私たちは日頃、スマートフォンを利用してさまざまな情報を集めたり、サービスを利用したりしますが、その中でも毎日閲覧するサイトやアプリはいくつくらいでしょうか。私の場合、毎日利用するアプリは Twitter や LINE を含めて5,6個程度です。
このような状況で多くのユーザーにアプリを継続的に使用してもらうには、まずはアプリに興味を持ってもらい、インストールしてもらう必要があります。
そこで自社アプリのインストールを増やしたいマーケターの方に、アプリインストールを促す広告についてご紹介したいと思います。この記事ではアプリインストール広告の概要や配信面、ターゲティングについて媒体ごとに詳しく説明します。
アプリインストール広告とは、Google や Yahoo!、アプリストアの検索結果や SNS のタイムラインなどに表示されるアプリインストールを促す広告です。
運用型広告とは、インターネット広告の中でもリアルタイムで調整分析などの運用ができる広告を指します。代表的なものに検索連動型広告があります。
検索連動型広告とは Google や Yahoo! などの検索エンジンで検索した際に表示されるテキスト広告を指します。特徴としては、テレビ CM や新聞広告と異なり、広告がクリックされた際に広告費が発生するクリック課金型という点です。
【初心者にやさしい図説つき】リスティング広告とは?費用やCPA相場など基本知識を丁寧に解説
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実際に弊社内で運用した事例をご紹介します。使用した媒体は Apple Search Ads 、Google アプリキャンペーンの2つです。以下は配信したアプリの前提条件です。
Apple Search Ads の特徴としては、インストール率が高い点が挙げられます。これは広告の掲載面が影響しています。広告は App Store の検索結果画面に表示されるため、アプリを探しているユーザーに視認されやすく、インストール率も高い傾向があります。
インストール単価が Google アプリキャンペーンより高くなりやすい点は、他のアプリでも同じような傾向が見られます。これは、広告表示のためのオークションで競合と入札額を競り合うためです。
入札額の大きさだけで決まるわけではありませんが、競合の数や規模によってこのインストール単価は大きく左右されます。
Google アプリキャンペーンでは目標に近いインストール単価の結果となっています。他のアプリでは、目標達成の数値で配信できている実績もあります。
これは掲載面の数が多く、競合との競り合いが Apple Search Ads より激化しない傾向があると考えています。その反面、検索ユーザーのみに配信されるわけではないのでインストール率は Apple Search Ads より低い傾向があります。
以下はそれぞれのインストール数、インストール率、インストール単価の配信結果をまとめたものです。
インストール数 | インストール率 | インストール単価 | |
---|---|---|---|
Apple Search Ads | 712件 | 40.24% | 273円 |
Google アプリキャンペーン | 5,513件 | 11.03% | 154円 |
これらはアプリストアに直接表示されるため、アプリインストール広告を初めて行う際に推奨している媒体です。前提としてアプリを探しているユーザーに配信することになるので、興味関心のアプリが表示されるとインストールされる確率が高くなります。
アプリインストール広告を配信できる媒体は8種類あります。それぞれの配信面やターゲティングについて紹介します。
Apple 社が運営するアプリストア App Store へ配信可能な媒体です。ストア内での検索結果画面最上部に表示される広告のため、広告枠としては1枠のみとなります。配信される仕組みは、検索連動型広告と同じです。
アプリに関連するキーワードを設定し、ユーザーのストア検索に連動して広告表示されます。また、広告はアイコンやアプリ名などの App Store の製品ページに設定しているメタデータ(アプリの登録情報)に基づいて自動生成されます。
注意点としては、設定しているキーワードを検索しても必ず表示されるものではないということが挙げられます。運用型広告が配信される仕組みはオークション形式なので、同じジャンルやカテゴリ名を設定している競合との競り合いに勝つことで広告表示されます。
Apple Search Ads の特徴の1つとして、キーワード設定しない配信方法があります。上記で説明したように基本的にキーワード設定を行うが、検索マッチという機能を使うとアプリと合致するキーワードの検索または、類似キーワードの検索がされた際に広告表示されます。
この記事で紹介する媒体の内、Apple Search Ads のみ OS は iOS 対象となります。その他の媒体については広告作成時のターゲティング設定で対象 OS を選択することが可能です。
App storeの検索広告「Apple Search Ads」とは?運用実績から見えたやるべき4つの理由とはじめ方マニュアル
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Google の関連サイト全体に掲載されます。Google 検索やパートナーサイト、Google Play などが含まれます。その他の掲載先については公式ヘルプをご確認ください。
Google アプリキャンペーンでは、細かい広告の作成やキーワードを設定する必要がありません。広告については、指定した広告文とアセットと呼ばれるアプリストアの掲載情報から取得される内容が自動的に組み合わされて作成されます。
掲載情報とは、アプリ名やアイコン、ストアでの評価などです。掲載面ごとに広告の候補となる項目が異なります。詳しくは以下のページをご覧ください。
モバイルアプリ インストール広告について – Google 広告 ヘルプ
モバイルアプリ インストール広告は、Google Play または Apple App Store のアプリのページにユーザーを誘導する広告で、Google 検索ネットワーク、Google デ
また、重視する操作(アプリ内コンバージョンなど)を行う可能性の高いユーザーに広告を重点的に表示する自動ターゲティングが可能な為、キーワード設定も必要ありません。何を重視してターゲティングするかは下記3つから選択できます。
Yahoo!検索広告アプリキャンペーンは、Yahoo! 検索及び、パートナーサイトに広告表示でき、クリックするとアプリの各 OS のストアページに遷移します。
Google アプリキャンペーンと似た形式のキャンペーンですが、Yahoo!検索広告アプリキャンペーンではキーワードの登録が必要なので注意しましょう。
広告については、見出し、説明文、リンク先が必須項目となっています。また、広告の成果指標として測定するものを下記3つから選択できます。
ユーザーが広告掲載面のあるウェブサイトを訪れた際に広告表示でき、ターゲティングは掲載面とユーザーの特性それぞれで条件付けをすることができます。設定可能なターゲティングは添付するリンク先で一覧をご確認ください。広告の掲載フォーマットは以下の4つがあります。
Facebook のニュースフィード、Audience Network に属するパートナーのモバイルアプリ、Messenger に表示される媒体です。詳細については公式ヘルプをご確認ください。
Audience Network とは、Facebook 社と提携しているスマホアプリやサイトを指します。ヘルプに記載はありませんが、Instagram(フィード、発見、ストーリーズ)にも配信されます。Facebook モバイルアプリ広告には下記の2種類があります。
モバイルアプリインストール広告の目的は、利用者を App Store や Google Play にリダイレクトすることで、アプリをインストールする人の数を増やすことです。
もう一つのモバイルアプリエンゲージメント広告の目的は、既存の顧客にアプリを再度利用してもらうか(アプリ内の特定の場所にリダイレクトするなど)、アプリ内で特定のアクションを実行してもらい(購入など)、既存の顧客からのエンゲージメントを増やすことです。
また、動画クリエイティブを使用した配信メニューは動画リワードとプレイアブル広告の2種類です。
動画クリエイティブ広告メニュー | 詳細 |
---|---|
動画リワード | ・アプリ内のリワード(通貨やアイテムなど)と引き換えにフルスクリーン動画を視聴することを選ぶユーザー向けに表示する広告 ・Audience Network 全体のアプリで表示 |
プレイアブル広告 | ・ニュースフィードまたはストーリーズでアプリやゲームのオープニング動画を紹介し、利用者にデモプレイを促す ・インストール前に広告からプレビューの機会を提供可能 |
カスタムオーディエンスは、たとえば会員登録済みユーザーや課金ユーザーなど、アプリイベントを基にオーディエンスを作成できます。また、カスタムオーディエンスに最も類似する Facebook 利用者をターゲットとする類似ターゲティングも可能です。
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「限定的なターゲット設定」と「広いターゲット設定ができるFacebook広告のカスタムオーディエンス。活用例と実際の設定方法ををFacebook広告マネージャの画面を用いて解説します。
Twitter のホームタイムライン、プロフィールとツイートの詳細ページ、検索結果、 Twitter オーディエンスプラットフォームなどの複数の場所に表示される広告です。表示される際は「プロモーション」というラベルが付けられます。
アプリカードと呼ばれる広告フォーマットに沿ってアプリ情報を登録することで配信できるようになります。このアプリカードがツイート形式で画像、動画、アプリ評価を表示できる広告フォーマットです。
ユーザーはこのアプリカードをクリックするとアプリストアへ直接アクセスできる仕組みとなっています。
ターゲットは以下から選択することができます。一番の特徴はハンドル( Twitter URL 末尾に表示されるユーザー名)でターゲティングできる点です。
ハンドルターゲティングは別名フォロワーターゲティングとも呼ばれ、指定した任意で設定したユーザーをフォローしているもしくは、そのフォロワーと似ているユーザーに向けて広告を配信できるメニューです。
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トーク画面の最上部に表示される Smart Channel や LINE NEWS 、タイムラインへ広告を配信することができます。その他、LINE マンガや LINE チラシなども配信可能です。配信の目的は以下の2つから選ぶことができます。
ターゲティングは、大きく2種類わけれます。1つがオーディエンス、もう1つがデモグラフィックによるターゲティングです。以下はその中でもより詳細に分類したものです。
配信面やオーディエンス、ターゲティングを含む LINE 広告については以下の記事で詳しく説明しているので、あわせてご確認ください。
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スマホアプリ「SmartNews」内のコンテンツや記事にならんで配信されます。いくつかの広告メニューがありますが、運用型は Standard Ads と Standard Video Ads の2つです。その他は広告枠を購入する必要がある高価な配信メニューとなっています。
Standard Ads は静止画タイプ、Standard Video Ads は動画タイプの広告メニューです。入稿する際に静止画、動画以外に必要となる素材はどちらも共通して以下の5つです。
より多くのユーザーにアプリを利用してもらう為には、まずアプリを見つけてもらい、インストールしてもらう必要があります。更にはユーザーの満足度を高めるようなアップデートやユーザーの声を反映していくことも重要です。
アプリインストール広告は、検索/ディスプレイ広告より比較的設定する部分が少ない広告メニューです。アプリプロモーションのはじめの一歩として、この記事参考にアプリ広告を始めてみてはいかがでしょうか。
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アプリ広告と言っても、記事内で説明したアプリインストール広告の他に、アプリ起動中に、バナーやアイコン形式で画面内に表示されるアプリ内広告もあります。
自分が広告運用者や営業担当の場合、お客様がどちらの意味で「アプリ広告」を使っているのかは始めに確認しておいたほうがいいかもしれません。
マーケティング
2019年4月に新卒で入社後、研修を経て運用チームに配属。toB、toC等の案件を担当した後、セールスチームに異動となる。趣味はお笑いと観賞(研究?)と謎解き。特に好きな芸人は東京03とバナナマン。
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