏れ修理サービスなどの極めて緊急性が高く、その場での電話問い合わせが必要とされる商材には電話専用広告が有効だといえます。配信する商材の特徴や実際の問い合わせ状況などを考慮して、電話専用広告の配信を検討しましょう。

ただし、電話専用広告は電話の発信が可能なデバイスに配信先が限られるので、注意が必要です。

電話番号アセット(電話番号表示オプション)を用いる3つのメリット

冒頭でも記載したように、電話番号アセットはコンバージョン数を増やすことに直結するといってもいい機能です。

ここからは、電話番号アセットを設定することで得られる3つのメリットを紹介します。

電話で問い合わせたい層にアプローチできる

電話番号アセットは、特に電話での問い合わせや申し込みをしたい顧客に対して効果を発揮するアセットです。

そのため、電話番号アセットを設定することで、電話で直接サービスの詳細を知りたい方や Web での手続きに不慣れな方、問題の解決に急いでいる方など電話で問い合わせをしたいユーザーに効率よくアプローチできます

また、広告主にとっても顧客と電話ですぐにヒアリングや提案ができるため、その場での売上獲得にも繋げられるチャンスです。

広告文を変更せずに掲載が可能

電話番号アセットのメリットとして、既存の広告文を変更することなく、新たに電話番号のボタンを追加できることが挙げられます。

電話番号アセットを含む広告アセットは、既存の広告見出しや広告文の変更を必要としないため、広告文の変更をせずに情報を追加することができます。

広告の設定や更新の手間が省けるため、効率的な運用が可能です。

Google 広告の場合は「通話レポート」を有効にすると、コンバージョン計測ができるようになる

Google 広告では「通話レポート」機能を利用することで、電話番号アセットを通じて発生した通話をコンバージョンとして計測できます

また、通話レポートでは以下のようなクリック数以外の情報から詳細な分析もできます。

  • 通話の開始時間
  • 通話時間
  • 発信者の国コード
  • 発信者の市外局番
  • 着信応答の有無

通話レポートを利用するには、管理画面上でアカウント設定を変更する必要があります。

管理画面左側のメニューバーにある「設定」から「アカウント設定」を選択し、「通話レポート」のプルダウンを開きましょう。「受信した通話に関する詳しい情報が得られます」をオンにすると、通話レポートを取得できるようになります。

Google 広告管理画面 > 設定 > アカウント設定 > 通話レポート

電話番号アセット(電話番号表示オプション)を使用するうえでの注意点

電話番号アセットは設定によるデメリットはないのですが、設定に伴う注意点がいくつか存在します。

ここでは、電話番号アセットを使用するうえでの注意点として、以下の4つを紹介します。

  1. クリック数=通話件数ではない
  2. アセットのクリックだけでも広告費が発生する
  3. 必ず表示されるわけではない
  4. 設定できない電話番号がある

1. クリック数=通話件数ではない

電話番号アセットがクリックされても、必ずしも実際に電話がかかるわけではありません。電話番号アセットのクリック数には、ユーザーが誤ってクリックしてしまった場合や、通話アプリが立ち上がったものの直前で通話を取りやめてしまった場合の件数も含まれます。

電話番号アセットのクリック数と実際の通話件数が必ずしも一致しないことを念頭に置いておきましょう。

2. アセットのクリックだけでも広告費が発生する

電話番号アセットは、クリックされると広告費が発生します。そのため、ユーザーが誤って電話番号アセットをタップした場合など、クリックされて費用が発生しても通話に繋がらないケースがあります

電話番号アセットはタップした時点で費用が発生するため、通話を直前でキャンセルした場合でも費用は発生します。発生する費用はその広告をクリックした場合(見出しをクリックしてリンク先に遷移した場合)と同じ金額です。

3. 必ず表示されるわけではない

サイトリンクなど他のアセットでも同様ですが、電話番号アセットは必ずしも表示されるわけではありません。広告の品質と入札単価によって決まる広告ランクが低い場合は、表示されないこともあります。

対策として、アセットが表示されることが少なければ、入札単価の引き上げと広告の品質改善を進めましょう。どうしても電話番号を表示させたいという場合には、冒頭で紹介した電話専用広告の配信を検討してもよさそうです。

4. 設定できない電話番号がある

Google 広告と Yahoo!検索広告では、電話番号アセットに登録できない番号がいくつか定められています

以下にそれぞれの媒体で電話番号アセットに登録できない番号をまとめているので、登録している番号が以下のものに該当していないか確認しておきましょう。

媒体名設定できない電話番号
Google 広告・不正確、または無効な電話番号
・ビジネスと関連していない電話番号
・電話がつながらない番号
・FAX 番号
・プレミアムナンバー(通話を続けるのに追加料金がかかる番号)
・バニティナンバー(番号を文字に置き換えた電話番号)
・配信対象国と電話番号の国が異なる場合
・バーチャル電話番号
・ボイスメールサービスが有効でない電話番号
Yahoo!検索広告・携帯番号(080や090などから始まる番号)
・フリーダイヤル(0120や0800、0078から始まる番号)
・ナビダイヤル(0570から始まる番号)
・IP 電話番号(050から始まる番号)
・事業者識別番号(0066-9で始まる番号)
・固定電話などの市外局番
電話番号アセットで設定できない電話番号
参考:使用できない番号 | Google 広告ポリシー ヘルプ
参考:電話番号アセット | Yahoo! 広告ヘルプ

Google 広告の電話番号アセット(電話番号表示オプション)の設定方法

電話番号アセットのメリットや使用上の注意点が分かったところで、ここからは電話番号アセットの設定方法を紹介します。

まず Google 広告管理画面の左側にあるメニューから「広告とアセット」の配下にある「アセット」を選択しましょう。

選択すると以下のような画面に遷移するので、「電話」を選択します。選択後、青い「+」マークのボタンをクリックすることで、電話番号アセットの編集画面に移ります。

Google 広告管理画面 > 広告とアセット > アセット

追加する階層を選択し、「アセット」箇所に電話番号を入力して「保存」ボタンを押すと作成完了です。作成した電話番号アセットの表示は、右側のプレビューで確認できます。

Google 広告管理画面 > 広告とアセット > アセット > 電話番号アセット作成画面

電話番号アセット(電話番号表示オプション)を用いる場合のポイント

最後に、電話番号アセットを利用する際のポイントを2つ紹介します。先ほど紹介した設定方法と併せて、こちらもよく読んで理解を深めておきましょう!

営業時間外は表示されないよう設定する

電話番号アセットは、営業時間外には非表示になるよう設定しましょう。電話に応答できないことによってせっかくの見込み顧客からの問い合わせを逃してしまうだけでなく、クリックによって費用が発生してしまい、まさに踏んだり蹴ったりです。

電話番号アセットを表示させる時間は、電話番号アセットの設定画面左下にある「詳細設定」から設定できます。平日や土日のみ、曜日ごとの時間設定もできるので、電話が応答できる時間を必ず設定しましょう。

Google 広告の管理画面 > 広告とアセット > アセット > 電話番号アセット作成画面 > 詳細設定

住所アセットもセットで設定する

電話番号アセットを設定する際は、住所アセット(旧:住所表示オプション)もセットで設定しましょう。電話番号と住所アセットを一緒に表示させることで、ビジネスの信頼性向上が期待できます。

店舗ビジネスの場合を例に、ビジネスの信頼性について考えてみましょう。近年はオンラインでの取引が増えてきているとはいえ、実店舗や企業に関する情報がない状態だと、企業が本当に実在するのかと不安に思うユーザーも少なくありません。

電話番号アセットと住所アセットを設定することで、企業や店舗が実在すると伝えられ、こうしたユーザーの不安感を払拭できます。

電話番号アセットと住所アセットが同時に表示された例

ユーザーに安心感や信頼を与えたい場合には、ぜひとも電話番号アセットと住所アセットを2つセットで設定しましょう。

住所アセットについて詳しく紹介した記事もあるので、こちらも併せてご確認ください。

▼住所アセットの記事はこちら

住所アセットとは?特徴や活用時の注意点、設定方法を解説|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング

住所アセット(旧:住所表示オプション)とは、Google の検索広告や、YouTube 広告、Google の検索ネットワークなどで、住所や実店舗までの地図、距離が表示できる機能です。

電話番号アセット(電話番号表示オプション)を活用して、電話での問い合わせを増やそう!

ここまで記事を読んでもらえたことで、電話番号アセットの仕組みや設定することのメリットを理解いただけたかと思います。

スマートフォンが普及した現代、ユーザーが広告をきっかけに店舗や企業に電話で直接問い合わせるケースは少なくありません。電話番号アセットを最大限に活かして、電話による直接的な問い合わせやビジネスの拡大を後押ししましょう!

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記事を書いた人

大内 裕介
大内 裕介

広告運用 コンサルタント

2023年入社。新卒で大手グループ会社の経理職を経験し、その後WEBマーケティング会社に転職。BtoBからBtoCまで幅広い業種、サービスの広告運用を担当。特に検索連動型広告が好き。趣味はコテンラジオを聴くこと、ランニング、ポケモンGO。

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