2月のロシアによるウクライナ侵攻や、4月の中国上海のロックダウンなど、2022年は誰も予測していなかった事態が多く起こり、制限が掛かる中で踏ん張りながら過ごした1年になりました。
また、それらに連動して起きた世界的な資源高や原材料高、流通の人手不足からの停滞、欧米のインフレや利上げ、仮想通貨会社の破綻、日本の急激な円安と年末のサプライズ金利上限引き上げなど、枚挙にいとまがないほどさまざまなことがありました。これほど私たちの生活と世界が密接につながっていることを意識させられたことはなかったかもしれません。
2023年も我々には予測不可能なことがたくさん起こりうる不透明で不確実な時代であることは間違いなさそうですが、広告や Web サイト運営関連では、UA(ユニバーサルアナリティクス)から GA4 (Google Analytics 4)への切り替えや、会計関連だとインボイス制度の開始、世界的イベントにはラグビーワールドカップ開催など確定している未来も多く存在します。
またコロナ禍明けのリベンジ消費も徐々に起こることでしょう。これらの確定した未来に対して、直前で慌てないように事前に準備をしておくのがいいでしょう。
2023年最初のキーワードマーケティングの記事は、今年1年間のネット広告関連で特に意識してほしいことを10個に厳選して紹介します。
目次
2023年の日本のネット広告市場は、以前の水準までは戻らずとも徐々に復活し、前年比115%~120%の成長率になると思われます。
日本の広告費にも影響を与えるアメリカにある Google の親会社 Alphabet の2022年第三四半期(2022年7月〜9月)の決算では、広告売上が前年同期比103%にとどまりました。前年同期が143%を考慮すると、大幅な成長の鈍化です。
しかし、前年同期が2021年のコロナ禍による巣ごもり需要による好調の反動だったと言えます。2020年第三四半期の広告売上の成長率は約110%なので、2022年が悪かったのではなく、2021年がよすぎた結果です。
2020年3Q | 2021年3Q | 2022年3Q | |
---|---|---|---|
広告売上 | 37,095 | 53,130 | 54,482 |
前年比 | 110% | 143% | 103% |
CCI(CARTA COMMUNICATIONS)がおこなった日本のデジタルマーケティング業界関係者を対象としたアンケートでは、「2022年のネット広告費への投資が、横這いもしくは減少した」という回答が過半数となっています。
2022年上期のネット広告費にかげり、横ばいor減少という企業が過半数に【CCI調べ】 | Web担当者Forum
【Web担】キャンペーン成果の指標などでは「購買リフト(実購買数の向上)」の要求が拡大。
また、電通グループが発表した「世界の広告費成長率予測(2022~2024)」では、2022年の日本のネット広告費は、前年比112.5%程度の成長予測です。これらの情報や2021年が前年比121.4%の成長だったことを踏まえると、2023年は成長鈍化の年にはなりそうで、実際はもう少し下がる可能性も十分に考えられます。
しかし、経済が復調しないというわけでもなく、常にアンテナを張っておくことが大切です。コロナ禍や世界的な流通、インフレや利上げ、為替の問題などにより、現在の日本の経済状況は複雑で予測しにくいですが、未来を予測する上でわかりやすい指標のひとつに「有効求人倍率」があります。
日本の全国有効求人倍率の平均は、2020年(令和元年)にコロナの影響で大きく落ち込んだものの、2021年(令和3年)から2022年(令和4年)にかけてずっと上がり続けています。
飲食や宿泊業の有効求人倍率が大きくあがっているデータなど、コロナ禍の収束と読み取れる指標がある状況を踏まえると2023年の経済にも明るい兆しが見えてきます。
コロナ禍の巣ごもり需要で活況になりすぎた Google や Meta も、欧米のインフレや利上げの落ち着きから2023年は持ち直していくことでしょう。かなり落ち込んでしまった YouTube 広告などの動画広告も成長率が復活していきそうです。その結果、日本のネット広告の2023年の成長率は、前年比115%〜120%前後となるだろうと考えています。
2021年の日本のネット広告費は、全体の2兆1571億円のうち、Google や Yahoo! などの検索エンジンと連動した検索広告が7,991億円(全体の37.0%)でトップでした。成長率こそ動画広告やディスプレイ広告に劣るものの、20年以上歴史を持つ検索広告がいまだに40%近くを占めるネット広告の王者であることは意外です。
Google の決算内容を見ても、2023年の日本のネット広告費は、おそらく動画広告の成長率が大きく落ち込む一方で検索広告は前年比でも堅調に伸びてくると推測されます。
なぜいまだに検索広告がここまで強いかというと、やはりリード獲得や購入、問い合わせなどの直接のコンバージョンに最もつながりやすい広告だからでしょう。しかし、検索広告の広告枠は多くても上部に4つしかなく、コンバージョンを取れるキーワードはある程度限られることを考えると、検索広告の成長率はさらに鈍化しても不思議ではありません。
この状況を打破し続けているのが、Google の AI(機械学習)の進化でしょう。Google はさまざまなデータやシグナルから、「特定の状況にあるユーザーにどのような広告を露出するとクリックからコンバージョンに至るか」という判断を自動的におこないます。
とても人間には予想できないキーワードで広告を出したり、人間の判断ではとても怖くてためらうような高い入札額を入れて1位出稿したりして、コンバージョンを獲得します。
仮に業績が下降気味でも、確実に顧客獲得ができるのであれば、企業は必ず広告投資をします。認知拡大のための YouTube 広告を差し控えることはあっても、コンバージョンが獲得できる検索広告をやめるようなことはしません。2023年もどのような状況であれ、検索広告はネット広告のトップとして君臨することでしょう。
2022年10月、イーロン・マスク氏が Twitter 社を買収し、かなり世間をにぎわせました。2023年は Twitter と Twitter 広告はどのようになっていくのかにも意識を向けていきたいところです。特に以下の3つに関連することに注目しておきたいです。
まず注目しておきたいことは収益面に関する動きです。長らく赤字が続いていた Twitter 社には、過去に何度も買収の噂が出ていました。
2018年と2019年こそ黒字になりましたが、残念ながら2020年から赤字にまた転落しています。累積赤字は1千億円を超えるレベルです。
参考:Twitter Announces Second Quarter 2022 Results
黒字でなければ健全な経営は難しく、SNS 運営も難しくなります。SNS プラットフォームとしての価値がないとユーザーに判断されてしまうと、アクティブなユーザーも増えず次第に廃れてしまいます。そのため、収益面の改善が今後の Twitter 社の動きを左右すると言っても過言ではありません。
収益面の改善はもちろんですが、Twitter のユーザーを満足させるには、プラットフォームの機能充実も欠かせません、直近で言えば「ツイートの編集機能の追加」が記憶にあたらしく、賛否両論ありますが、私は良い方向に動いていると感じています。
また、150人まで登録できる「サークル」と呼ばれるグループにのみツイートを表示する機能も、2022年の8月に発表され話題になりました。自分の趣味や趣向に合いそうなユーザー(=アカウント)を選択してツイートするこの機能は、Twitter にいながらクローズドな世界で会話を楽しむことができます。
ワールドカップのツイートはフォロワー全員に表示させ、映画や音楽の話はサークルで限定的に公開するというような使い方ができます。
このように、従来の Twitter とは違う新機能でユーザー数が今後も増えていく可能性は十分あります。
最後に注目しておきたいことは、やはり Twitter 広告のフォーマットです。2022年8月には、一気に3つの広告フォーマットのテストを発表しています。
「コレクション広告」と呼ばれるフォーマットは、主画像とその下の最大5つの小さなサムネイル画像で商品紹介ができる機能です。設定した各画像から、Web サイトへ誘導できるので、Google のショッピング広告に近いです。
その他にも、 Twitter の標準テキストよりも大きく太いフォントで表示される「インタラクトテキスト広告」は、広告文中の単語を最大3つまで太字で表示できます。
また、太字表示させる単語へ入れるハイライトの色を10色から選べたり、クリック後は任意のランディングページに誘導できたりするなど、広告として目立たせることができます。
Twitter 初の3D 広告「プロダクトエキスパート広告」は、商品画像をスワイプや回転して閲覧可能です。ユーザー体験としては非常に良いものでTwitter 広告の価値も高まりそうですね。
これまでの Twitter 広告は、画像または動画を見せてランディングページまたはアプリインストール画面に遷移させるシンプルなものでした。今回試験的に発表された3つの広告フォーマットは、サムネイルを5つ見せたり、3D 表現できるダイナミック(動的)な見せ方で、物販と相性が良く、EC サイトの広告のクリック率やコンバージョン率がかなり向上することでしょう。
イーロン・マスクの改革の元、新機能の充実と斬新な広告がユーザーにマッチすると、収益性が改善され好循環となり、2023年は Twitter 広告も盛り上がることが予想されます。
私自身、Twitter はとても好きな媒体で、リアルタイムな一次情報取得ツールとして重宝しています。これからのイーロン・マスクの改革にはぜひ期待したいところです。
2022年のネット広告は、Microsoft 広告がとても伸びた年でした。Microsoft の広告売上は、2022年第一四半期から2022年第三四半期まで、ずっと20%以上伸びていて、同社の事業の中でも最も伸びた事業であることが伺えます。
Microsoft 広告の主力の検索エンジン「Bing」は、Internet Explore のサポート終了に伴って Edge への移行が進んだ結果、検索エンジンのシェア率が2017年の3.74%から、2022年は8.03%まで拡大しています。
10%近いシェア率は一見少ないように見えますが、Google と Yahoo! 合わせて90%近くを占める検索エンジンの市場で考えると大きな勢力になっているのがわかります。
検索広告は最もコンバージョンが獲得できるネット広告ですが、日本では Google と Yahoo!以外の検索エンジンで出す価値がほとんどありませんでした。
しかし、Bing のシェア率が10%近くにまで上り、今後も拡大し続ける可能性があるため、広告主にとって出稿しない手はないと言えそうです。さらに、新興媒体は競合が少ない上に入札が少なくてクリック単価が低いので、今がチャンスと言えます。
さらには、Netflix の広告パートナーとして Microsoft 広告が選ばれたのも大きなニュースとなっています。
じんわりと伸びる検索エンジンとしてのシェアと、後発だからできる大胆な他媒体との連携は続きそうで、2023年は Microsoft 広告は前年以上に間違いなく伸びてくるでしょう。
2022年の6月に、Pinterest 広告が日本で正式にリリースされたばかりですが、Pinterest 広告も伸びていくことが確実視されています。
理由として、検索エンジンと同じくらいユーザーがプラットフォームで「何かを探してる」状況にあることが挙げられます。Pinterest は「画像検索エンジン」と呼ばれるくらい、検索前提のユーザーが多いことが特徴です。
検索広告がいまだに最も使われるネット広告なのは、検索するユーザーが自ら情報を探しているタイミングで広告を露出させるためコンバージョンが獲得しやすいからで、Pinterest 広告が伸びる要因はこの原理と似ている状況にあるからです。この点が、受動的に情報を受け取る他の SNS とPinterest が大きく違う点です。
また、Microsoft 広告と同様に、まだ市場に普及していないため、クリック単価が低く、低い CPA での顧客獲得が期待できることも大きなポイントです。
ユーザー数はまだ870万人程度でとても多いとはいえないものの、1年間で160%増加のペースを考えると、2023年の Pinterest 広告はかなり伸びしろがありそうです。
コロナ禍に「Pinterest」が急成長した理由–前年比で利用者1.6倍、料理レシピ探しにも – CNET Japan
コロナ禍で在宅時間が増えて1年以上が経つ。この状況で国内ユーザー数を前年比で1.6倍伸ばしたサービスが、ビジュアル探索ツール「Pinterest」だ。なぜ、コロナ禍で急成長を遂げたのか。Pinterest Japanのグロース・オペレーションズ日本代表の舩越貴之氏に話を聞いた。
2023年はコロナ禍の収束が期待される年になると思われます。2022年の年始から春にかけて、まん延防止等重点措置は発令されましたが、緊急事態宣言は一度も発出されませんでした。
巣ごもり消費が終わりつつあるわかりやすい指標として交通に対する需要があります。航空では ANA は営業利益が黒字に転換し、採用もいよいよ復活となりました。以前ほどの水準には戻ってないものの、旅客数も復調傾向にあることがわかります。
年度 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
---|---|---|---|---|---|
国内線旅客数(人) | 44,325,835 | 42,916,334 | 12,660,650 | 17,959,225 | 21,647,856 ※ |
国際線旅客数(人) | 10,093,299 | 9,416,415 | 427,392 | 825,524 | 2,360,760 |
また、2022年11月には日本を訪れる外国人の数が100万人近くとなり、飲食や宿泊などの観光業も徐々に回復方向へ進んでいます。2019年ピーク時の約3,180万人には遠いものの、2021年は訪日外国人が1年間で24万人しかいなかったことを踏まえると、かなり回復していることがわかります。
参考:訪日外客数(2022 年 11 月推計値)|JINTO 日本政府観光局
参考:年別 訪日外客数, 出国日本人数の推移|JINTO 日本政府観光局
2023年は経済の復調によって、巣立ち需要が拡大することは間違いありません。旅行、交通、観光、宿泊、飲食、イベントなどのリアルビジネスが大きく回復することはあきらかです。これらのカテゴリのネット広告も広告主による投資が増え、ユーザーの反応も多く得られることになるでしょう。
2022年は、引き続き媒体の審査や広告主責任がかなり強化された1年でした。例えば、 Yahoo!広告では上半期だけでも6,700万件もの広告素材が非承認になり、「医療機関」に関連する非承認理由のものが増加しました。「最上級表示、No.1表示」や「薬用化粧品・化粧品」は毎年常に上位を占めています。
また、Google は2021年に発表した広告主の責任強化への取り組みを2022年から日本でも開始し、身元確認の手続きが厳格化しました。結果として、広告上でどの広告がどのような広告主の責任のもと出稿されているかが明確になりました。
参考:広告主の確認について|マイアドセンターヘルプ
以前から問題が多かったアフィリエイト広告については、ついに景表法が改正され、広告主(事業者)の責任が、「管理上の措置指針」として明確になりました。
参考:改正景品表示法に基づく政令・指針専用ページ | 消費者庁
あくまでも方針ですが、アフィリエイト広告の責任が明確化されたことで、必要な措置をおこなわなかった広告主は勧告を受けます。もしも勧告に従わなかった場合は、その旨を公表されるリスクがあります。
Q40 景品表示法第7条第1項の規定に基づく必要な措置を講じなかった場合、どのような処分を受けるのでしょうか。
A 消費者庁長官は、①必要な措置を講じることに関して適切かつ有効な実施を図るために必要があると認めるときには、事業者に対して指導及び助言を行うほか(景品表示法第27条)、②当該事業者が正当な理由がなく必要な措置を講じていないと認めるときには、当該事業者に対して必要な措置を講ずべき旨を勧告します(同法第28条第1項)。また、③当該事業者が勧告に従わないときは、その旨を公表します(同法第28条第2項)。
引用元:指針に関するQ&A|消費者庁
媒体審査の厳格化や広告主責任の明確化は、テレビなどのマス広告を含めた広告業界全体はある意味当たり前ですが、ネット広告はこれまで市場規模の小さいチャレンジャーの立場として許されていたという歴史があります。
しかし、今やネット広告は広告業界全体で最もシェアの大きい広告となり、マス広告と立場が逆転しています。「マス広告よりもネット広告の方が厳しくなるのが当然」という考え方が今後より増していくので、2023年以降も媒体審査や広告主責任の厳格化はより加速していくことは間違いないでしょう。
この変化は、しっかりと法的な責任に向き合ってクリーンな広告をつくる事業者にとっては有利な話です。ネット広告に関わる人ならば、この方向性をしっかり見据えていきたいです。
2023年は、縦型ショート動画を提供する媒体の動きが鍵を握ってくるでしょう。TikTok をはじめ、YouTube ショート、Instagram のリールやストーリーズが挙げられます。
YouTube の2022年の大きな変化は、ショートの利用者がとても増えたことです。YouTube ショートの再生回数は1日平均300億回もあり、1年前の4倍にもなっています。
実際に、YouTube の再生回数ランキングで上位のチャンネルは、ショート動画の再生数が多いクリエイターが多く名を連ねています。
しかし、2022年の上半期時点で、Google は YouTube ショートに動画広告を実装していませんでした。2022年9月に YouTube ショート向けに動画広告を出稿できるようになったものの、まだ出稿量も露出量もかなり少ない状況です。
2023年は、Google が YouTube ショートにも動画広告を積極的に実装していくことが予想されるので、「ショート動画向けの広告素材」が鍵を握ることになります。
YouTube 動画広告といえば、横長でテレビ CM と同じような感覚の動画素材になりがちですが、ショート動画はスマホの縦型スクリーンに合わせてどんどんスクロールしていく感覚で、まったく違う発想が必要になります。2023年の動画広告は、縦型ショート動画広告が主体になっていくことでしょう。
ネット広告運用には欠かせないGoogle アナリティクスですが、2023年7月に現行の Google アナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)は使えなくなります。
Google アナリティクス4(GA4)への移行を余儀なくされますが、ユニバーサルアナリティクスと GA4は互換性がないため、今までのユニバーサルアナリティクスのデータや設定はそのまま引き継ぐことはできません。
GA4の最大の肝は機械学習による予測です。過去28日間に操作をおこなったユーザーによって、今後7日間以内に特定のコンバージョンイベントが記録される可能性、つまり購入の可能性が示されるようになったことです。
予測指標に基づくオーディエンスが設定できることも魅力的な点です。Google はコンバージョンの一歩手前のユーザーなどを「確度が高い」と認識し、可能性があると判断します。公式のアナリティクスヘルプでは、コンバージョン達成のための最後のひと押しができると記載があります。
リマーケティング オーディエンスとして
引用元:[GA4] 予測オーディエンス|アナリティクス ヘルプ
コンバージョンまであと一歩のところにいるユーザーは、コンバージョンの達成を促しやすい状態になっています。たとえば、商品について詳しく調べたことがあるか、ショッピング カートに商品を追加したことがあるユーザーは、すでにそれらの商品を手に入れる強い意思があることを示しています。アナリティクスでは、これらの単純なシグナルにとどまらず、機械学習を使って、お客様のプロパティ固有の行動パターンを深く掘り下げて特定し、ユーザーがコンバージョンに至る可能性を示します。こうしたユーザーを対象に、綿密なリマーケティング キャンペーンを使って説得力のあるフォローアップを行うと、コンバージョンを達成してもらうための最後の一押しができます。
この機械学習による購入の可能性予測が、Google の検索広告が伸び続けている原動力になっています。それが GA4によって可視化されることは、技術の進歩をすごく感じます。2023年は、GA4の「予測指標」を使いこなすことがネット広告でも重要になると考えられます。
近年では広告運用者はもちろん、Web マーケティング業界で働く人にとって便利なツールが多く登場しています。それらのツールを必要に応じて使いこなし、仕事に活かしていくこともこれから大切になってきます。デザインや SEO、情報管理の視点で3つのツールを紹介します。
「Eagle」 は、画像や動画、音源、ウェブサイトなどを一元管理できる買い切りソフトです。任意のタグやフォルダーで分類できたり、画像や動画の色や形、追加日でフィルタをかけたり、キーワードでの検索にも対応しています。
バナーデザインの事例収集は、ネット広告で成果を出す上でとても重要なことです。もちろん、完全なパクリは言語道断ですが、リスペクトの心を持ち、参考として自分の引き出しにするのはいいことです。そこから自分のアイデアと組み合わせて新しいものを生むことが大切です。
検索広告は、検索結果のオーガニック領域に影響を受けるので、SEO へアンテナをはることは非常に大事です。
2022年11月にファベルカンパニーがリリースした無料ツール、「SEO ZERO」は、競合分析や被リンク・検索順位の確認、テクニカル SEO など、簡易的な SEO 施策に必要な機能を使うことができ便利です。
「競合コンテンツ分析ツール」が特に便利で、競合サイトのドメイン名と検索キーワードを入力すると、検索エンジンで評価されて、競合が狙っているコンテンツが何かを把握することができます。
メモやタスクなどを一元管理できるツール「Notion」は、カスタマイズ次第でオンライン本棚や社内ドキュメントの一括管理までできる優れものです。2022年は、 Evernote から移行する人が多く、弊社・キーワードマーケティングでも利用者がだんだん増えています。2023年の主流のツールになるかもしれません。
タスク管理だけでなく、Google などの媒体アップデートの情報をまとめたり、自分の広告運用履歴をつけたり、気付きやアイデアのメモを残すために使っている人が多いようです。
2022年末には NotionAI が登場しました。共有のための文章を単語を入れるだけで生成してくれたら、チームでの広告運用の効率化にもつながりそうですね。
参考:アルファリリースされたNotionAIを試してみた | DevelopersIO
ネット広告に関わる人にとって、周辺領域の便利ツールは仕事の質をあげるために必須です。2023年も効率化ツールには注目をしていきたいものです。
2023年の目玉はとにかく世界的なコロナ禍からの本格的な脱却です。その兆しはもう十分に出ているので、アフターコロナの流れに上手に乗るのがとにかく大事になりそうです。
2022年のサッカーワールドカップは記憶に新しく、素晴らしい大会でした。来年2024年にはもう夏季オリンピック(パリ)が開催されます。
2023年は明るい年になりそうです。皆で力をあわせてネット広告市場を盛り上げていきましょう!
代表取締役会長
2003年、Googleアドワーズが日本でサービスを開始した直後より、検索キーワード広告とランディングページの実践・研究を行い、その成功理論を書籍『1億稼ぐ検索キーワードの見つけ方』で発表、5万部以上のベストセラーとなる。 キーワードマーケティングでは、設立時から延べ千社以上のアカウントを診断およびコンサルティングしており、現在は上場会社や成長率の高いベンチャー企業に対する広告運用代理事業を拡大している。
あなたの広告アカウントを無料診断します
広告アカウント診断詳細なお見積りをご希望の方はこちら
お問い合わせ支援事例などをまとめたサービス紹介資料はこちら
サービス資料のダウンロードはこちら