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【Google&Yahoo!】地域ターゲティングの設定方法と初心者が勘違いしやすい4つのこと

キーマケ編集部

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更新日:2023.05.12

Google や Yahoo! で広告配信をおこなうにあたって特定の地域には強めに配信をしたいこの地域は商圏外だから配信したくないという場合があると思います。

そんな時に地域ターゲティングを活用すれば、地域ごとに配信量の出し分けをし、広告配信の費用対効果をあげることが可能です。

地域ターゲティングの機能は Facebook や LINE などの SNS 広告などにも備わっていますが、この記事では主要2媒体の Google と Yahoo! をメインにお伝えします。

地域ターゲティングの設定方法に加え、無駄な配信や機会損失を避けるために絶対に気を付けてほしい勘違いしがちな4つの落とし穴を解説します。

地域ターゲティングとは

地域ターゲティングは、ある特定の地域にのみ広告配信をおこなったり、逆に特定の地域への広告配信を制限したりできる、Google や Yahoo! のターゲティング設定のうちの1つです。

店舗への集客を目的としていたり、商圏が限られているサービスにおいては、特に広告配信の対象にしたい地域、したくない地域が出てくるかと思います。

例えば、東京都内にしか店舗を構えていないにも関わらず、沖縄や北海道に住んでいるユーザーにまで集客を呼びかけるような広告を配信してしまうと、無駄な費用をかけることになってしまいます。

店舗を持つサービスは設定必須

下記は弊社で地域ターゲティングを導入している広告商材の一例となります。

  • 水道修理、鍵交換サービス
  • クリニック系
  • 飲食店
  • 習い事、スクール(オフラインのもの)

ユーザーが実際に店舗に訪れる可能性があるものや、お客様のところに直接出向いてサービスを提供するものは商圏が限られるため、地域ターゲティングはマストでおこなうべきでしょう。地域ターゲティングでは主に以下の3つが設定可能です。

  • 特定の市区だけに配信する
  • 特定の地域への広告配信を制御する
  • 特定の一点の周辺(〇〇 km 内)だけに配信する(Google のみ)

これらをおこなわずに広告を垂れ流してしまうと、ターゲットではないユーザーから広告がクリックされ無駄な広告費をかけることになります。

逆に地域ターゲティングをうまく活用することによって、費用の無駄を抑えて効率的な広告配信ができるようになるということです。

地域ターゲティングのメリット

地域ターゲティングのメリットは、費用の無駄を抑えられるだけではありません。他にも3つのメリットがあります。

  1. 地域ごとに予算配分ができる
  2. 地域ごとに広告文(ランディングページ)が変更できる
  3. 地域ごとに配信比率を変えられる

1.地域ごとに予算配分ができる

どの商品やサービスでも、地域ごとに広告の配信量をコントロールしたいということがあるかと思います。地域ターゲティングを活用することで、特定の地域ごとに予算を配分することが可能です。例えば、東京都は人口が多いから他の地域より2倍の予算をかけたいという場合などです。

その他にも、広告配信をおこなったのちに地域別のレポートを確認して、成果が出ている地域に予算を多く投下するのも効果的です。

地域別レポート

この都道府県レポートを例にすると、仮に目標 CPA が10,000円だった場合、配信量は東京都が最も多いのに対し、CPA は15,000円だとします。反対に、神奈川県は配信量はそこまで出ていませんが、目標 CPA を達成できていたとします。

その場合、東京都の予算を縮小し、その分神奈川県には多めに予算を投下できるような配信をおこなうとより効果的な配信をすることが可能になります。

2.地域ごとに広告文・ランディングページが出し分けできる

店舗が複数ある場合など、地域によって広告文を出し分けたい場合は、地域ターゲティングを使用して広告文やランディングページを出し分ける事が可能です。

例えば、東京都内に複数の店舗を構えるイタリアンレストランが「イタリアンレストラン」というキーワードで広告を配信したとします。

地域ターゲティングを使用していない場合、ユーザーがどの地域から「イタリアンレストラン」と検索しても、広告はランダムに表示され、ユーザーの所在地などの情報を加味しない広告が表示されます。

しかし、地域ターゲティングを使用することで「渋谷にいるユーザーには渋谷の店舗の広告のみを表示」させることや「店舗のない品川区のユーザーには広告を表示しない」といった、地域による配信コントロールがおこなえるようになります。

また、広告をクリックしてランディングページに流入しても、広告の遷移先に店舗情報がなければ、実際にユーザーが検索した地域に店舗があったとしても、ユーザーにはそれが伝わらずページを離脱してしまう可能性があります。これは大変な機会損失です。

地域ターゲティングを使えば、ユーザーの所在地ごとに広告文や遷移先が設定できるため、成果につながりやすくなります。

上記の例であれば渋谷区のユーザーが「イタリアンレストラン」と検索した際には、広告文に「渋谷のイタリアンレストラン」と入れた上で、飛び先は住所やアクセス情報のある店舗ページが良いといえるでしょう。

3.地域ごとに配信比率を変えられる

地域ターゲティングは、地域ごとに広告を配信・除外するだけではなく、入札比率を調整することによって、地域ごとに配信の強弱をつけることが可能です。

例えば、同じ東京都内でも店舗の近くにいるユーザーには特に強く配信したかったり、逆に、店舗から若干離れているが商圏内にいるユーザーには、配信はしたいもののそこまで費用をかけたくなかったりする場合に、下記のような調整をおこなうことが可能です。

キーワードの入札単価を100円に設定し、同じ商圏でも店舗近くのユーザーと店舗から離れたユーザーで、入札比率の調整をした場合、以下のような金額で傾斜をかけることができます。

ターゲット入札比率入札額
店舗近くのユーザー+30%130円
店舗から離れたユーザー-50%50円

このように設定することによって、同じキーワードで東京都内に配信していても、店舗の近くのユーザーへは130円の入札額、店舗から離れているユーザーには50円の入札額で広告配信をおこなうことが可能です。

1で説明した予算配分の例と同様で、実際の成果(地域別レポート)を見つつ入札調整をおこなうのも良いでしょう。

配信量が減った結果、本来取れたコンバージョンを取り逃す可能性も

地域ターゲティングにはデメリットはほぼないと言えますが、地域を絞って配信した場合、その分配信量が減ることになり、本来取れていたであろうコンバージョンも減る可能性があるということです。

とはいえ商圏が明確なサービスであれば、設定をおこなわない手はありません。

設定方法

ここからは実際に管理画面で地域ターゲティングを設定する方法を説明していきます。Google と Yahoo! で設定方法に大きな違いはありませんが、細かな仕様は異なるので間違えないようにしてください。

Google(地域指定、半径ターゲィング)

Google は2種類の地域ターゲティングがありますが、設定方法はいたって簡単です。Google はキャンペーン単位で地域指定が可能なため、まず、Google 広告の管理画面から地域ターゲティングを設定したいキャンペーンのタブを選択します。

ここで青い鉛筆マークのボタンをクリックし、地域設定の画面を開きます。

Google 広告管理画面 > キャンペーンの選択 > 地域

この画面で、都道府県や市区でターゲティングをおこないたい場合は「地域」拠点から半径でターゲティングをおこないたい場合は「範囲」をそれぞれプルダウンで選択することが可能です。

Google 広告管理画面 > キャンペーンの選択 > 地域 > 地域/範囲の選択

「地域」を選択した場合は、入力箇所に「東京都」や「渋谷区」といった地域名を入力します。指定した地域が町や村単位など細かすぎると、指定自体がおこなえないので注意が必要です。

「範囲」を選択した場合は、拠点の入力をおこなった上で、半径を指定します。半径は100メートル単位で指定することができます。

Google 広告管理画面 > キャンペーンの選択 > 地域 > 範囲20 km で設定した場合

地域指定と範囲指定は、組み合わせて使用することが可能なので、店舗の位置や商圏に合わせて適切なカスタマイズをおこなってください。

注意点として、Google はキャンペーン設定で配信地域を「日本」に設定していると、地域ターゲティングもデフォルトで「日本」が設定されている以下の状態になっているため、指定した地域にのみ配信をおこないたい場合は、この「日本」という設定を外す必要があります。

Google 広告管理画面 > キャンペーン > ターゲット地域

設定の外し方は「日本」の左のチェックボックスにチェックを入れて、編集ボタンのプルダウンから「削除」を選択するだけです。

配信する地域を指定する前にこの削除作業をおこなってしまうと、日本だけではなく全世界に配信がされてしまうため、細かい地域指定をおこなった直後に削除設定をするのをおすすめします。

Google 広告管理画面 > キャンペーン > 対象地域にチェック > 編集 > 削除

ターゲティング方法の項目の種類

Google ではキャンペーン設定で、地域ターゲティングに設定する地域をどのように定義するかを2つの内から選択することが可能です。

1つ目は「ターゲット地域にいるユーザー/興味を示しているユーザー(推奨)」で、実際にその地域にユーザーが訪れていなくても配信対象とすることが可能です。

2つ目は「ターゲット地域にいるユーザー/定期的に訪れているユーザー」で、ユーザーがその地域に物理的に行ったことがある場合に配信対象とすることが可能です。

商材によって設定の使い分けをすることをおすすめします。

Yahoo!(地域指定)

Yahoo! も同様に、キャンペーン設定で地域ターゲティングの対象とする地域の定義を決めることが可能です。Yahoo! は Google と異なり、半径ターゲティングはできないため地域指定のみを設定できます。設定できる単位は Google と同様にキャンペーン単位です。

まずは管理画面から設定したいキャンペーンを選択し「ターゲティング」タブを選択、その中から「地域」を選択します。

Yahoo! 広告管理画面 > ターゲティング > 地域

「+地域を編集」ボタンを押すと、日本国内の都道府県一覧が出てきます。以下のような画面になるので、配信したい地域は「配信」ボタンを押して配信地域に分類、配信したくない地域は「除外」ボタンを押して除外地域に分類していきます。

Yahoo! 広告管理画面 > ターゲティング > 地域 > 地域を編集

都道府県より細かい単位でターゲティング設定したい場合は、各都道府県名の左にある「+」マークをクリックすると、市区町村レベルで配信・除外を選択することが可能です。

ここで注意したいのは「配信」にも「除外」にも分類されていない地域は、配信がおこなわれなくなるという点です。「除外」は以下のような場合に活用することができます。

例えば東京都を「配信」に設定し、東京都渋谷区を「除外」に設定することで、特定の地域に配信はおこないたいが、その中の一部分だけは配信をおこなわないという設定ができます。

その他「配信自体は日本全国におこないたいが、配信に強弱をつけたい」という場合は、各都道府県全てを「配信」に設定したうえで入札調整比率を設定することが可能なので、提供するサービスや予算にあわせてカスタマイズすることをおすすめします。

勘違いしがちな4つの落とし穴

ここまでが Google 、Yahoo! の地域ターゲティングの設定方法の説明です。前述したとおり、地域ターゲティングをうまく活用することで、費用の無駄を抑えて効率的な広告配信が可能になりますが、絶対に覚えておきたい注意点が4つあります。

  1. 設定した地域のユーザーに100%表示されるわけではない
  2. 半径ターゲティングの使い方を誤ると意図しない地域に配信される
  3. 県単位でターゲティングするとターゲットとなるユーザーを取りこぼす恐れがある
  4. 自動入札を導入していると地域ターゲティングが機能しない場合がある

これらを把握していないと、せっかく細やかな地域設定をおこなっていても、意図した地域と違う地域に配信されてしまったり、効率化どころか無駄な配信をおこなうことになってしまうため必ず覚えておきましょう。

1.設定した地域のユーザーに100%表示されるわけではない

各媒体(Google、Yahoo!)の位置情報の取得精度は100%ではありません。指定した地域でないものの近くにいるユーザーや、頻繁に動き回っているユーザーなどの一部は、広告が表示されてしまいます。

タイミングによっては正確な位置情報に基づかない配信がされる可能性もあります。

2.半径ターゲティングの使い方を誤ると意図しない地域に配信される

Google で設定できる半径ターゲティングですが、半径を指定した際、場合によってはその半径をはみだして、隣接している地域の一部へ配信される可能性があります。

以下のキャプチャを例にすると、指定した半径ターゲティングは「八王子駅から半径15km以内」ですが、円の端が埼玉県の東村山市に一部被っています。以下の場合、半径範囲外の東村山市の一部にも配信されてしまう可能性もあるということです。

この件について Google へお問い合わせをしたところ、「理論上は半径の範囲でのみ配信される」という回答をいただきました。

ただ、ユーザーの位置情報などによって半径以外にも配信されてしまうこともあるのではないかと考えられます。

対策として、半径ターゲティングの範囲を、他の地域が被らない程度まで狭める(例:15kmから10kmへ狭める)か、半径ターゲティングは使用せず地域指定で細かく設定をおこなうという方法があります。

3.県単位でターゲティングするとターゲットとなるユーザーを取りこぼす恐れがある

これは日本国内ならではの悩みともいえますが、日本の県境の多くは河川や山脈を境に決められているため、都道府県はどれも複雑な形をしています。

大雑把に都道府県単位でターゲティング設定をおこなうと、せっかく商圏内にいるユーザーに対して、広告配信がおこなえていないといった事態が発生します。

神奈川県と東京都の県境を例にすると、神奈川県の相模原市や大和市といった県境近くに店舗を構えている場合に、店舗が神奈川県内だからといって、地域ターゲティングを「神奈川県」に設定してしまうと、すぐ隣の「東京都町田市」も商圏内であるにもかかわらず、配信がされなくなってしまいます。

細かい設定はなかなか面倒ですが、予算が限られているのであれば、しっかり地図を確認して貴重なユーザーを取りこぼさないように設定しましょう。

4.自動入札を導入していると地域ターゲティングによる入札比率調整が機能しない場合がある

入札戦略で自動入札を導入している場合には地域ターゲティングによる入札比率調整が適用されない場合があります。

「この地域は+〇〇%、この地域は-〇〇%…」と細かく設定をしていても、自動入札を導入すると、地域ごとの配信量もすべて媒体の最適化によって決められるため、自分で設定した数値は無効になります。

地域ターゲティングのみではなく、性別や年齢への入札比率調整も同様に適用されない場合があるので要注意です。

地域ターゲティングを攻略してより効率的な配信を

地域ターゲティングは広告の基本的なターゲティング設定のうちの1つですが、1歩間違えると想定と異なる地域のユーザーへ広告配信がおこなわれてしまいます。

また、地域設定は広告配信の初期に設定したまま、その後見返すことがない…なんてこともしばしば。最初に間違った設定をしていると、それに気付かず、一生無駄な配信をし続けることになります。

そのため、これから設定をおこなう人は、上で挙げた注意点を意識し慎重に設定をおこない、すでに地域ターゲティングをおこなっている人は、今一度設定を見直してみましょう。思わぬミスが見つかるかもしれません。

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モットーは、分かりにくいを分かりやすく。Web広告の知識に長けた編集陣が、リスティング広告やSNS広告などの運用型広告の最新情報、Webマーケティングのノウハウを分かりやすく解説します。

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