運用型広告

CPAも公開!BtoBでWeb広告を使う3つのメリットと成功事例のノウハウを解説

BtoB ビジネスは BtoC ビジネスに比べて、意思決定までのリードタイムの長さやターゲットの母数が少ないなどの理由から、マーケティング戦略を立てることに苦戦することも多いかと思います。

そんな中でも、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS 広告といった運用型の Web 広告は、獲得効率の高さから BtoB ビジネスの領域であっても広く活用されるようになってきました。しかし、Web 広告であっても BtoB 領域の運用の難易度は高いため、成果を上げられず悩んでいる企業も多いはずです。

そこで今回は、BtoB ビジネスで Web 広告を配信するメリットから BtoC ビジネスとの広告運用方針の違い、実際の運用改善の手法まで解説します。

BtoB 広告とは?

BtoB 広告は、企業やビジネスパーソンをターゲットにした広告です。購入決定までのプロセスが長くなることが特徴で、顕在層に対するリスティング広告や精度の高いターゲティングが必要とされます。

これまでは BtoC ビジネスの領域で効果が高いと思われていた Web 広告ですが、BtoB ビジネスであっても高い成果を得られる事例が多数存在しています。これは BtoC ビジネスにとっての広告のメリットが、実は BtoB ビジネスにとっても有用であったと言えます。

まずは、BtoB ビジネスでもリスティング広告を配信するメリットを3つ紹介します。

購買意欲が高い顕在層へアプローチできる

リスティング広告は、特定のキーワードを検索しているユーザーに対して配信される広告です。

ディスプレイ広告や SNS 広告のように受動的に広告を見ているユーザーに比べて、購買意欲が高い顕在層ユーザーにアプローチできるため、コンバージョン確度が高く、高い費用対効果も期待できます

検討期間が長く、購入や契約に至るまでが長い BtoB ビジネスにとって、顕在層ユーザーにアプローチできる広告手法はテレビ CM やバナー広告に比べて獲得効率が非常に高いです。

また現在では、ディスプレイ広告や SNS 広告でも BtoB 向けの高精度なターゲティング設定が用意されているため、確度の高い見込み顧客にアプローチできる方法を多数選べます。

正確な効果検証ができる

飛び込み営業やチラシ配り、展示会イベント、ポスターの掲示、サイネージの利用といった手法は、かけた予算に対してどのくらいのリターンがあったか、どのようなユーザーにどのくらいアプローチできたかといった効果検証がしづらいという難点があります。

Web 広告であれば、かけた予算に対してどれだけのコンバージョンを獲得することができたか、表示回数やクリック数はどれだけあったかなどのデータ収集が可能です。

広告配信するキーワードやクリエイティブ、ターゲットを調整することで効果も変わるため、どのような手法が顧客獲得に最適か検証し、改善していくことができます

BtoB の場合は企業同士の契約が主になるため、決済者や窓口となる方が本当に抱えているニーズが分からなくなりがちです。Web 広告であれば、コンバージョンしたユーザーの年齢層や性別、キーワード、どんなクリエイティブに反応したかなどデータを収集し、その後のプロモーションプランを考える材料にできます。

広告配信直後から効果が期待できる

Web 広告はアカウント作成と支払い設定、広告の入稿さえしてしまえば、その日から広告を配信して顧客の獲得が狙えます

ネット集客の方法にはコンテンツマーケティングや SEO といった手法もありますが、これらはコンテンツをイチから作り上げて顧客獲得に至るまで相当な時間を要します。

そのため長期的には有効ですが、短期で成果を出そうとすると失敗する可能性が高いです。

BtoC 広告との違い

一般消費者に向けた BtoC 広告とビジネスマンや企業向けに配信する BtoB 広告では、性質が異なります。

ここからは、BtoC と BtoB の Web 広告の性質の違いを4つ紹介します。

少ないデータで仮説検証していく必要がある

消費者ひとりひとりが顧客になりうる BtoC 広告に比べて、BtoB 広告は検索量や配信ボリュームが少なく、広告配信量やクリック数、コンバージョン数は少なくなります。

つまり、BtoB 広告を出す際は少ないデータの中で仮説と検証を繰り返しながら傾向をつかみ、運用調整をしていく必要があります

例えば、10,000回クリックされた広告で100件のコンバージョンがあった場合と、100回クリックされた広告で1件のコンバージョンがあった場合では、前者のデータの方が情報の信頼性が高く、分析にも利用できそうですよね。

しかし、BtoB ビジネスで広告を出す場合は、そもそもの検索量や配信ボリューム、クリック数が少なくなるため、前者のような信頼性の高いデータを得にくいのが実情です。

このように、少ないデータの中で仮説と検証を繰り返さなくてはならないため、広告運用の難易度は高くなります。

無関係ユーザーへの配信を徹底的に排除する必要がある

BtoB サービスは BtoC サービスと比べて単価が高く、需要が少ない中で広告枠を競合と争う形になるため、どうしてもクリック単価が高くなります。

リスティング広告では1クリックの単価が1,000円前後であることは珍しくなく、中には2,000円から5,000円と高額になるケースも多々あります。ディスプレイ広告でも、BtoC 広告であれば1クリック数十円程度が多い中、BtoB 広告だと100円から200円以上ということも当然のように発生します。

そのような状況の中、ユーザーに誤ってクリックされてしまったり、BtoB サービスなのに一般消費者に広告配信されているなど明らかに受注につながらない配信があると、1回の広告クリックで無駄になってしまう費用が高いため、痛手を負ってしまいます。

そのため、誤クリック防止やユーザーの絞り込みといった対応が非常に重要です。

長期的な分析が必要

BtoC サービスであれば、広告をクリックして気に入れば即購入ということもあるでしょう。しかし、BtoB サービスの場合、購入や問い合わせに至るまでの意思決定にかかわる人数が多いため、広告をクリックして情報を収集してからコンバージョンに至るまでの期間が長くなることがあります。

そのため、短期的な分析だけでなく、長期的なデータを用いた分析が必須になってきます。また、改善施策の効果が現れるのが数週間から数か月後という可能性もあるため、フィードバックのスパンも BtoC サービスを扱うときより長く取る必要があります

ユーザー傾向に合わせた配信設計が必要

BtoB 広告は、BtoC 広告とはユーザーの傾向が大きく異なります。

BtoB 広告は、平日の日中にクリックされやすい傾向にあります。これは、ターゲットユーザーがサービスを検索するタイミングが、勤務時間中に偏る傾向にあるためです。

そのため、業務時間帯でない深夜や休業している企業が多い土日に広告配信量が減少したり、スマートフォンへの広告配信量が PC と比べて減少したりといった傾向があります。

また、企業の PC は個々人用にパーソナライズされたものでないことから、性別不明のユーザーへの配信が多くなる傾向もあります。

このような傾向を踏まえて、土日や深夜は配信を弱めたり、スマートフォンへの配信を停止したりするなど、配信設定を調整する必要があります。

BtoB 広告の成功事例

BtoB 広告を実施していなかった企業が広告を配信すると、どのような成果を得られるでしょうか?

ここでは、キーワードマーケティングでご支援した BtoB 企業の成功事例を2つご紹介します。

知名度の低い新サービスでも Web 広告で販路拡大!バックオフィス向け SaaS 提供企業の事例

項目内容
課題・新しいツールのためリードデータが全くない
・Web 広告の運用ノウハウ不足
KPI予算50万円で15件のリード獲得(リード:資料請求、無料トライアル)
広告手法・Google 検索
・Google ディスプレイ
・Yahoo! 検索
・Yahoo! ディスプレイ
・Microsoft 検索
結果・20件以上のリードを獲得し、目標達成
・ツール導入件数増加
バックオフィス向け SaaS 提供企業の事例

1つ目の事例は、バックオフィス向け SaaS を提供する企業のものです。

新たに開発したツールについて、既存顧客以外にも営業をかけるため、まずは Web 広告を使って営業可能なリードを集めたいと運用代行を依頼されました。

新しく開発されたツールがユーザーの顕在化した悩みにフォーカスしたものだったため、Google、Yahoo!、Microsoft で一般名詞キーワードのリスティング広告をメインに広告配信を展開しました。また、Google、Yahoo! ではリマーケティングによるディスプレイ広告も同時に実施しました。

その結果、広告予算50万円に対して獲得リードが20件を超えるようになり、KPI を達成できました。また、企業の担当者によると、その後のツール導入件数も増加したとのことで、Web 広告がツールの販路拡大に一役買う結果となりました。

獲得単価17%低下で月間120件のリードを獲得!福利厚生サービス提供企業の事例

項目内容
課題・リード数を増やすために新たなターゲティングによる広告配信に
 着手していきたい
・Web 広告の運用ノウハウ不足
KPI・リード獲得単価15,000円
・広告予算150万円
広告手法・Meta
・Google ディスプレイ
・Yahoo! ディスプレイ
結果・120件のリードを獲得
・獲得単価は12,500円に抑えられた
福利厚生サービス提供企業の事例

2つ目は、福利厚生サービスを提供する企業の事例です。

これまでおこなっていた Meta 広告のリマーケティング配信に加え、Web 広告を使ったサービスのリード増強を目的として、弊社に運用代行を依頼されました。

既に配信されていた Meta 広告では、これまで設定していたリマーケティングと、興味関心やメールアドレス類似などのターゲティングを追加。また新たな広告メニューとして Google、Yahoo! のディスプレイ広告を追加しました。もちろん、既存/新規どちらの媒体でも、後述する BtoB 広告の運用手法を施しました。

また、Meta 広告やディスプレイ広告ではバナークリエイティブの検証が重要になってくるため、高頻度での AB テストの実施を心がけ、より成果が出やすいクリエイティブ探しにも力を入れて配信しました。

その結果、広告予算150万円に対して獲得リード120件を達成獲得単価も当初の目標より17%低い12,500円に抑えられました

BtoB 広告におすすめの4媒体

広告媒体によってユーザーの属性や利用シーン、ターゲティング精度が異なるため、BtoB 広告に向いている媒体とそうでない媒体が存在します。

ここでは、BtoB 広告に特におすすめの広告媒体を4つ紹介します。

Google 広告

日本のみならず、世界でも検索エンジンのシェア1位を誇る Google。ビジネスの場でもメイン使いしているユーザーは多く、このブログを見ている方の半分以上は Google 経由で見ていると思います。

そんな Google の検索結果や提携の Web サイトにテキストやバナー、動画の広告を配信できるのが Google 広告です。

Google 広告は機械学習を利用した自動入札機能をいち早く取り入れており、その高い精度から広告主に人気があります。少ないコンバージョンデータの活用がカギになる BtoB 広告にとって、自動入札の精度は極めて重要なポイントです。

ただし、Google 広告はその人気から広告出稿する企業が多く、オークションが激化するため、クリック単価が他の媒体よりも高くなる傾向もあります。いかにクリック単価を抑え、無駄な広告費の使用を抑えられるかが運用のポイントとなるでしょう。

Yahoo! 広告

Yahoo! 広告は、Yahoo! JAPAN の検索結果画面や提携サイトに、テキストやバナー、動画形式で出稿できる広告媒体です。

Google 広告に比べてクリック単価が低くなることが多いのが特徴で、特にリスティング広告では、キーワードによっては Google 広告の1/5から1/10程度になることもあります。

また、Yahoo! が展開する「Yahoo! ニュース」や「Yahoo! ファイナンス」といったサイトに網羅的に広告を出稿できるのは Yahoo! 広告だけなので、ディスプレイ広告での獲得も期待できます。

Yahoo! 広告については詳細なまとめ記事がありますので、こちらもご覧ください。

Microsoft 広告

Microsoft 広告は、検索エンジン Bing の検索面や Microsoft の提携サイトに、テキストやバナー、動画形式で広告を出稿できます。日本では2022年5月からサービスを開始しました。

Bing は、Windows PC のデフォルトブラウザ「Microsoft Edge」で採用されている検索エンジンです。総務省の調査では、世界の検索エンジンの中でここ数年でシェアを伸ばしているのは Bing だけという結果も出ています。

引用:令和4年版情報通信白書|総務省
※Google のみ右軸、その他媒体は左軸で計測

利用者を伸ばしている Bing に広告出稿できる媒体は将来的に Microsoft 広告のみとなるため筆者自身も注目しており、弊社代表の滝井も2024年以降さらに勢いを加速させ、主導権を握っていくだろうと予想しています。

また、企業によってはセキュリティの観点から PC のデフォルト以外のブラウザを使用禁止にしているところもあり、Microsoft 広告によってこのような企業にもアプローチできるようになったため、BtoB 市場で注目されている広告媒体です。

Microsoft 広告についても詳細なまとめ記事がありますので、ぜひ読んでみてください。

Microsoft(マイクロソフト)広告とは?特徴や配信面、事例を徹底紹介|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング

マイクロソフト広告とは、検索連動型広告とディスプレイ広告を配信できる運用型の広告媒体で、検索広告は Microsoft Bing の広告枠、ディスプレイ広告は Microsoft Edge、Outlook、MSN などの広告枠に配信できます。

Meta 広告

Meta 広告では Facebook や Instagram といった、Meta 社と提携のあるアプリや Web サイトへ、バナーや動画を使用した広告を出稿することができます。

SNS アプリと BtoB 広告は結びつかないイメージがありますが、Facebook や Instagram でビジネス情報の発信や収集をしているユーザーは多く、このようなユーザーに効率的にアプローチできるのが Meta 広告です。

Meta 広告が他の SNS 広告と異なるのが、ターゲティング精度と機械学習精度です。実名制の Facebook では、登録情報や投稿内容からユーザーの属性や興味関心をかなり細かい粒度で正確に特定できます。

こうしたユーザー情報を利用したターゲティングは精度が高く、狙うべきユーザーにきちんとアプローチできます。また、広告配信のトライアンドエラーを繰り返してよりコンバージョンしやすいユーザーへの配信にシフトしていく機械学習精度も高く、特定の年齢や性別、地域のみに絞った配信(ブロードターゲティング配信)でも一定の成果を出せます。

Meta 広告についても詳細なまとめ記事がありますので、ぜひ確認してみてください。

Facebook広告とは?費用やターゲティング方法、特徴まで基本中の基本をご紹介|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング

Facebook広告の基礎を知るために配信面やターゲティング方法・広告メニューまですべてをまとめました。Facebook広告を始めようとしている方や新入社員の方でもわかるように丁寧にキャプチャを用いて說明しているので、是非参考にしてみてください。

BtoB 広告の効果を最大化する6つのポイント

BtoB 広告の特徴を把握できたところで、BtoB 広告の効果を最大化させるためには、どのような配信手法をとればいいのでしょうか?

前述の通り、BtoB 広告は検索量やアクセス数、コンバージョン数などあらゆるデータが BtoC 広告より少ないです。また、配信設計を間違えてしまうとビジネスとは関係ないユーザーに多くリーチしてしまい、データにノイズが入ってしまうこともあります。

そのため、BtoB 広告では、少ないデータをいかに活かすか、データをいかに増やすか、いかに無駄を排除できるかが最重要事項となります。

この最重要事項を実現するために、特に BtoB 広告において大切な6つのポイントを紹介します。

広告配信のスケジュールやデバイス、オーディエンス属性などをターゲットのワークスタイルに合わせる

 BtoC 広告と異なり、BtoB 広告はビジネスパーソンをターゲットとして配信します。そのため、配信の設計を変えることで無駄な広告費を抑えることができます

具体的には、下記のような調整を検討しましょう。

  • 土日祝日はお休みの企業が多いので、配信を抑制または停止する
  • ビジネスパーソンが活発に動いていない、深夜から早朝の時間は配信を抑制または停止する
  • PC でのコンバージョンが多いので、スマホやタブレットへの配信を抑制または停止する
  • ビジネスパーソンへの配信に限定したいので、未成年への配信を停止する

ただし、全ての BtoB ビジネスがこれらの傾向に当てはまるわけではありません。自社のビジネスとターゲットのワークスタイルに合わせた調整をおこないましょう。

企業向けの広告であることを明示する

BtoB 広告ではクリック単価が高くなりやすいため、1回の誤クリックに対する損失が大きくなります。そのため、なるべく誤ったクリックやビジネスパーソンでないと思われるユーザーのクリックは少なくしたいところです。

特に、求人サイトなど企業向けにも一般消費者向けにも広告を配信するビジネスは、企業向けの広告が一般ユーザーにクリックされがちになります。

このような事態を防ぐため、広告文の先頭やバナークリエイティブの目立つところに【企業向け】【法人向け】など誰に向けた広告かを明示しておくと、誤クリックや一般消費者のクリックを防ぐことができ、広告費の無駄を回避することができます。

ビジネスに無関係なユーザーの検索語句を除外しておく

誤ったクリックや一般消費者のクリックを防ぐ方法は、広告文やクリエイティブの改善だけではありません。一般消費者の検索語句と思われるものに対して広告を表示しないように設定するのも、広告配信の際にできる工夫の一つです。

一般的に、社名やサービス名をキーワードとした広告配信は成果が良い傾向があるため、これらをキーワード設定して広告配信するのはよくある手法です。

しかし、例えば「社名+求人」や「社名+採用情報」、「社名+株価」などの検索語句は、求職者や投資家などの検索である可能性が極めて高いため、クリックされてもそこから成果に繋がる可能性は低いです。

これらを事前に回避するためにも、あらかじめ予測できる除外キーワードは設定しておきましょう

アトリビューション期間を長めに取っておく

Web 広告ではコンバージョンした日にコンバージョンが計上されるわけではなく、広告がクリックされた日に遡ってコンバージョンが計上される仕組みとなっています。この遡る期間を「アトリビューション期間」と言います。

Google や Yahoo! などの広告媒体では、アトリビューション期間はデフォルトで30日間となっています。しかし、BtoB ビジネスでは検討期間が長いため、広告をクリックしてから30日以上たってからコンバージョンすることも多いです。

このようなユーザーのコンバージョンデータも広告効果として正確に計上し、自動入札の最適化などに反映できるよう、アトリビューション期間をデフォルトより長くとっておきましょう

マイクロコンバージョンを設定してコンバージョンデータを増やし、自動入札の精度向上を目指す

BtoB 広告では、BtoC 広告に比べてコンバージョンデータが取得しにくい傾向にあります。

媒体で推奨されている自動入札を利用した Web 広告運用では、コンバージョンデータが多ければ多いほどうまく作用するとされているため、コンバージョンデータが少ないと改善が難しいです。

そこで、強制的にコンバージョンデータを増やす手法をとることで、自動入札の精度向上を狙いましょう

最終的なコンバージョンの一歩手前のアクション、例えばフォーム入力画面への遷移やフォームの入力などをマイクロコンバージョンとして設定することで、自社のサービスに興味を持ったユーザーを計上できます。このマイクロコンバージョンのデータを参照することで、自動入札最適化に与えられるデータや分析の参考となるデータを増やせるのです。

コンバージョンのハードルを低く設定する

ビジネス向けのサービスは契約締結までにかかる時間が長く、関わる人員も多いです。

Web サイトに掲載されている情報だけで判断し、契約を結ぶということはあまり考えられないため、広告のコンバージョンアクションとして「申し込み」など料金の発生するものを設定すると、なかなかコンバージョンは発生しません。

獲得するコンバージョンは「お問い合わせ」や「お役立ち資料ダウンロード」、「無料体験申込」などのユーザーにとってハードルの低いものに留めて、顕在層との接点の創出を目標にしましょう

獲得目的なら BtoB ビジネスでも Web 広告

運用型の Web 広告は、工夫することで BtoB ビジネスでも十分に効果を得られます。

とはいえ、今回紹介した配信の工夫が全てではありません。自社のビジネスに合わせた配信設計と調整をしなければ、広告効果は上がらないうえに広告費を無駄にしてしまいます。

どんなユーザーに広告を届けたいのか、どんな行動を取ってもらいたいのかを深掘りしたうえで適切な配信設計を組み立てる。BtoB でも BtoC でもこの基本理念は変わりません。

細かなテクニックもご紹介しましたが、Web 広告を配信する際はぜひ基本に立ち返った運用を心がけましょう。

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記事を書いた人

酒巻 修太郎
酒巻 修太郎

広告運用 コンサルタント

2021年9月に中途入社。2019年からWebマーケティング業界に携わり、toB/toC問わず様々なサービス、商材の広告運用を担当。好きな広告媒体はGoogle広告。趣味は映画鑑賞、お笑い、深夜ラジオ。映画のサブスクを契約しすぎている。

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